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広告振り返り:ライト級~2023年10月~


・アサヒビール

 アサヒビールの缶でARパックマンを遊ぼう。
 ずっと缶を握ってると中のビールがぬるくなるんじゃないの? と思ってしまうんだけど、そんなもん飲んでから遊べって話だよなあ!

・GOAL-B

 「好きな事を仕事にしても上手くいきません!」って断言する人間、好きな事を仕事にして上手く行かねえ奴はほっとけよって思うんですけどどうなんでしょ。仕事の好き嫌いに関わらず上手くいく人は上手くいくし、ダメな人はダメでしょ。
 何より変なのは広告説明文のよく分からないたとえ話よ。「例えば、炎タイプのドラゴンを海で泳がせても、他より突き抜ける成果は出ない。」って言われたって、本当に炎タイプのドラゴンを知ってるのかって話。これなら「魚を歩かせてもしょうがない」の方が分かりやすかったんじゃないの。
 全体的にモヤモヤする内容だったので思わず書いてしまった。以前からGOAL-Bの広告は見ていてそんなにコメントする内容も無かったから静観していたんだけど、なんか今回は色々衝撃的な事を言おうとして失敗してない? って思いました。

・MiniTV

 ショッピング広告の中でも異様に多く見かけたMiniTVだけは別に取り上げておきましょう。
 傾向としては2023年8月と一緒。その上ちゃんと反応も稼げており、女性向けの広告ではかなり定番級になっているんじゃないか。自分は男性だから興味を抱きづらかったんだけども、たくさん広告が出ていたので一つ一つ確認していったら案外と面白い事を知ります。

 アイライナーの広告。1枚目はまつ毛がどれだけ伸びるかを紹介し、2枚目ではブラシの形状が変わった事によってよりきれいに仕上がる事をアピール。3枚目では既存商品との比較を記載しています。
 自分は生憎男なのでマスカラの商品による良し悪しを分かっていなかったんだけど、長くつけていてもまつげが下がってきにくい、ダマになって悪目立ちしにくい、キレイに線を引けるとメリットがいっぱいあるんですね。
 もちろんこういうのは広告だから多少盛る所はあるんだろうけども、画像広告で1枚も無駄な要素が無いのは素直に機能的で良いなあと思います。どこの馬の骨とも知らない広告だと無駄な画像がちょいちょいあるのを考えるとエライ差だ。

 最初のパンチとして「ツヤ肌」と「ツヤ歯だ」をかけているのが良い。
 削らないホワイトニングという事で、研磨剤や殺菌剤、発泡剤を使わないで歯をきれいに出来る事を広告している。
 ミントがきつくないと言ってもそれは実際に使わないと分からなくないですか? とは思うがそこは個人の主観だし、実際に試せない以上広告を信じて頂くしかない。

 髪の染色が出来るシャンプーの広告。目立つ1枚目には商品画像を置いて、2枚目以降には実際の感想と色合い、髪のまとまり方の紹介をしているのが特徴。
 髪を染めた事があったら割と欲しがるアイテムだったのかも、と思うと自分も髪を染めていればこの広告を楽しむ余地が生まれたのかもしれない。広告を楽しむには人生経験の豊富さが必要であると常日頃から自分が主張しているのは、主にこういう広告を見た時に痛感します。

 MiniTV、4枚画像のパターン。
 1枚目に金額や効能を紹介し、2枚目でなじませた時の実例を見せ、残り2枚で体験談を載せる構成。

 クレンジングクリームの広告。1枚目は「まさつレス」と平仮名に開く事によって泡の力を主張しつつ、2枚目、3枚目で泡の質を紹介。4枚目でクレンジングのやり方と2つ目の商品紹介を行っています。
 メイクの濃さや肌の状態に合わせて使い分けを勧める辺りが良いですね。自分なんかはガサツだから全部1種類でも変わらねえだろ! と思ってしまうが、多分美人の女性の方はこういう使い分けをしっかりやってるんだと思います。そもそも「濃い目のメイク」と「しっかりメイク」の差がイマイチ分かっていない自分に語るのは100年早い広告だという見方もあるけど。

 ボディミストの広告。要するに香水の紹介かと思ったら実はボディミストと香水は違う商品で、香り方が違ったり、保湿に使えたりするのがボディミストらしいです。そもそも香水をつけた事が無い人間にはこの辺の違いは分からなかったので、今後はもっとオシャレをして広告を見るようにします。
 香りの良さはもちろん、容器の可愛さにまで言及しているのが特徴的。やっぱり道具の見映えの良さは気にするもんなんだなあと思いつつも、(別に大して変わらなくね……?)と思ってしまい、申し訳ありません。多分自分がシャーペンをカッコよさで選んでも、他の人からしたらペンなんてどれだって変わらねえだろって思うのと一緒の話だと思います。

 こちらは1枚目に商品紹介の画像、2枚目に紹介画像が入り、3枚目以降は商品の色合い確認が出来る画像。
 なんと2枚目を見るにまだ価格未定だったらしいが、そこを広告の紹介文で見事にカバー。1540円と言う金額を「ピンセットいらずでこんな綺麗な束感がつくれるのに1,540円…!」という期待感を煽る表現で紹介しているのは普通に技ありだと思いました。
 化粧品の広告も見ていてバカになりませんよ。画像も全部見るとしっかり面白さの味がしみ出してくるおでんの大根みたいな広告だと思うし、確かにこれは女性にウケると思った。良い広告です。

・その他美容品広告

 インフルエンサーが紹介している化粧品広告も見てみましょう。
 MiniTVと比較してみると、凝った画像を使わない辺りでやっぱり一般インフルエンサーに擬態しようという感があるんですよね。それでもPRとあるから広告ではあるのだが。

 OLちゃんも N organicの広告を出していたが、こちらはかなり凝った画像や動画も交えた紹介になっている。この辺は各インフルエンサーごとの芸風が見られて良いですね。
 ちなみにPR_Norganicをわざわざタグ付けしていないのは、どうも依頼側の要請みたいです。ハッシュタグにしてもしょうがないと思ったのかな。

 肌のお手入れに使うクリームの広告。ライスパワーNo.11+配合というワードの強さがよく分からないけども、多分知ってる人が聞いたら驚くポイントだと思います。そうじゃないと困る。
 1枚目の画像は細かな使い方を紹介し、2枚目は宣伝用の画像をご紹介。ここでどっちかにしないで両方乗っける辺りが化粧品のトレンドな気がします。

 カラーコンタクトの広告。目に突っ込む物をこういう通販で買うのはちょっと不安な感じが……拡大した目の仕上がりと付け心地をアピールしつつ、商品の購入画面を見せて度数つきでも買えることをアピール。
 こういうカラコンって近くで見た時の美しさもそうだけど、どうせなら遠目に見たカラコンの様子も見たいのではないか。何でそう思うってゲームのアバター作成時に目のデザインめっちゃ頑張っても、遠目に見た時に「全然イメージと違う!」って事がよくあるからです。
 ゲームのキャラメイクで女性のメイクを語るほど馬鹿げたことは無いと思うが、実際細部のメイクほど遠目で見た時のことが気になるってのは普通にある話じゃないですか。

・マジックリン

 最近注目度が高まっているでんじろう先生が登場するマジックリンの広告。出だしにヘリウムガスを使った泡の実験をやる事で、後半まで視聴させるきっかけを作っている。
 汚れを落とすのも実験であると言われれば面白そうに見えるんだけど、やっている事はいつものトイレ洗剤の広告と一緒なんだよな。それを面白そうに見せるのはやはり役者のパワーです。

・LIFULL HOME

 LIFULL HOMEもAI10000変化と称して、フワちゃんをモデルにAIで様々な姿を出力していくような企画を出していた。「『しなきゃ』に縛られない生き方に出会おう」というキャッチコピーは良さげだが、良さげというだけでAIとフワちゃんとの関係性は一見して分かりづらい。
 フォロー&リポストでさまざまな「○○、なんてない。」を表現したAI画像が届いていたらしいが、そんなにそのAI画像が良かったという話題も聞かなかった印象。この広告だけはすごく見たけど。

・ジュレーム

 もう2023年は死ぬほど見た推しの子コラボ。今回はシャンプーの告知で、画像だけです。
 この辺はコラボの料金プランとして細かく決まってるんだろうな。ボイス付き、ボイス無し画像だけ、アニメ引用含むなど……

・NURO 光

 NURO 光はときどとコラボ。コラボ企画でストⅥでの対戦企画もやっており、ストリートファイターⅥの人気が終わる事を知りません。
 ストⅥもリリース前はこんなにウケるとは思っていませんでした。そもそも自分の知っている格ゲージャンルが盛り上がった時期ってブレイブルーが当時の若者の間で面白いって言われてた時とか、ストⅣ人気くらいのタイミングだったので……

・LaKa

 ハイライターの広告。化粧品で肌のツヤを良く見せる道具らしく、実際に動画で見てみるとその肌の美しさは一目瞭然ですね。
 案外化粧品の広告も、こういうシンプルな内容の方が分かりやすくて良いと思うんだよなあ。昔の化粧品の広告はめちゃくちゃオシャレだったけど、どんな道具かはいまいち分かりづらかった印象があるんですよね。

 その点機能性がすぐに分かるようになったのは、この時代に沿った広告になっているんでしょう。昔のKateの広告とか演出が異様にオシャレなんだけど、結局どういう売りがあるのかはいまいち分からないじゃないですか。何なら商品名もカネボウの「kate」という事しか分からないから、どれを買えば良いのかも分からない。
 でもこれは自分が男性だからで、女性の方ならこの広告からメイクのアイデアとかを読み取ることが出来るのかなあ。それに商品名をわざわざ言うのも野暮である、みたいなところがあったのかもしれない。商品名を言わない方がオシャレでカッコいいのは間違いないし。
 今見返すとあまりにもかっこよすぎるんだけど、これを説明文も何もないテレビで放映していたんだからチャレンジャーだなあと同時に思ってしまいました。

・Threads

 友人とメイクについて話し合う映像。
 ネット上でメイクの話とかする? って思うのは男だからでしょうね。女性の方はメイクの話とかもする可能性は全然あるでしょ。

 ユーザーネームを保持してフォロワーを探し、会話しよう!
 大概のSNSはユーザーネームを保持してフォロワーを探して会話する物じゃなかろうか。当たり前すぎて忘れているようなことを告知してくるね。
 この広告は結構好き。

・mirrativ

 ミラティブは引き続きゲームを広告しているが、その中でもライブゲーム要素を紹介。配信者、視聴者で協力してクリアするゲームである事をしっかりと紹介している。
 8月の頃は単にゲーム映像だけ見せていたんだけども、今回はちゃんと視聴者と協力することを紹介している。最大の個性を紹介していなかった8月に比べると良さそう。

・MotionArray.com

 動画のアセットを手に入れるためのカタログサイトの広告。たくさんの動画素材が手に入るという事を言いたいのだろうが、英語から直接和訳したように見える表現も多い。特に「あなたの動画コンテンツを良いから最高にしよう」はいかにもベタ和訳という感じだ。
 とはいえ日本語音声を録音して頂いていて、日本ウケしそうなイラストを出して、たくさんYoutubeに広告を出していただいている時点で感謝しなければなりません。多少変な日本語でも、英語で広告をやられるよりはずっと理解が早まるので是非和訳を通していただけますと助かります。

・サイバー大学

 聞いた事の無い大学だが、突然オシャレなvaporwaveが始まってビックリしました。良い動画ですね。
 ただ大学で入学金が0円とかそういうのを言い始めるのはちょっと危険な兆候を感じました。将来的にアマギフ配ったり脱毛器を配ったりしないだろうな?

・KADOKAWA

 子供向けのマインクラフト解説本の広告。今時本かよと思うかもしれませんが、攻略wikiは猥雑な広告やブラクラ広告がたむろする上に、物によってはしょうもない情報しかないリスクのデカすぎる場所なので、潔癖症な親御さんには結構オススメだと思います。解説本だけを買い与えたところで、どうせ攻略サイトを検索し始めるだろうけど。
 それはさておき、カラフルピーチというのはYoutubeで活動しているマインクラフト中心の動画投稿者らしい。子供がYoutuberの動画をめちゃくちゃに見ているというのも有名な話になってきたが、この本の場合マイクラの紹介だけでなくカラフルピーチのファンブックとしても売り出すことで単なるマイクラの攻略本にならないようにしている。
 昔の攻略本で設定資料とか製作者インタビューとかが載っていた枠が今ではアイドルのファンブック要素なんだから時代が変わったなあと思うんだけども、結局そういうオマケページが一番面白いんだよね。時代に合わせて構成は変わりつつも、やっている事は一緒だから面白い。

・ワンネレムー

 個人製作っぽいゲームの広告。敵を操ってクリアするという発想は相応に面白い。X広告の個人利用はどうもブランド品のパチモン広告のような悪い例が目立ってしまうので、こういう真っ当な利用例は頑張ってほしいですね。
 万が一この広告でダウンロードしたらよくある放置MMOでした、なんてことになったらいよいよ俺は広告を信用できなくなっちまうよ。ワンネレムーに限ってはそんな事無いですけど。

・東方幻想エクリプス

 東方ソシャゲの新作が登場。東方のソシャゲでちゃんとシューティングをやるし、シューティング部分の担当はあのCAVEです。
 怒首領蜂最大往生、あるいはゴ魔乙以降CAVEのシューティングゲームを見かけなかった印象があるんだけど、まさかの新作は東方とのコラボという事で期待がかかります。

 この画面を見る感じ、東方幻想エクリプスは横STGらしい。CAVEの横シューと言うと赤い刀とかプロギアの嵐が想起されるが、果たしてどんな調整にしてきたのか。
 実際縦シューティングにするとゴ魔乙とダブるから、そこをちゃんと差別化しようという意思を感じました。

・X Developers

 Xの運営アカウントからの広告もちょいちょい見かけていました。それで告知していたのがXでAPIを取得、開発しましょうみたいな広告。
 それってXになる前は自由自在に出来ていましたよね? と思うと、この広告も大概やってんなあとしか思えなくなってしまう。元々タダだったものを有料にされた時の嫌悪感ってすげえよ。
 別にTwitterのままだったとして、将来的にはAPIが有料になっていたのかもしれない。とはいえ、Xになってロクな事になっていない上に無料で出来た事も有料になりましたじゃ話が違うでしょう。
 リンク先も気合の入ったページや読み物などは無く、単に有料登録しろという誘導しかない。かなり納得いかない広告だった。

・バカルディ

 とにかくカッコいい広告音楽と言えば群を抜いてこれだと思います。Existe feat.Daichi Yamamoto(Blended by tofubeats)という事で、ブレイクビーツがあまりにも心地よ過ぎる一曲。
 これが広告で聴けるんだからとんでもない時代になったもんだ。ちなみにラム酒の広告らしいです。

 ロング版はこれ。
 ジャンルはChillin’ Bubbleと言うらしく、「⾳楽ジャンルとしての意味だけでなく、バブルが暗⽰する⾼揚感や儚さ、その刹那の美しさをどこか客観的かつ冷静に⾒つめる、現代的な⽬線を表現しています。」との事。
 とりあえずこのまま注目されないまま埋もれていくのはあまりにも勿体なさすぎる。絶対に聴け!

・お~いお茶 カテキン緑茶

 一見普通のCMだと思うかもしれないが、AIタレントを採用したという一点で大騒ぎになった広告。集中して見るとちょっと人間じゃない感じがするが、それでもボヤっと見ている分には充分人間だと思ってしまうビジュアルです。
 結局人間なんか採用しても炎上して放映できなくなるかもしれないし、体調不良になるかもしれないし、スケジュールを取るのも大変かもしれない。それでもAIタレントであれば、いくらでも美人を広告に起用出来るし、コスパも良いし、文句が無い。
 現状は肖像権、著作権の問題や、タレントの仕事が奪われるという問題もあるけども、将来的にはこういうのばっかりになる可能性も全然あります。

 またAIにする事によってカメラが変わったタイミングで若返ったりするようなデジタルらしい表現も取り入れられており、見た目以上にテクニカルな表現を仕掛けているのも立派。
 だから褒められてしかるべき広告なんだけども、こういう目立ったAI活用広告ばっかりワーワーと騒がれていたのはちょっとキレています。AI画像を使った広告ならおねがい社長だってやっているんだから、そっちだって同じくらい騒ぐべきだよなあ!
 ここぞとばかりにAI技術に驚く人たちも伊藤園の話題ばっかり出しやがってよぉ。

・2023年10月の広告ニュース

・生成AIを活用したニュース風フェイク広告が登場

 実在の人物、実在のニュース風映像を活用したフェイク広告がとうとう登場。日本語のアクセントや語法がちょいちょい怪しい点からAIっぽさが残ってはいるが、実際の岸田総理や孫正義のインタビューを引用したり、実際のフリー映像を引用したりしてかなりリアリティを増しているのが特徴。
 わざわざこの広告noteを見に来るだけの人であれば、ウソだなと思える人も多いと思うんですよ。けど広告を熱心に見ていない中高年層は普通にひっかかる可能性があるんですよね。もしちゃんと「10日間(じゅうかかん)」を「とおかかん」と読ませたり、日本語的に怪しい所をもっと修正して行ったら、広告マニアすら騙すパワーが生まれ得る。
 単純なAI活用広告よりも一歩先を行く内容であり、ここから表現のレベルが上がっていったら間違いなく騙される可能性は高まる悪の傑作広告。本気で注意が必要です。

 この広告はNHKニュースにも取り上げられた。
 実際新しい技術を早い段階で実践登用すればそれだけだまくらかせる可能性は高まりそうだもんな。パクリ先、クオリティ共に詐欺のレベルが高い。

・Xにブラクラ広告が急増

 10月末に発見された広告で、リンク先にアクセスすると単にブラクラが出てくる。これは広告というよりも単なる詐欺だな?
 ニュースまとめサイトみたいな見た目と気になる見出しで釣ってリンク先を見せたら警告画面が出てくる、というタイプの広告なので速攻で消せば被害は抑えられるやつだと思う。とはいえ、真面目に開かない方が無難です。

 ちなみにブラクラ広告に関しては自分も2種程度見かけたので、この機会に開陳しておくこととする。
 PC版Xで確認出来る事、拡張子が.picsである事などが特徴であり、Apple Defendersなるリンク先に飛ぶのが共通した特徴。何にせよこういう広告を見かけたらさっさと通報するのが板。

・Bing Chatの回答にマルウェア入りの広告が混入

 もうそういう広告だらけかよって話なんだけども、チャットの回答にマルウェアの入った広告が混じっていたようです。チャットの回答に広告が紛れ込んでくるだろうとは思っていたけども、まさかもう悪質なサイトに誘導しようとしてくるとは!
 とはいえ提示された候補を鵜呑みにしなければ良いだけの話ではあるので、ここまでの広告よりは比較的マシかも。Xはこれまでそういうブラクラ広告がいなかったから驚かれた面があるし、ニュース風フェイク広告に関しては新技術マシマシに過去のフェイク広告のノウハウを活かした合わせ技ですからね。ちゃんと警戒していれば避けられる。警戒していなかった場合は……

・Youtube広告の表示がちょっと変わる

 Youtube広告の表記が「広告」から「スポンサー提供」に変わっていたのも出来事の一つ。「広告」という呪われた名を一刻も早く脱ぎ捨てたかったのだろうが、自分はそれが許せない。己が広告であるという自認をやめるな!
 ちなみにこの後11月も表記が変わっており、「スポンサー提供」は「スポンサー」に、「広告をスキップ」を「スキップ」に変わっている。少しずつ広告というネガティブな名を捨てようとしている涙ぐましい努力を感じますね。

・PUBG MOBILE

 PUBG MOBILEはみゃことコラボ。
 ゾンビが登場するという話の脈絡の無さは気になるが、PUBG MOBILE文化祭というイベントで改めて荒野行動に対抗しようとしている感がある。でも荒野行動も昔ゾンビイベントをやっていたので、目新しさという面ではみゃこコラボが一番大きいような気も……

 ゾンビ要素に関して詳しく紹介しているのがこれ。
 とりあえずみゃこは楽しそうにプレイしているのが良いですね。素だとしても演技だとしても好ましい印象を覚える。

・Xbox Japan

 Xbox Japanはpayday 3というゲームの広告をやっていた。
 ちょいちょい日本語が怪しいというか、なんか片言なんだよなあ。別に悪い広告ではないのだが。

 茶番広告。
 中身がちゃんとしたゲームならゲーム本編の広告をちゃんとやった方が良いのでは? そう思うのが自分だけだったら申し訳ないが……

・MARVEL SNAP

 10月から唐突にマーベルスナップの広告が自分の環境で激増したんですよね。何でだろう?
 いずれもゲーム内容を細かく紹介する物だが、どれもこれも英語である。字幕すら英語。別に英語くらい読めよって話になるかもしれないけど、英語を読み取る、聞き取るのは日本人にとってカロリーが高いんですって。
 この演出がアメコミらしさだとしても字幕くらいは欲しかったです……

 シルバーサムライを紹介する広告。格ゲーではいたけど、映画とかで見た事は無い気がするんだよなあ……自分がにわかなだけですけども……
 この紹介するおじさんの周りにUIみたいな物が浮遊しているのも面白い。アイアンマンでそういう演出見た事あるけど、シルバーサムライもこういうのあったの?

・モンスターストライク

 モンストも10周年を突破。おめでとうございます。
 10周年オーブなる存在でガチャを回せる事を紹介しているが、具体的にどれくらいガチャが出来るか、またどれくらい何が出来るかには触れられていない。
 モンストの広告は毎回大盤振る舞いしているように見えて、その実何を大盤振る舞いしているかを絶妙にぼかしているのはやり口が上手いなあと思います。1000連ガチャと正面からぶつかっては壊れてしまうが、受け流すように紹介すれば豪華に見える。広告合気道の教えだ。

・シャドウバース

 シャドウバースはスパイファミリーとコラボ。
 それは良いんだけど、スパイファミリーはあまりにもデカい所とコラボし過ぎているせいでむしろまだシャドバとコラボしていなかったのかと驚かざるを得ません。普通デジタル庁や赤十字社とコラボする前にやるコラボじゃないかなあ。

 新弾の告知もあります。
 カードゲームの広告らしく、どんなカードがあるかイマイチ分からない。カッコいいカードがたくさんあるという事が分かれば何でも良いんですけども。

・メメントモリ

 メメントモリでガチャを引いてみた! という内容。
 今からやる内容? という気はするが、とりあえず新しい形式を模索している感がある。普段の広告よりもRTされてる気もするし。

・信長の野望 出陣

 TVCMを直接Xに持って来たような広告。
 このやたら壮大、かつ伝える事はシンプルな感じが昔のゲーム広告を現代でやってみましたって感じがあって良いですね。6秒短縮版も見かけたけどフル版が一番良い。

 武将にまつわる観光名所をご紹介。
 謙信、信長、信玄と有名武将が目白押し。これならいくらでも広告が出来そうなアイデアでもあるのが良いですね。

・新・信長の野望

 まず拠点となる城を選ぼう! から小田原城に行き、北条氏康が江戸城を攻める。
 普通の広告なんだけども、「まず拠点となる城を選ぼう!」という表現がヘンな広告のテンプレだから身構えちゃうんですよね。不安になって色々調べた挙句、別におかしなことは何にもしてない広告だと分かった時の虚脱感よ。

・レスレリアーナの冒険

 レスレリアーナのアトリエは引き続きキャラ紹介を続けていた。
 最初に2キャラ選択して、掛け合いをメインに紹介するような形式になっているのはオシャレな構成です。

 2023年、ニワカに赤マル急上昇中のニコ動風広告。
 とはいえ、やっぱりカゲマスほどニコ動風広告という媒体を乗りこなしていない感があります。むしろあのジャンルはカゲマスが強すぎる感もあるが……

 コメント入りライブ配信風広告なんだけど、ロゴが画面を覆いつくしている事に関するツッコミでコメントを埋め尽くしている。これでウケが取れるって考えてるのがつらいよ。
 だからコメント入りライブ配信風広告は生半可な気持ちで手を出して良い代物じゃないですって。これを乗りこなすには本当にごく一部のタイトルで、かつきちんと考え抜かれたアイデアが無いとスベって終わりだよ。

 途中まで普通の紹介映像に見せかけて、突然巻き戻してキャラ紹介を行う。
 レスレリアーナのアトリエは妙にメタメタしい表現を芸風にしたかったのかなあ、とは思います。

 この広告も動画が小せえな!
 一応周りの4人のキャラのうちいずれかがもらえて、中央のキャラが必ずもらえるというアピールにはなっているので、無闇に小さくしましたと言う感じではない。

・黒子のバスケ Street Rivals

 黒子のバスケのクローズドベータテストを紹介する広告。
 原作を知っている人からすると中々楽しげに見えるが、不安なのは動画タイトル。「廣告影片」って中国語っぽいのですが、どこが告知を担当しているんだ……
 本リリース後はとんでもない広告を出してくる可能性があります。要チェック。

・僕のヒーローアカデミア ULTRA RUMBLE

 ヒロアカは相澤先生が参戦。いざ実装されるとめちゃくちゃ弱いキャラだったから残念に思われていたが、それは広告とは関係が無いし、単に人気キャラが出ました、というだけで一定の話題性はあります。
 それにヒロアカURはキャラの個性をちゃんと使って戦える場合が多かったので、そうなると相澤先生の個性を消す個性なんて絶対最強でしょ! って噂になるのも当たり前なんですよね。現実は違ったんですけど。

・ダンまち バトル・クロニクル

 広告の雰囲気としてはだいぶまおりゅうの広告に寄ってきた気がするダンまちの広告。
 でも8月くらいの広告よりは自分はこういう広告の方が好き。あくまで自分の好みなので、別にこうしろって話ではないんですけども。

 画面左側に生放送のコメントらしきものを流す必要はあったのか。生放送コメント風の演出は画面構成を配信サイトに寄せてこそ意味があるのではないか?
 とりあえず生放送のコメントらしい物を流すと話題が取れると読んだのかもしれないが、こういう広告におけるコメントは大概サクラっぽさがあるし、だからと言ってリアルなコメントに寄せるとアンチコメントや関係ない文字列を入れないと厳しくなってくる。
 コメント入りの広告はカゲマスくらい乗りこなさないと違和感が強いなと思いました。

 10月前半くらいまで水着イベントの広告もやっていた。
 個人的に苦手なノリの広告ではあるが、そういう雰囲気をちゃんと出来ているのが良いなあと思いました。ラノベが苦手な人間が苦手だって感じるんだから本物。

・転スラ「まおりゅう」

 まおりゅうは2周年を突破したらしい。広告自体は見かけなかった気がするが、いつの間にやら2年も経ったんですね。広告をされていないと親戚の子供くらい周年の価値が軽くなってしまう。
 それはさておき、描き起こしのオリジナル衣装キャラが登場したらしい。原作ファンの人は改めてやってね、という意思を感じます。

 もうちょっと細かくイベントを紹介したカルーセル広告。
 いきなり「無料200連ガチャ」を出さなかったのはガチャ数的に張り合いづらいと考えたのか、あるいは露骨なガチャアピールは逆効果だと読んだか。
 何にせよ、新キャラ登場と200連ガチャを伝える上でカルーセル広告6枚を有効に使ったなあと思います。こういうので良いんだよこういうので。

 200連ガチャを露骨に広告しているのはこれ。
 グラフィックもとても良いし、もうちょっとやっている人の話を聞いても良いような気がするが案外話題は聞かない。広告も周年期しかやってないみたいだし。別に周年期だけ広告をやるのは賢いと思うけど。

・Fate/Grand Order

 たまにはFGOの広告を見ても良いでしょう。これは紹介動画と銘打たれており、実際のゲーム映像を紹介しています。
 いわゆるシナリオ面や宝具演出を紹介しているのはいつも通りだが、ちゃんとバトルの方も紹介しているのが特徴。自分は途中で日常生活のあまりの忙しさにプレイ頻度が激減してそのまま折れてしまったんだけども、こうして宝具演出だけ並べられると中々壮観なもんです。

・ブルーアーカイブ

 ブルアカはとある科学の超電磁砲とコラボ。ブルアカをやってる人には刺さりそうなラインのアニメとコラボする選定眼が一番エライ。
 実際ブルアカがどことコラボするかでオタクらの話題は持ち切りだったので、ちゃんと期待通りのコラボで良かったですね。

 それにしても自分はとある科学の超電磁砲のようなライトノベルやアニメを経由していないせいで、この辺のコラボがあっても全然書けないんですよ。多分Xで早口になっているオタクの方がこの広告を語る資格があります。
 ブルーアーカイブはメインストリームのオタクに対してちゃんと訴求しているなと思うのはこういう所です。自分のような人間が色々書く余地を与えないような王道のコラボをちゃんとやる。話題にもなって、経済が回る。全部いい話。俺はザ・アンツの広告を見てるからよ。

・崩壊:スターレイル

 おそらくイベント紹介。エーテル戦線星間決勝フェスティバルという祭りをテーマにしたような、明るい雰囲気が目立つ。
 案外広告で明るいストーリーをちゃんと明るく紹介するってまあまあ難しくないですか? 多くの広告はどれも明るくてポジティブなイメージを与えたいと思う物だから、明るい広告をやると広告としては普通だからこそ全然印象に残らないみたいな事が起こりがちじゃないですか。
 そこで崩壊スターレイルはちゃんとキャラを作りこんでいるから、真面目にキャラを動かすだけで他のゲームよりも立派な感じに見えてしまう。皆ブランドで見て「あ~良い広告だな」って思うでしょ。真面目に広告をしているのが報われているのは素晴らしいなと思う反面、精査の目が行き届かなくなってしまうのではないかという危惧がある。
 とはいえ真面目に見たって良い広告だし、わざわざ文句をつけるのも逆張りっぽくなってしまうくらいには普通なんだよな。参りました。

・原神

 ストーリーに沿った演出を紹介しているっぽい映像。ちゃんとゲーム内のグラフィックを活用しながらやっているんだろうなと思えるのは日頃の行いの良さです。

 こういうステージを走り回っている広告を見ると「おめえ、ウソの広告やってるだろ?」と初見で思ってしまう物だが、原神の場合はさすがに真実だと思います。というか、偽ゲーム広告が広大なステージを走り回り過ぎなんだよ。
 実在していないゲームじゃないかと毎回疑ってしまうのは完全に昨今の広告環境のせいです。ゲームの広告はそのゲームの中で同じものを遊べるのが当たり前の話だろうがよ!

 好きなように滑空し、自由に泳いで、思う存分戦いを楽しもう。ごく普通のキャッチコピーなのに、何故これがとんでもない事を告知しているように見えるのか。
 実際に歩けないマップを紹介して「レベル30で解放」とかやっている広告が多すぎるんだよね。

 新バージョンがリリースされたせいか、10月は割と原神の広告を見かけた印象がある。色んな広告があるもんですね。
 1枚目は動画で、2枚目は普通に画像だけ。カルーセル広告も色々なバリエーションが生まれているように思う。

 弓を使うキャラを紹介する広告。
 弓使いだけでもこれだけバリエーションがいるんだなあ、と思うと中々良い映像に見える。カルーセル広告の2枚目を画像にするのは原神独自のやり方のようだ。

 ゲーム中の綱渡りを紹介する広告。
 原神ともなるとこういう要素が本当にあるんだろうなあ、という感想が出てきます。これがモリノファンタジーだったら「てめーまた新しいウソつきやがったな!」ってリアクションになっちゃうよ。

 相手の攻撃に対してどうやって回避しますか、という内容。
 これもキャラクター紹介として色んなスキルを紹介出来ていて良いですね。

 シリアスなストーリーを紹介しているらしいカルーセル広告。
 それでいて2枚目の画像が「今すぐプレイ!」というポップな文字なのは面白いですね。何だその落差は。

 色々なキャラの誕生日を祝おう。
 それにしても原神はどの広告も安定して2000RP付近~それ以上の拡散が行われているのはすごいですね。ゲーム本体が人気だと広告まで好意的に受け止められ、見た事も無いゲームの場合詐欺を疑われてロクに拡散されないってのは厳しさを感じますね。
 昨今の広告の風紀の乱れぶりを考えればやむを得ないんだけど、人気者はどこまでも人気になり、不人気な物は一生目立たずに消えていく。すると不人気な物がチャンスを摑むために嘘をついたり、過剰な下ネタに走りだすんだよなあ。
 どんな形であっても目立てば閲覧数や評価の数で逆転が出来てしまう世界は苦しいもんです。原神みたいな常勝軍の場合は全くありがたいもんでしょうけどね。

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