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童貞に彼女ができたご報告 第56回 かつお

わかめさん、こんばんは。かつおです。

だんだん冬めくこの季節、いかがお過ごしでしょうか。
昨日の東京の空は一切合切を祝福しているような秋晴れでしたが、若干ひんやりした空気には冬の侘しい気配も忍び込んでいて、もし顔見知り程度の人の葬式に参加して、その日がこんな天気だったとしたら人目をはばからず泣いてしまうかもなあと夢想しました。まぁ出勤していたので通勤時とお昼休みしかまともに外に出てないんですけどね。
北の大地はもうすっかり冬の空気でしょうか。
噂によると、だいぶハードモードな生活を送っているみたいですね。無事を祈っています。ただ私の身勝手な思いを書いてしまうと、愚痴でも悲鳴のような文字列でもなんでもいいから、わかめさんがここに綴る言葉を久しぶりに読みたいなあと思ってしまいます。もちろんわかめさんのご健康が一番ですから、まずはご自愛くださいね。余裕ができたら、息抜きにぜひこの日記になにか書いてみてください。気長に待っています。

さて、私は東京に来てからというもの、
人生が手のひらを返してきたかのように順調そのものです。

まず、彼女ができました。
もう一度いいます。
あれだけ心の底で願いつつ作れなかった彼女が、あっさりとできました。

お付き合いさせていただいている女性との、ことの馴れ初めは去年の冬からでしょうか。名前をKさんとしておきましょう。

Kさんは冬に僕の職場に転勤してきた女性でした。雪のような純白の肌に、黒縁メガネがよく似合う顔立ち、そして凛としているようで柔らかな佇まい。初めて見たときから、一目惚れではないですが、独特な雰囲気のすごく美人な先輩が来たなあと思っていました。同時にあまりに美しいので、僕がお近づきして話すことなんてないだろうなあと思っていました。

気になったのがKさんの美しい外見だけでしたら、僕の関心も一瞬のときめき、目の保養で終わってしまっていたのかもしれません。僕がさらに彼女を素敵だなあと思ったのは、仕事をしている姿を見ていたからでした。僕は「仕事ができる」という人がどんな人かわかりませんが、彼女はどんな仕事でも締め切りまでに形に仕上げてくるし、なんて言えばいいんでしょう、何をやっても堅実でキッチリしているのです。しかもさらに素敵だと思ったのは、誰と話すときでも、穏やかでフラットな姿勢でいることです。やっぱり会社の中といえども、そこは小さな世間と化しますから「この人はわがままだから」「あいつは仕事ができない」「誰それは口だけ」というような各々の社員のイメージが組織内に流布します。で、発言や行動そのものではなく、その人のイメージで発言や行動が評価されがちなんですよね。でも、彼女は素なのか、意識してなのか、先入観なく誰に対しても変わらない姿勢で接しているように見えたのです。それは僕にとって、とても共感できる姿でした。

とはいえ、彼女は先輩ですし、僕はずっと仕事中に彼女をちらちらと観察するだけで、ほとんど話しませんでした。というか美しい人とまともに話せるわけがありませんでした。ただ、風のうわさで、まさかの彼女が自分と同じ年齢で高校卒業後、地元を離れて働いてきたということ、そしてなんと言っても、3年近くお付き合いしている男性の方がいると聞いて、急に僕は彼女に話しかけられるようになったのです。同い年という親近感、自分と全く違う境遇への関心、そして皮肉なことに、長くお付き合いしている彼氏がいるということから「僕は『異性』として評価されることもないだろう」という安心感が生まれ、逆に気張りや自意識がなくなったのです。お話してみると、彼女は想像以上に天然でふんわりしている方でした。

半年ほど前からシフトも被るようになり、ポツポツと話す機会は増えました。ただもちろん全く恋愛の気配などありません。本当にただの同僚としての仕事に関する会話ばかりでした。仕事面でも尊敬していたので、僕はそれで満足でした。
ところが4~5ヶ月前、長年付き合った彼氏にフラれたと急に告げられまして。まぁ普通に、大丈夫ですか?という話などしまして。自分だけに話されたのだと思ってドキドキしていたら、その後、いろんな人に話し始めていることがわかって、ちょっとしょげたりして。そこからも複数人でご飯に行ったり、お出かけに行ったりはして。まぁ、いろいろあれども、特に進展はなかったんです。

ただ僕が東京の上京で職場を離れるタイミングで、「今までありがとうございました」的なラインがきまして。そしたら彼女から「誰にでも親切で、密かに素敵だと思ってました」的なことを言われまして。僕も「素敵だと思ってました」と伝えまして。あれよあれよと電話などをするようになりまして。恐れ多いことに、彼女が好意をストレートに伝えてくれまして、お付き合いすることになったのが1ヶ月ほど前、という進展です。

すみません。本当に「あれよあれよという間に」という表現がしっくりくる流れでお付き合いすることになったので、あまり感情の揺れ動きなど書くことがないのです。まっすぐ直進してきた結果です。自分が憧れだった女性が自分に好きと伝えてくれて、こんなに嬉しくて、虫のいい展開あるんでしょうか。

で、ですよ、明日、彼女と初めてのデートなんです。しかも私の家に泊まるんです。やばくないでしょうか。これは、そういうことになるんでしょうか。わかめさんの日記を読みたいと書きながら、この日記のコンセプトを破壊し終焉に導く日がついに来てしまうのでしょうか。というか、雰囲気的に来るのではという気がしてるのです。ついさっき、僕は避妊具を持っていないことに気づきました。こういうのって買っておいたとしたら、どこにしまっておくんでしょうか。どんな流れで、そういう雰囲気になって、取り出すんでしょうか。わからないことだらけで、心配です。
どなたか、アドバイスいただけないでしょうか。

以上、オチもなにもない、ただの幸せ話でした。明日、マジで重要な日なのに、こんなこと書いてる暇あったのかな。報告はできれば来週末にでも。

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