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広告振り返り~2021/4月編~


 先月の振り返りで緊急事態宣言は再来月くらいに出るかもしれませんね! とか書いてたのに4月末に緊急事態宣言を出すんじゃないよ。
 人類にはインターネットなど早過ぎたと思われる出来事が散見される現代ではありますが、広告はそれなりに出てきているので元気に広告を見ましょう。
 あんのじょう著名人の名前が多数出ますが、敬称は省きます。ご了承ください。

・ライフアフター

 進撃の巨人は2020年12月以来の再登場だけど、どんだけコラボすれば気が済むのだろうか。前回の剣魂コラボと比べると映像のクオリティは雲泥の差があり、NetEaseの技術力は中々高いんだなあと思いました。
 ライフアフターってたしかゾンビ溢れる終末世界で生き残るみたいなゲームだった記憶があるんだけど、巨人とか出てきたら世界観壊れちゃうのでは? と感じてしまっていた。

 ……のだが、ゾンビと巨人が一緒に歩き回っているというとんでもない終末ぶりを見せていて逆に感心しました。ゾンビ歩き回ってるだけでも普通は終わりなのに巨人まで歩いてたら本当におしまいじゃん。
 前回の剣魂は何となく巨人のキャラを出しました! ってだけなのに対して、こちらはしっかり巨人も出しているしゾンビもいるってんだから欲張りセットだよ。
 真面目な話、広告で巨人と戦ってる割に本編では戦いませんみたいなコラボもあり得た訳じゃないですか。その中でちゃんと巨人と戦えるコラボをしてくるのは中々真摯な広告だと思います。
 良心的な広告なので今後も続けて欲しい。

・今三国志

 先月の広告が嘘だったかのようなブチ切れぶりが清々しい傑作広告。
 ブチ切れ広告かと思いきや意外とゲーム本編の内容も紹介しており、とにかく目を引く事、そして少しでも情報を伝えようという努力を感じる良い広告です。
 Twitter広告は割と無音で見る人も多いので、人物の顔芸で攻めるというのは中々理に適った広告手法だと思う。おねがい社長などは絵面のインパクトによって無音でも楽しめるようになっていたが、顔をゴリゴリ動かして主張するというのもかなり良い表現だなと感じた。
 画が動くコンテンツとして近似しているVtuberも顔芸的な事は少し出来るけども、いわゆる美人を売りにしていて、動きに制限があるVtuberだとここまで動く顔芸は難しいよなあという印象。何せあんまりダイナミックに顔が動きすぎると描画に無理が出てくるし、そういうのを求める閲覧者は少ないのではないか。
 3Dモデルで顔芸をしようとするとかなり高級なものを使わないといけないので、やっぱり顔を動かしまくっても許されるタイプのおじさんモデルにガンガン顔芸させるのが次に来る流行りかもしれないよね。リアルとはかけ離れたギャグ漫画的表現を突き詰めた傑作だ。

 ゲーム内容の宣伝としてはこの広告も見かけたが、内容としては中々面白そうなデザインに仕上がっていて好感が持てる。
 三国志で伏兵というと三国志大戦の伏兵システムを思い出すけど、実際伏兵からの大打撃って結構楽しいプレイ感があるのでこれを紹介したのは良いなと思います。
 オタクっぽく細かい事を語り過ぎず、単純に伏兵が出来ます、大打撃が与えられます、他にも計略はあるよっていう事を伝えるシンプルな内容になっているのもしっかりした広告。今三国志、良いね。

・覇王の業

 三国志ゲームの広告は数あれど、パズドラと三国志大戦を組み合わせた全く新しいゲームを出してきたのは覇王の業くらいのもんだよ。
 とはいえ確かにこの画面構成は中々理に適っている様にも見える。三国志大戦特有のダイナミックな画作りと、パズルゲームという誰でも出来そうなゲーム性を組み合わせているおかげで魅力的なゲームっぽく見せる事には成功していると思うのだ。
 実際三国志大戦はやってみると面白いんだけども、操作の難しさ、また求められる判断の量は尋常では無い。三国志大戦っぽいゲームに興味はあるんだけどシンプルに遊びたいな、という層にはちょっとウケそう。そのちょっとウケる層以上に既存のファンがイヤだと感じる事が多そうだから、SEGAはやらなくて正解だと思います。
 まあどんなに良い画を作ろうが実際に遊べないんですけどね。

・コロナ対策CM「keepsafe」篇

 言ってることとしてはクソほど真っ当なのに、見てると何とも腹が立ってくるってどういう事よ?
 結論としてはそんな事1年やってるんだから今更言ってるんじゃあ無いよっていう事を告知してるのが良くないんだと思う。演出をオシャレにしようが言ってる事は毎日テレビでやってる話と一緒では「何当たり前の事言ってるんだ」と思ってしまう。
 1年も経ったんだからこの辺の事を知らない人はそういないだろう。それでも大勢で会食をする人間もいるし、距離を保てない状況もあるし、ずっと感染対策をしていると明日の飯も食えない店舗もあるというのが問題なのである。
 これに広告費払うならもう少し他にやる事があったのでは? と思わざるを得ない。

 他にどんな広報をしてるのかと思って調べてみたら内閣広報はイニエスタとか初音ミクなどに「コロナ対策サポーター」なる役職を与えて広報をしているらしい。
 まあこういう有名人に感染対策のスローガンを言っていただくのはあながち悪い広報じゃないのかなあと思います。イニエスタに言われたら守る気になる人もいるでしょう。
 こういうのは有名人がそれぞれツイッターやインスタとかで発信してたし、政府広報があえて重ねてやる必要があるか? とはちょっと感じてしまったが。

 個人的に一番センスあるなと感じたのはpepperというロボットがコロナについて語ってる動画だよ。
 これ誰が得するんだと思ったけど、見ていると過去に無い変な笑いが出てくるので全編見たらかなり許せるタイプのPRだ。見れば見るほどpepperの声のアクセントも相まって味が出てくるので、10回ほどローテーションして見る事をおすすめします。
 softbank、最高~~~~~!!!

 結局政府広報なんだから、これくらい固い出来の方が見ていて丁度良いなと思う。
 変に若者受けを狙って子供だましになるよりは、キッチリ注意を呼び掛けてくれた方が安心するよ。これ3月の広告でわざわざ取り上げなかったけど、取り上げる必要がないくらい普通の広告で、それで充分だなあと感じたからだからね。捻った事をしないで注意を呼び掛けて欲しい。

 その点厚生労働省の動画はすぐに必要そうな情報であったり、コロナ関連で比較的信頼できそうな情報をひたすら流してくれているので真面目に閲覧する価値があると思う。
 先月のテツandトモのマイナンバーも厚生労働省だし、厚生労働省はこの辺の広報、動画関連の出来が一定して良好な印象。
 別に広告閲覧目当てで無くてもタメになる話が多い印象があるので、皆で厚生労働省の動画を見よう!

・SMBC日興証券

 イチローの話の面白さだけで1分間見るだけの価値が出来ているすごい広告。oriconには総まとめ28分バージョンもあるけど、これも全部見ておくべきだと思います。
 このインタビューの内容は正直無料の広告で見て良い内容じゃないのでは? と思わざるを得ない。この内容をもう少し膨らませて新書にしたら買う人いるでしょ。時代としては有料noteにしても良い。イチローが書いたとなれば買う人は多そう。
 イチローに対して質問をしてその話題に対する理解を深めていくような動画はこれからもどんどん見ていきたいなと思う。もし出来るなら質問者側も学者などある程度弁の立つ人間にすると、さながら現代に蘇ったソクラテスの問答法を思わせる広告に進化するのではないか。

 ただ小さくない疑問として感じられるのが「これは本当に広告になっているのか?」という事。
 無論イチローの話の面白さは間違いないんだけども、この広告を見て「じゃあSMBC日興証券で資産運用しよう!」と思えるか。いやそもそも「この広告はSMBC日興証券の広告だ」と分かるか?
 前々からSMBC日興証券はイチローをイメージキャラクターとして広告しているけども、話の面白さだけで契約が増えている物なのかな。過去にもイチロー広告自体は行われているので一定の効果はあったのだろうけども、その効果のほどは不明である。
 とりあえずこの話の面白さはホンモノだから一見の価値アリです。

 投資に関してはこれが答えなんじゃないか。自分で買うにせよ証券会社を頼るにせよ、結局最後は自分で考えないとしょうがない。
 ここをカットしないで広告として放映した誠意は評価しても良いだろう。

・美女と栄光

 このコスチュームめっちゃ好き。
 胸がダメならケツを強調するスタイルもかなり良い。胸強調をしたがる昨今のゲームに向けた一種の挑戦状と言えるでしょうね。確かケツ強調自体はAge of Zとかでやってた印象があるけど、案外これをパクる広告は少なかった。
 個人的に女の子のコスチュームがクリティカルに入ったというだけの理由で掲載しているので、何で弾丸が薬莢ごと飛んでいるのかとか、そもそもこんなモードは無いんだろうなとかそういう疑問は屁でも無いですよ。

 ストッキングマイスター向きの広告もあります。個人的にはVIP3のストッキングが良いね。
 他のもあながち悪くは無いけど、VIP4みたいに破くのは何で穿かせてるんだという話になるのでいただけない。そもそもそういうコスプレを破いたり、脱がせたりしたら着せてる意味がねえだろって話になるんだよね。分かりますか?
 その後に「キャサリンは強いぞ!」って突然ゲーム的要素を取ってつけたように出してくるのも面白い。
 全体的に分かってる担当者が広告を作ってる感じが好印象。先月微妙な評価だった広告が盛り返してる感じがしますぞ。

 しかしまあ美女と栄光はケツばっかり強調するけども、3DCGの顔の出来がイメージと違う! とならないように後ろ姿だけ映す、その中で性的魅力を男性にアピールする為にケツにアップをしまくるってのは中々合理的なカメラワークではないでしょうか。
 ケツはこんなにゼリーみたいに揺れるもんかなと思うけど、アピールポイントは誇張して表現する必要があるからしっかり揺らしたのだろう。儲けを取るために合理的なエロを追い求めた広告でよく出来てると思います。

・h&s scalp「スパイ アンドー」シリーズ

 高品質なアニメーションと洒落の効いたストーリー展開に1分間自然と目を奪われる極めて良質な広告。
 動きの多いカットもあるし、少しずつフケを払う描写や頭を洗っている描写も絡めて既存のシャンプーではこのアンドーさんのフケが取れなかった事、本人もフケを気にしている事も表現しているのは映像ならではでの仕掛けという感がある。
 かなり映像での表現を分かっていて、しかもストーリーテリングも卓越したプロが監督しているであろう一作だ。これくらいのクオリティの広告が普通になったら広告自体の立場が上がってくれると思う。

 続き物の広告も存在している。こちらのクオリティも高い。アニメ制作はForsman & Bodenfors, Psyop/Blacklist, CRCR, Wizz @ Quad groupという所が担当していて、アンドーの声優は織田優成という人物である事が公式アカウントから公表されている。
 1分というまずまずの長さの広告ながら飽きない展開とカメラワーク、表現が詰め込まれた逸品なので普段広告を見ないという方にも是非見て欲しい一本だと言える。
 シャンプーはウマ娘等のゲームと違い、商品のクオリティが口コミで流れて来づらい道具だと言える。そのような商品の売り上げを上げるための道具として秀逸な広告は必要不可欠だ。

 h&sが過去に制作した「フケのフッケー」も広告としては極めて秀逸なので、こちらも是非見て欲しい。
 エスカレーターですれ違った女性とラストシーンで一緒に歩いていたり、フケを払われた時と別れを告げた時に見せるフッケーの寂しげな表情であったりは強く印象に残る物であり、h&sでフケを追い払うのが少しかわいそうになってしまうほどのインパクトがあるのが素晴らしい。
 広告はただ商品名を言えば良い物では無いという事を、秀逸な広告は雄弁に語っている。

 あと芸能人にリンクを引用リツイートさせて認知度を上げるのも地味ながら手堅い告知形式だと言える。
 ちゃんと告知用アカウントを作ってる辺りも中々えらいというか、こういう細かい事をきちんとやってるのが本当にえらいんですよ。中々出来ない。

 この広告は海外でも評価されているらしく、真っ当に高いクオリティの広告を発表した例として今年でも随一の広告になる可能性が高い。
 ちゃんとした広告を適切に出す事が出来た傑作である。

・アイドルマスター シャイニーカラーズ

※元動画は削除済

 香川照之を起用したのはまさかのバンナムであり、中華企業では無かった。最近芸能人が出てくる広告は中国産ばっかだったので日本企業が日本の役者さんを起用しているだけで驚く体にされてしまったぞ。
 アイマスチャンネルを確認したところキャラのVtuber的な動画や声優の動画がメインであり、香川照之コラボ自体がゴールデンタイムに放映するためのコラボのような印象。
 とはいえCMの内容自体は香川照之をしっかりと立てており、さらに昨今のガチャインフレを上回る最大430連ガチャを打ち出してしっかりと魔剣伝説を超えるように調整してきた。この辺は15秒の広告ながらしっかりしている。

 アイマスシリーズは中居正広やX JAPANのYOSHIKIとのコラボなどが印象的であるが、昨今はアニメ系の広告も多く出していた印象がある。
 というのもやはり少し前まではツイステやFGOを筆頭にキャラがアニメーションする広告の方がオタク受けして良い、という判断をしていたからではないか。
 実際客層としてはオタク層がメインになる訳だし、長く続けているコアなファン程こういうアニメーションの方が面白い、見ごたえある広告だと感じると思う。


 ただアイマスは最近香川照之コラボを筆頭に実写系広告も多数出している。それはオタク層以外、特に昔アイマスをしていた人の販路も広げたいのかな、という印象を受ける事が増えた。
 だいたい歴の長いオタクならやった事は無くても名前くらい聞いた事があるだろうし、最初期から見ていくとかなり古いタイトルなので初期シリーズのキャラを出す事で「昔アイマスをやっていた層」にアピール出来る可能性もかなり高いんじゃなかろうか。
 現にこのポップリンクスの広告に出てくるキャラはアーケードにいた人たちと最近のキャラを織り交ぜて登場させているのが歴史の長さを物語っているよね。自分もアーケード版アイマスを少し遊んだ程度なので知識はかなり浅いけど、ニコ動でのブームも含めればアイマスを知らないという年寄りはあんまりいないでしょう。そこに訴求していくのは素直に良い戦略だと思いました。
 歴史の長いゲームはこれが強い。

・三国ドライブ

 「シャニマスが無料で最大430連ガチャ? 俺は無料で最大3594連ガチャだが……」とガチャ数アピールレースに殴り込みをかけてきたのが三国ドライブである。
 あくまで「最大」と頭についているのがミソで、実際にやったら10連で終わろうが文句言えないのがこの形式なので疑ってかからなければならない。
 だいたい最初にそんだけガチャを回せたとして、ゲーム自体は面白くなる物なのだろうか。実際ガチャが面白いのは知ってるけどそれは限られた回数だから良いというのもあって、ただ無限に回せるだけだとそんなに面白くも無いのでは。
 それにキャラを重ねないと戦力にならないタイプのゲームだと、最大3594連でようやく1パーティ出来上がるくらいなんじゃないかという感もある。どうしてもデカすぎるX連無料ガチャ系の広告は疑ってかかってしまうよ。
 ちなみに三国ドライブ自体は2019年リリースのゲームなので、もう2年前のゲーム。

 公式チャンネルを見ると稼働初期にハリウッドザコシショウとコラボした時の6秒広告が残ってたんだけど、これは6秒広告をやる上での一種の正解のように見える。めちゃくちゃ面白いからこの6秒広告は許せる出来です。
 ハリウッドザコシショウ自体がそういう短時間でウケるネタをやるのは上手い事を実感させられる。もう6秒広告は全部ザコシショウに任せないか?

・ピックアップ~今月リリース以外で気になった広告~

・サクラ革命

 サクラ革命はリリースして半年、東北近辺で桜が散る時期にサービス終了を発表した。
 そりゃあ良い評判よりも悪評を聞く機会の方が多い作品だったし、実際に課金額も製作費に対して全然という状況ではサービス終了もやむなしなんだけど、広告的には実は悪くなかった事は触れておきたいと思った。
 サクラ革命は基本的にイベントをやる度に声優のサイン色紙キャンペーンをつけて広告をしていた。これは意外と出来そうで出来ない事で、途中からこういうキャンペーンをしなくなるゲームが多い中で徹底的にサイン色紙をつけ続け、広告ツイートながら中々の拡散といいねがついていた印象がある。
 プレゼント商法は他の企業もやってるだろと言われたらそれはそうだし、印象に残ってないからって振り返りにも残してなかった時点で何を言うかと突っ込まれてしまうんだけど。

 じゃあ結局何が悪かったって、あまりにもディライトワークスという会社の悪評がオタク内で広まり過ぎていた事、そしてそのディライトワークスも叩けばホコリしか出てこないような状況だった事ではないか。
 これがもしディライトワークスで無く、他のどこか中堅どころの会社に委託していたらこれくらいのクオリティでももう少し持ってた可能性がある。大体最大のサクラ革命の情報筋がyoutuberに取られてしまった時点でどんな広告を打とうが意味が無い。
 広告にも限界はある。日本企業で他の悪評が大きすぎるとどんな広告を打ってもなしのつぶて、そして広告に内容がある程度は伴わないと儲かる事も無い。当たり前の話だけども。

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 こうなってくるとファミコン時代のクリエイターの名前を隠すタイプのスタッフロールってのも現代では別の意味で意味が出てくるのかなと思ってしまうよね。
 かつては引き抜き対策として存在していたスタッフロールだけども、存在が出てくるだけで悪評が噴出して止まらないタイプのプロデューサーや制作陣が中にいる場合はこういう形で全部隠しちゃうのも1つの手かもしれない。今回サクラ革命で秘匿していたPの名前がバレて云々、というくだりも内部リークが無ければ皆気づかずにいただろうし。
 スタッフ名はふざけたペンネームで全部隠し、会社も細かく分社していって一体どこが作っているのか分からないようにする。こういう形で悪名をロンダリングする事でもう少し儲けを増やせる場合も現代ではあり得るんじゃないかなと思った。
 そんな事をする前に最初から誠実な運営をしましょうって話になるけど。

・極夜大陸:メテオの彼方

 ゲーム内容に反して超カッコいいテーマソングがついているシリーズ。
 曲名は『極夜の光』というタイトルなんだけども、youtubeの公式チャンネルでもこの音源が無いので聴くのが極めて難しい。大体これ最初に出たのは1月なので、3ヶ月近くリリースされてからどこで聴けるか分からない音楽だったんだよな。
 こういう凝ったテーマソングはちゃんとapple musicでダウンロードできるようにしろよと心から思う。作編曲はラブライブの音楽等も作曲している可能性がある森慎太郎ではないか。作詞の葉月ゆら、ギターの奥山アキラも株式会社ミントフォレストで音楽活動を行っている事から推測しているが、誰一人制作実績に極夜の光を入れていない事から確定ではない。黒歴史にするにはもったいない名曲だと思うんですけど……

 なお歌唱担当の本木咲黒はツイッターで歌唱した事を報告している。この辺は人によって扱いに差があるようだ。

 ちゃんと極夜の光の広告を記録してくれている方もいらっしゃるので、公式が広告映像を消して来たらこっちで聴いてください。
 本当どこかで音源公開してくれないだろうか。ちゃんと購入して聴きたいよ。

・ジョモタン

 ツイッターでは見かけないがyoutubeでは頻出する動画広告として有名なジョモタンの漫画広告が初登場。
 ジョモタン自体はどうって事ないんだけど、このグラフの適当ぶりはさすがに面白いでしょ。調査のソースを出している様で正確な割合は公表していない、いつ調査したデータかは載っていない、どこで街頭アンケートしたか分からない、字は手書きで読みづらい。こんなグラフをやっちゃいけないという悪い例を地で行くグラフですよ。
 つーかそんなに女性に対してムダ毛で萎えるもんなの? 毛なんか生えてる方が当たり前だし、濃いのが好きな人だっているでしょ。大体上のグラフを見てもムダ毛の剃り残しがイヤだって人は3分の1くらいだし、とりあえず金を払わなくても直せる見込みがある「言葉遣いが悪い」とか「がさつ」辺りを直せるよう努力するのが良いんじゃないでしょうか。
 何なら毛が濃いのが好きな人、言葉遣いが悪い女が好きな男と付き合うという手もある。

 真面目な話をすると、これまで男性の脱毛ばかりをアピールしていたジョモタンが女性に販路を広げようとしているのは注目すべきポイントだと思う。
 男性向き広告をやってても売れ行きが悪くなってきたのか、女性向きに脱毛しましょうと言い始めた。大体youtube広告を見ててもメンズクリアの脱毛広告まであるんだから、そりゃ脱毛業界はレッドオーシャンでしょうね。
 大体1回毛を抜いたら2度目3度目は同じ方法でやるだろうし、完全に脱毛出来たら脱毛する必要も無い。オシャレを気にしない年頃になったら脱毛もしない。今後ムダ毛を気にする若年層が減るごとに、脱毛サロンは営業が厳しくなっていくのではないか。

 逆に髪の毛を生やす需要は増えていくだろうけど、髪の毛は生やしたいのにそれ以外のはムダ毛だとして抜こうとするのはれっきとした差別行為では?
 毛権団体の発足が待たれる。

・Age of Z

  広告としての知名度は高いけど案外これまで突っ込んでなかった記憶があるAge of Zが初登場。
 Age of Zの広告は「大量のゾンビが出る→人間が逃げる→謎の要塞を建築してめちゃくちゃ銃を乱射してゾンビを抹殺」という流れしかやっていなかったので、わざわざ突っ込む事も無かったというのがこれまで掲載しなかった理由です。
 マフィアシティもよく見かけるけどやってる事はいつも同じだから取り上げない、というのと同じ理屈。

 今回新たに取り上げたのは、このもう手垢のつききった広告が突然日本語版ロゴと煽り文を追加して復活してきたからだ。
 サービス開始が2019年なので「ゾンビSLGゲーム」の最新作とはとても言えないという突っ込み所こそある物の、煽り文自体はかなり丁寧な物になっているのが面白い。
 もうすぐ2周年というタイミングなので、日本でのさらなる展開を視野に入れて広告を打つ事を考えたのだろう。わざわざマイナー言語の国へ特別に広告を作っているんだからご苦労な事だ。


 ちなみに2021年4月末にゲームメディアが突然Age of Zのプロモーション記事らしきものを出してきたので、どうもマジでAge of Zは日本に販路を広げたいようである。
 こういうゲームメディアのPR記事的な物って実際効果がある物なのだろうか? gamewithに至ってはPR記事のみならず攻略wikiまで立てているので、相当金を貰っているのではないか。
 何にせよ見た目より売れているゲームらしいので、今後も長い事広告を見る事になるだろう。なお煽り文は全部使いまわしなので、3パターンほど見て飽きてしまいました。

 昔のエイジオブゼットの広告では突然ヤマト運輸のトラックが出てきたりして楽しめたんだけど、今後こういう広告が無くなってしまうと思うとちょっと寂しい気もする。
 別にヤマト運輸に喧嘩を売れと言う訳ではないけど、日本展開するなら他企業の意匠を無断利用した広告はもうやらないでしょう。やらないよね?

・プロジェクトセカイ カラフルステージ!

 ノーツ数1742って結構な密度だし、縦連に混ぜてトリルが入って来る配置は中々いやらしいと思いました。細かく難解なフレーズが入って来る辺りもちゃんと覚えて対処する必要があるし、やりごたえがある難易度ではないでしょうか。
 それはさておき先月までの簡単路線、誰でも出来ます路線からちょっと難しい路線に走ってきたのはチュウニズム勢とかを取り込みたくなったのだろうか。チュウニズムは1月から3月までプロセカコラボをやっていたので、アーケードの音ゲー勢を引き込む素地自体はある。
 正直ガチャのキャラ次第でスコアが上下しちゃうシステムはアケゲーやってるとすごくモヤモヤするんだけど、その辺は時代遅れの発想なんだろうなあ。ジジイはゲーセンに籠ってます。

・ウマ娘プリティダービー

 ゴールデンウィーク突入直前になってウマ娘は新作CMを投下してきた。
 いわゆるキャラ推し系広告でありそんなにコメントする所は無いけども、ただでさえツイッタートレンドに「ゴルシウィーク」を乗せ、新キャラ新カードが出れば毎度トレンドに上って来る最強の話題作をダメ押し気味にアピールしている所でさらに攻勢をかけているのだから凄まじい。
 正直ここまで来るとどう広告しようが効果がある気しかしないけども、老若男女問わず大ブームらしいので本当にモンスタータイトルだと思う。なんじゃこりゃ。

 とはいえこうなってくると不安になるのが、ウマ娘が実在する動物をベースとした作品だという事。

 こういう話は自分よりも詳しいウマ娘二次創作マスター的な存在がいるはずだけども、実在する動物を取り扱うコンテンツだからこそプレイヤーの良識が問われる展開になる、というかもうなっている事はある程度ウマ娘を知っている人からするとご存知であろう。
 その気になれば手続きを踏んで牧場見学や墓参りに行ける故に「会いに行けるアイドル」的な立ち位置になるのも頷けるが、だからこそ一線を越えてしまうとサービス自体が揺らぐ事は明らか。そしてこれを逆手に取り、現実で迷惑行為を働く事で競合他社がサービスの継続自体を危機的状況に陥らせる可能性も無くは無い。
 そんな面倒をしなくても、行き過ぎたファンや金儲け目当ての人々が厄介な事をしてもサービス存続が危なくなる。多大な経済効果をもたらすビッグタイトルだからこそウマ娘が続くか続かないかで様々な人間の人生が変わるだろうし、ある意味で現実の競馬よりも多くの人生を狂わせるタイトルになってしまうのではないか。
 とはいえ賽は投げられた。ウマ娘とどう付き合うかはプレイヤーそれぞれに委ねられているので、どう向き合うかは各々にお任せしたい。正直自分はもうウマ娘に生半可な気持ちで触れるのは危険な気がしたので、よほど凄い広告を出してこない限りはなるべく話題を出さないと思う。

・Magic:the gathering

 ケンリス兄弟がバトルボンドで初登場した時には正直ここまでピックアップされると思ってなかったんだよなあ。そんな最近の主人公系キャラであるローアンが日本版限定カードを使ってカードゲームする広告。
 前回のMTGArena広告はほんのりギャザっぽさを出すのに留まっていたが、今回はテレビCMまで打ってMTGを全力で推す広告に仕上がっている。
 個人的に感心したのが今回メインで取り上げられているミスティカルアーカイブという特殊カードが、日本向けのPRとしても取り上げる予定だったんだなあという事。灯争大戦時代の日本限定イラストカードがウケたから再度やったのかと思っていたんだけども、今回はちゃんと国内PRとしても使っているのは素晴らしいと思った。

 Twitterでは普通のカードゲームみたいな広告も出している。こっちはかなりレトロテイストなカードゲーム広告ながらカッコいい仕上がりで、Twitterにいる熱狂的ファンに向いた広告だと思う。
 それにしてもこの広告で一押しカードみたいに出てくるチャネルって本当に使えるタイミングが少ないカードだと思うんだけど、なんでこんなにチャネルを推すんだろうか。最近人気の統率者でもチャネル使えないし、アイコニックマスターズで再録された時も微妙な空気になったじゃないの。
 でも弾ける力とセットで使えたら即死を狙えるので、ドラフトやった時はセットでください。個人的にアイコニックマスターズのチャネルもRebecca guayが描いてて最高のイラストだと思ってるし、foil版買おうかな。3600円するらしいけど。

 MTGは最近こういう案件動画も積極的に出している印象があるので、ここらでもう一回流行らせたいんだなあという意志の力を強く感じる。
 実際面白いゲームだし、カード集めてるだけでも楽しいのでオススメです。やるならちょっと課金すると色々と楽しめて良いと思います。

・カードファイト!! ヴァンガード overdress

 先月取り上げてたヴァンガードがDAIGO登場CMで復活してきたので感動しました。ブラックDAIGOみたいなハチャメチャな展開は無いけども、久しぶりにDAIGOのCMが見られて結構嬉しかった。
 今回の新商品は1000円で3デッキ買えて、とりあえず3つの構築済みデッキで遊べるというご新規様向けのナイスキャンペーンをやっている。これは非常に良い試みだよね。親子で買うにも、オタクがまとめて買って布教するにもお手頃で良いと思います。
 最近のカードゲームは無料デッキとか500円デッキとかいう形でなるべく参入のハードルを下げるのが当たり前になりつつあるけども、今回の333円デッキはそれをさらに一歩進めた試みとして評価すべきだ。

 実は昔ヴァンガードをやった事があるおぼろげな記憶を頼りにかつて使っていた獣神テーマを見たんだけど、出てくるカードが全然違くて驚愕していました。当たり前なんだけどね。獣神アズールドラゴンで遊んでいたとか石器時代の話題でしょ。
 しかし基本的なルール自体はそれほど変わっていなくて、ガンガン攻める方が楽しいバランスになっているのはヴァンガードの優れている所だなあと思います。ガンガン出して、ガンガンめくって、楽しい。
 割と攻めっ気のある山しか使っていなかったので一概にそういうゲームでも無いのかもしれないけど、たまにはヴァンガードやるのも面白いんだろうなと思いました。実はもう最近カードゲームはほぼ集めて眺める事しかしてないんだけどね。ジジイは消費活動だけします。

・ビビッドアーミー

 ビビッドアーミーの広告なんだけど、間違い探しを広告に取り入れるのはいいよね。
 難度が高すぎる事も無いので、ちらっと流れてきたら間違い探しをしちゃう。そういうのが良いんですよ。難しすぎず、ちょっと考えるくらいの難易度。難しけりゃ良いってもんじゃないんですよ。

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 ちなみにビビッドアーミーの画像広告はちゃんと画像保存をする事で後から見返せる事を最近知ったので、気になる広告があるなら画像保存をするなりスクショを撮るなりして取っておこう。
 特にビビッドアーミーはコラボ広告が多く、コラボ広告の場合はコラボ期間が終わり次第別の画像に差し替えられてしまう。単にツイッター広告をいいねしておくだけでは保存しきれない。
 なおこの画像広告はツイッターで流れてきて、目に悪すぎるから思わず保存しちゃったものです。

 ビビッドアーミーは日向坂とコラボしてテレビCMをまた打ったけど、マジでどこからそのコラボの金を引っ張って来てるんだろうか。
 脱税対策でゲームを作ってコラボもして広告も打ってます、と言われても全く不思議では無いコラボ力なんだよな。最近だけでもガルパンとコラボしたし、マクロスも、北斗の拳も、バキもコラボしてる。それで日向坂もCMキャラになるの?
 ビビッドアーミーが色んな版権元の社員を人質に取ってるとか、実は各国の首脳が代理戦争としてビビッドアーミーをプレイしているとか、そういう裏事情が無いとこんなに告知ばっかりやってられないと思うんだよな。裏事情を知ってる方、DMください。

・パズル&サバイバル

 いつもの。
 内容は普段のアレなんだけど、犬は逃げきれているのに人間は普通に噛まれて死ぬ。犬がゾンビに殺されたら動物愛護団体が騒がしいんでしょうね。
 でも人間はどんなに殺されてもOK。人間愛護団体とか無いの?

・バイオハザードヴィレッジ

 吉VILLAGE幾三はズルでしょ。
 元ネタの強さと吉幾三が噛み合いすぎなんだよな。ちゃんとゲーム内容を紹介する映像になっているし、替え歌も面白いし、吉幾三はすごい。オチの映像もバッチリ決まっているので、全てにおいて優良広告だと思います。
 本当に文句のつけようが無く面白い広告だ。すごく細かい好みの問題を挙げるなら「俺らこんな村いやだLv.100」という曲名はもうちょっと他に適切な題名があったんじゃないかと思ってしまう節もあるけども、これはこれでアリです。

・三井住友カード

 このネットの時代に「続きはもちろんwebで!」という言葉のなんと空虚な事か! テレビCMで放映する事を意識しているとしても、テレビを見ている人間に映像の続きを見せる為にわざわざwebに再誘導する行為はあまり良いとは思えない。
 それに現代のテレビCMをよく見ていると15秒でストーリーを完結させるべく動くのがメインストリームである事に気づくだろう。softbankの白戸家シリーズやauの三太郎cmを筆頭に、赤いキツネと緑のタヌキの戦争も、日清のcmも、全部15秒に情報を詰めようとしている。
 その中で全部見たら8分ある映像をテレビCMで断片だけ見せます、でも内容はwebで検索して見てくれ、というのはもう少し工夫の余地があったのではないかと思わざるを得ない。

 何がもったいないかと言えば、ストーリーのクオリティとしてはかなり高い事。
 巡り巡って皆同じであるというストーリーラインと、そんな様々な人間が同じカードを使っているという形で三井住友カード自体の有用性を説く意図と表現の合致ぶりは素晴らしい所があり、昨今のストーリー系広告でも上位に位置するだけの出来だと思う。
 だからこそ「続きはwebで」があまりにも勿体ない。この問題を解決するには短縮版の1分広告を作り、どこか大きめの広告枠で放映するのがテレビ放映する場合の落とし所だろうが、2分のドラマを1分削れというのは無茶な話だ。
 であれば最初からweb広告として放映するために4つの広告をそれぞれ分割し、youtubeとツイッターで2分広告として放映するのが良い落としどころであると感じる。テレビで放映する広告は例の映像から「続きはwebで」という一文を削除さえすれば、それなりに現代らしい広告になるのではないか。
 何にせよ「続きはwebで」という表現がもうあまりにもホコリを被った表現であると思う。今やテレビだけを見ている層がwebでわざわざ検索する事は稀だろう。

・社長! ご決断を!

 もう見るからにおねがい社長の二番煎じなんだけど、この広告は商人放浪記みたいなモロパクリを避けたパクリでは無く本格的なパクリなのが良いですよね。
 それでも最後に残された矜持か10連ガチャ要素はパクっていないので、相変わらずパンチの足りないおねがい社長に仕上がっている。毒を食らわば皿までという言葉は無いようである。

 とはいえこのブタとして生まれ、人間に変化し、ついてきたブタを売りさばいて富豪になったから皆もブタから始めようという広告は中々クレイジーで面白い広告だと思う。
 本家おねがい社長を超えるにはこういうイカれたストーリーにしておかないといけない辺りに本家の力強さを感じる。この広告自体、日本語字幕の下にうっすら別の字幕がモザイクで隠されてるのも使いまわし感があって良いぞ。

・おねがい社長

 本家社長もちゃんと広告を出してるんだけど、これ発見したのが5月初旬だったから本当に焦った。まさかおねがい社長の皆勤賞が無くなってしまうんじゃないかと思いました。
 なおやってる事はいつもの10連ガチャだし、タピオカ屋を開くし、タピオカ屋にはどう見てもパックマンの意匠があるしでメチャクチャな広告です。
 これ一つしか4月は見当たらなかったけど、一本だけでも充分なパンチがある広告なのは流石。

・EVONY

 またピン抜きしてる。いつまでもピン抜きしていてほしいね。
 今回は水と溶岩で石にするという定番の流れを圧死に繋げるというちょっとした機転を見せて来たのが面白い。
 単純な広告スタイルでそんなにパターンが無いと思うんだけど、こんなに問題の失敗パターンを作るのはアドベンチャーゲームの死亡集を見ている感じで面白い。

 金も水も溶岩も全部まとめて男にぶちまける爽快感ある広告も良い。
 これに関してはちょっと考えれば溶岩落とす→金落とす→仕切りを抜くでクリア出来るんだけど、そこで仕切りを抜くのがエンターテイメントなんだよな。
 何でも正解する事が本当の正解であるとは限らない。そんな事をEVONYは教えてくれる。

 これとか思いっきりマグマのしぶきを浴びてるし、足元には溶岩がべちゃべちゃかかってるけどセーフなんだろうか。
 しぶきはセーフだけどいっぱいかかるのはアウトとか? 小学生のドッジボールくらい当たり判定があいまいだ。

・ドラゴンとガールズ交響曲

 放置少女のパクリじゃないですか!
 でもよく考えたら放置少女はツイッター広告でyoutube広告、フリーゲーム広告と同じ路線の広告を出していないので、ツイッター広告専門で見ている人からしたら結構新鮮な広告かもしれません。

 こんな北極の氷の下に落ちて凍結したら助からないと思うんですけど……この広告も例によって放置少女とやってること一緒だからね。何をアピールしたいのかが分からんのよ。
 でも面白いんだよな。俺は好きなタイプの広告です。

・FUSHO -浮生-

 ここまで他所の詐欺広告に喧嘩を売った広告あります? この広告自体も胡散臭さがプンプンしている辺りが実に良いんだけど、突然「パクリゲームに騙されないで」って自ら言い始めたのは突っ込み待ちだろうか。
 本作が詐欺であるかそうでないかはともかくとして、中国本土でも広告が誇大まみれである、多くのユーザーが詐欺的な広告にウンザリしている事はある程度認識しているらしい事が伺える。
 だからと言って似たような広告はやめない事、課金がいらないなどとキレイごとを言うのは止められない所に業の深さを感じざるを得ない。たくさん金を払ってください、少なくとも30000円払えばある程度楽しめますとか言ったら全然魅力が無いのは確かなんだけど、「課金なんて一切いらない」なんてどう見ても嘘にしか見えない文句をよくも言えた物だ。
 この世の大半のソシャゲは課金したらしただけ、あるいは時間をかけたらかけただけ無課金で大して遊んでない奴をボコボコに出来るから楽しいんだろうがよ。

 FUSHOの既存広告に喧嘩を売る芸はこのまま頑張ってほしいよね。実は普通の宮廷系ゲーム広告もあるんだけど、そんなのは日替わり内室やアイアム皇帝がとっくに擦り散らかした広告スタイル。FUSHOは「お金を詐取、心身を擦り減らすことは全部偽物だ」という言葉をモットーに、既存広告全てに喧嘩を売り続けて欲しい。
 広告曰く「私達はこのゲームの広告と実物が一致することを厳粛に承諾します」だそうなので、今後も頑張って広告と実物が一致するようにしてほしい。他の商品では弾けた広告をしながらも実物が一致しているパターンも出て来たのだから、FUSHOに出来ない理屈は無いぞ。

 FUSHOで一番広告と実物が一致することを厳粛に承諾している広告はこれじゃなかろうか。内容としては日替わり内室だよ。

・Elonamobile

 突然パンツを投げ合う広告が流れて「いや~ロックな詐欺をしでかす奴が現れたな~」と思っていたら、本当にパンツが強い装備らしく一同驚愕……
 まあ実際にパンツをこんなに投げる事は無いので少し盛ってるんだけども、詐欺かと見せかけて割とつかず離れずの所にいるらしいという情報を頂いた時は結構ビックリしました。
 実際に遊んでみてもちゃんと原子爆弾で街をぶっ壊せるし、泥棒は出来るし、ガチャしなくても育成すれば仲間はそこそこの強さになる。普通にローグライクとしてよく出来てる中々の良作ゲームだと思います。

 どこまでが虚偽でどこまでが真実か分からないほど自由度の高いゲームにとって、詐欺広告という誹りは難しい物である。
 詐欺かと思ったら本当に出来ちゃう、本当に出来る事が詐欺広告じみているゲームというのは広告をするにも真実を伝えるだけで面白いのだからよく出来たゲームだ。
 原作のelonaはそんな事を狙って作ったゲームでは無いと思うが、詐欺広告がイヤなら詐欺で無くせば良いじゃない! というのはかなり理想的な落としどころの様に思える。先月取り上げたアリスギアの野球ミニゲーム広告も似たような路線だし、詐欺みたいな本当の話は魅力的な代物に仕上がるという事を念頭に置いて今後は広告を制作すべきなのかもしれない。

・NANI plugin

  NANI pluginという音楽のディストーション、HARDCOREとかの音を歪ませてカッコよくする追加ソフトみたいな物の広告。DTMに関しては少しかじって音楽が分からないまま心が折れてしまったので説明が間違えている可能性があるけども、その辺は間違えていたらコメントください。DTMニワカでもイカしてると思ってしまったんです!
 実際このアイデアが最高だし、広告の勢いも最高だよね。ディストーションをかけまくったら服が破けて脱げちゃうってアイデアがもう最高。破けて脱げるってアイデアをそのまま伝えるだけで無く無駄に勢いがあるナレーションまでつけてくるのはズルじゃん。
 なんとタダのアプリらしいので、DTMをやっている方は試してみては。

 多分個人的にこういうノリが好きなだけなんだけど、マジでなんでこんな事を思いついたんだろう。Elonamobileも詐欺みたいな本物の広告だったんだけど、こっちはもっと詐欺みたいな本物の広告なんだよね。
 本当に使えるヤバい商品をヤバい広告で伝える、というのは本当に次世代のトレンドして固まっていくかもしれない。詐欺広告の魅力はホンモノですからね。

・ASICS EVORIDE2KNET

 シンプルにハイセンスな広告。ただただカッコいい。
 カッコいいだけで取り上げました。見て。

・Reface

 映像の顔を付け替えるアプリ。まあ別にそのアプリ自体は結構だと思うんだけど、よりにもよってパイレーツオブカリビアン、よりにもよってディズニーの映像をハメこみ合成に使っちゃって良いんですか? という感想がある。
 とはいえあんまりマイナーな映像作品だと訴求力も無いし、こういう大物映像で釣る方針自体はあながち間違いでは無い。4月22日に投稿されて未だに広告が残っているんだから許可をもらっているのか、あるいはどこまでもグレーゾーンを突いているのか、とにかく生存しているのは確か。
 こういう昔の映像を使ったタイプの広告では2月に取り上げたpokeraidもミュウツーの逆襲の映像を使っているけど、これもまた消される気配が無い。どういう基準で映像の著作権が残っているのかがよく分からないけども、著作権に超詳しければ名作映画の映像を堂々と広告で使える可能性があるんじゃないか。それが法律スレスレだとしても、やっぱり名作映画の映像を広告に使えるってのは多くの企業にとって魅力的な選択肢になるだろう。
 今後映画の映像を使いたい方はちゃんと著作権を勉強すると良いと思います。ディズニーに任天堂関連の映像がここまで使われ続けて、広告が残り続けているという事は何か裏技があるはずだ。自分も勉強します。

・ソネット・オブ・ウィザード

 またこの広告ウォラウォラ言ってる……
 三部作で序破急ってお前エヴァのノリかよって思うけども、まあ三部作である事をアピールする上で序破急ってカッコいい表現だからそう言いたくなるのは分かるし、他のゲームなら普通の表現だとしてスルーされると思うので深く言わない事にします。
 ストーリー的には面白そうではあるし、毎回ウォラウォラ言ってるのもおねがい社長でいう隠し10連ガチャ芸的な所を狙っているのかもしれない。思えば動画付き広告ツイートの文章ってそんなに重視されないし、こういうのもアリか。

 ソネットオブウィザード自体は結構UI面の改善も行っているようだし、フォントを変えたみたいなツイートもあるしで、改善のレスポンス自体は中々早いように見える。
 それでも何となくネタというか微妙感を覚えさせられてしまうのは、やっぱり最初に炎上商法という物に手を染めてしまったからではないだろうか。炎上商法をするとずっとその悪評が残ってしまうので、ゲームなど長く楽しまれる娯楽に関しては悪評がいつまでもついて回りやすい。
 いわゆるyoutuber等の有名人が炎上商法をして成功出来るのは「話題性」がそのまま金儲けになるシステムだからではないか。話題性を得るだけでなくそこから購入してもらわなければならないゲームソフトや商品の場合は購入までたどりつかない、正当な評価に至らないリスクが出てくる。
 いくら詐欺広告が出回っていると言っても、炎上狙いのゲーム広告はあまり良い施策では無いようだ。炎上を狙うくらいなら詐欺をした方が稼げると思われる。ひどい世の中だあ。

・余談
 あと詐欺広告って別に広告の内容とゲームの内容が違っている事でそれほど不利益が無い可能性もあるよね。むしろユーザー詐欺られている分、「広告とは違うけどこれはこれで面白いじゃん」で済ませてしまうのではないか。逆にゲーム内容を正直に知らせる広告を出すと、「広告で期待した物よりもつまらない」という評価になってしまう可能性もある。
 詐欺広告を打ちあえて評価がマイナスの所から始める事で、内容が違うゲームでもこれはこれで面白いと誤認させる事が出来るのではないか? 悪人が良いことをするとすごく良いことをした様に捉えられるみたいな話で、正直にやると評価が0、もしくは過大評価から始まるので想像よりも内容が悪かった時に過剰なマイナス評価を下される可能性がある。
 そういう意味で現状詐欺広告は打ち得なのかもしれない。ダウンロードさせる上での訴求力は強く、ダウンロードされた後に期待外れでも「元から期待してないししょうがないか」で許される可能性があって、広告に役者などで金をかけなくても話題になる。流石に大手日本企業は詐欺出来ないだろうけど、案外ベンチャー系はガンガン詐欺かましてくる未来もあるよ。現にエバーテイルって日本企業が作っているらしいし。

・イース6オンライン

 何だかよく分からないVtuber風の人物が喋って動いていて、ゲームプレイの様子を流している。BGMはMighty obstacleという文句ない名曲なんだけど、その割に画面としてはあまりにも地味では無いだろうか。
 別に詐欺をしろ、もっと盛れとは言わずとも、右も左も詐欺をしている状況でただ正直にリアルを広告すれば良いというのは少し違うような気がする。つーか世の広告は詐欺に足を突っ込んでいないだけで、商品本体が良く見える様に表現を工夫するもんでしょう。広告はただ現実を告知すれば良いという物では無いのでは。
 とはいえこの誠実な画面に関しては一定の評価をしておく必要があるだろう。ちゃんと正直な映像を広告にしているのは良い事です。

 この原作の映像と新作のグラフィックを並べる広告はシンプルに良いと思います。残念ながらイース6は未プレイなんだけども、原作は名作なんだろう。名作じゃなかったらこの広告だけで1000いいね、200RTもつかないよ。
 ただ少し不安なのは、公式サイトを見るとRester gameという名前もある点。Rester gameは中国企業で、シティダンクや戦姫ストライクなるゲームをリリースしている。シティダンクは広告でも見かけたけど、それ以外は全く聞き及んでいないんだよな。
 この事実を確認してから最初の動画広告を見返すと何か察する所があるんじゃなかろうか。まだリリース前のゲームにごちゃごちゃ言っても始まらないけどね。とりあえず自分はPS2版のイース6をプレイしてみたいなと感じております。それに中国企業も場所によってはしっかりしたゲームを作っているから、下手なゲームを全部食っちゃうかもしれない。

・シティダンク2

 シティダンク2は黒子のバスケコラボを仕掛けて来たのが印象的というか、バスケ漫画と言えばスラムダンクという印象がある人間からするととうとう黒子のバスケとコラボし始めたんだなあという感慨がある。
 実際黒子のバスケもパスが超うまい主人公が火神という超スゴイパワーフォワードと共に成長し、キセキの世代というあり得ないスーパープレイヤーと対決するというストーリーラインが秀逸な作品ですよね。
 スラムダンクも黒子のバスケも好きなんだけど、自分は黒バスだと何故か灰崎ってキャラがすげー印象に残ってるんだよね。バスケ漫画で能力を奪うって何だよ。それが黄瀬の成長によって上回られるって流れも好きなんだけど、能力を奪う、コピーするってのが強いバスケという概念が面白いじゃん。いい漫画です。

 ちなみに初代シティダンクはRester gameなんだけど、シティダンク2はCookies incという別のデベロッパーが出しているのはどういう事情なんだろうか。
 このCookies incというのもシティダンク2しか出していないように見えるが、かつては「アーミーメンストライク:反撃」とか「夢間集」というゲームを出していたようだ。全部サービス終了したのか、今app storeでダウンロードできるのはシティダンク2だけなんだけど。

・荒野行動

 荒野行動は週刊少年マガジンとコラボしてコスプレしたりしていた。はじめの一歩からフェアリーテイル、進撃の巨人まで色々なタイトルとコラボしているらしい。
 ていうか進撃の巨人ってライフアフターもコラボしてるじゃん。Neteaseとマガジンの絆が深すぎる。

 この映像には劇団ひとりまで出演してるので相当金がかかってるよね。こういう金のかけ方が実に豪勢というか、ちゃんとマガジン側を立てたコラボになってるっぽいのが面白い。
 ここで劇団ひとり以外の人物に編集長役を任せるのは荷が重いので、ベストキャストだと言えるだろう。
 よく考えてみると荒野行動は乃木坂やマガジンなど高校生が好きな物に絞ってコラボしているのは結構賢いよね。若者向けのコラボをしているという面ではどのFPSよりも優れているのではないか。

 また荒野行動のコラボPVも結構出来が良いと思う。マガジンの人気作品をメドレーのように登場させ、荒野行動のキャラクターも活躍させている。
 ライフアフターの映像を作った人がこの映像を作ったのだろうか。このPVのクオリティに関しては文句なく高いと思うし、こういう気合いの入った広告をしっかり流す事、また分割版や短縮版も用意して放映する手際はさすが老舗の広告プレイヤーだと言えるだろう。

 それにしてもフォートナイトっぽい建築をやっていれば高校生を釣れるというもんでも無いでしょうよ。
 マガジンコラボをやっている裏でこんな広告をやっちゃう辺りが荒野行動クオリティ。期待を裏切らない広告手法に感激しています。


 このゲームで武器が入手出来たりするのだろうか。割とこれくらいのミニゲームなら実装出来ちゃいそうなラインなのがまた憎いよね。
 実際こんなミニゲームで武器スキンが手に入るゲームだったら困っちまう気はするけど、このミニゲームを広告にしようと思った意図や如何に。

 もうこの広告に至っては何を広告したいのかよく分からんのよ。
 あと広告文の拳で抵抗する21歳も4年前のネタだぞ。マガジンや乃木坂コラボするコネクションやフットワークがある割にこういう所の詰めが甘いのもまた可愛らしいよね。
 今広告文に載せるようなミームも正直思いつかないけどね。突然ルイズコピペとか書き始めても面白いし、そろそろ別のパターンも用意してくれるんじゃないかなと思ったり、それでも拳で抵抗する21歳を擦り続けても面白いなと思ったりしています。
 荒野行動は何しても面白いのがズルなんだよ。今後も元気に広告を作ってください。

・魔剣伝説

 元祖中華系広告メーカーである魔剣伝説がまた『盾の勇者の成り上がり』という人気アニメとコラボを引っ提げてやって来た。どういうコネクションで魔剣伝説はコラボを打てるのか非常に気になるが、こんだけコラボが出来ているという事はある程度コラボ先である盾の勇者の成り上がり側にもメリットがあると感じているのだろう。
 アバターコラボという事でこのアニメのキャラのアバターが手に入るらしい。まあ4399は剣魂でも進撃の巨人でアバターコラボをしていたし、コラボしたとしてアバターだけなんだろう。そう考えるとコラボがアバターだけじゃないNetEaseのゲームってすげえんだな。

 魔剣伝説までUnreal4エンジンをアピールし始めたが、正直こういうゲーム程Unreal4エンジンをアピールするもんだからちょっと身構えちまうよな。普通に良いゲームエンジンだと思うんですけど。
 あとこのゲームを3年の開発期間を設けて作ったってマジ? 実際にプレイした感じ3年どころか3ヶ月なんじゃねえかと思うくらいのゲーム性だった気がするが……

 魔剣伝説はよく分からんガチャ広告が本領なので、こういう広告はいつでも大歓迎だ。
 何が面白いって、他の広告で5★のペットって雑魚が持ってるみたいなアピールしてた事だよ。

  2月の広告では10★の雷暴龍と10★の爆炎真剣でアピールしてたし、戦力は1億で自慢していたのに4月の広告では戦力8000万で無課金アピしてるんだよな。
 特典コードNY4399も同じだし、何なら4月は4399MSIという特典コードまでつけて8000万に下方修正してるんだからさすがに1億は盛りすぎだったと反省したのだろうか。
 ぶっちゃけ8000万も1億も同じようなもんだと思うが……

 魔剣伝説はHIKAKINに案件送ってる辺り面白いし、HIKAKINの見せ方が面白いおかげでまあまあ見られるゲームになってるのもすごいよな。これに関してはHIKAKINがすごい動画なので是非見て欲しい。
 特に最後の世界ボスとの戦闘はもう完全に眺めてるだけだし、普通にやってたら「さっさと終われよ……」って感想しか出てこない所だよ。本当の実況プレイで面白く仕上げてるんだからこれはもうHIKAKINがすごい。さすがにyoutuber界のトップランナーは違うなあと思いました。

・エバーテイル

 個人的には先月で広告終わりなんだろうなと思っていたので、まさか今月も同じようなホラー広告を続けてくるとは思っていませんでした。
 一応モンスターボール→キャプチャーボール、トレーナー→ブリーダーなどと表現を変える事で元祖ポケモンとは違うぞという所をアピールしに来たが、ぶっちゃけ内容としてはほぼポケモン.exeだよ。
 4月前期の広告だと人では無くモンスターを殺害していたんだけど、これは人を殺す描写を一旦避けてほとぼりを冷まそうとしていたのだろうか。4月超えたら普通に人を殺し始めたのでそんなに考えてなさそうでもあるが、果たして。

 エバーテイルに関しては正直広告の内容よりも広告の素材特定とか、二次創作などが出てきたのが印象深い。そのうちの一個であるエバーテイルの考察は自分が書いたのはともかくとして、詐欺広告ながら裏に何かある事を考えさせられるストーリーを匂わせるテクニックとクオリティの高い映像は他の広告とはひと味違う魅力があるのは確かなんですよね。
 ぶっちゃけ別にゲームにしなくても良いからそういう映像作品として一本作っても良いんじゃね? と思うくらいの内容。とはいえさすがに2ヶ月目、3ヶ月目ともなるとゲーム本体の広告力よりも広告本体の続きが気になるだけになってくるので、そんなに効果は無さそう。
 個人的にはいい加減完結させろよ~って思ってるけど、そんなの勝手に広告見て勝手に考察書いてる人の無責任なご意見だからね。やる気があるなら来年くらいまで続けてみても良いんじゃないでしょうか。

・余談

 自分がエイプリルフール企画気分で書いた例のエバーテイルまとめですけども、4月1日に公開してからわずか1ヶ月半で454スキ(5/17時点)を頂きました。ありがとうございます。
 ほんの出来心でやった事がここまでの話題になるとは正直思っておらず、そして新作が出るたびに更新する息の長い記事になるとは夢にも思っていませんでした。今後も気力が続く限り更新すると思います。

 ……まさか自分も人生初バズりがエバーテイルになるとは思ってなかったし、2020年に格ゲーパロディ画像を作ってたところの考察なんか書くとは思ってなかったんだよなあ。
 noteにログインしても毎週月曜は「先週最も読まれた記事になりました!」って表示され続けるし、google検索で「エバーテイル 広告」で検索すると一番上に来るし、結構なもんを作っちゃったと思います。大体考察ってのはちゃんと設定ありきで予想する物だし、これは考察という名のただの妄想なのでは? まあそれにしても概ね好評であるようで何よりです。
 ここの所微妙に忙しかったり広告を見るのもしんどくなってしまったりで中々本家広告振り返りを作れなかったり、考察自体もしょっちゅう書き換えたりしていますが、今後ともよろしくお願いします。

・今月の準MVP

・FUSHO -浮生-

 「毎日ゲームクソ広告ばかりなの、もう! いい加減にしろ!」という既存のゲーム広告に対するカウンター的な広告になっているのがとても良いよね。
 こういうタイプのゲームで自ら「クソ広告」という言葉を使い、それをやめろという事でクソ広告アンチまで巻き込んで話題を作るって中々出来るもんじゃないでしょう。
 キャッチコピーもそうだけど映像自体も面白い物になっており、あらゆる中華ゲーム広告に中指を立てる事で話題を作る一番槍になったのは着眼点が良かったと思います。これも2番目以降は「浮生のパクリ」という誹りを受ける事になるのだから、よくゲーム広告を観察して作った良作広告です。
 来月以降にネタが続いたら浮生はホンモノだよ。

・魔剣伝説

 魔剣伝説の広告がすごいというよりはHIKAKINってマジですげえなと再認識した。そしてそのすごいHIKAKINにもとりあえず案件を送ってみた4399もすごいし、HIKAKINを動かすだけの金額を積んだのもすごい。
 中華系ゲームのみならずゲームの案件を受けているyoutuberというのも数多くいるんだけど、そのほとんどはどうしても「案件感」が抜けきらないし、正直見ていても面白くない代物でしょう。尖っているのが売りのyoutuberがべた褒めしたり、どこか面白くなさそうな雰囲気があったり、ゲームの魅力が上手く伝わらなかったり、逆に悪い点が露呈したりする。
 えてして金を貰った上でそのハードルを越える面白い物を作るというのは難しいと思うんだけど、その中でHIKAKINは魔剣伝説というどうしようも無く実況に向かないゲームをきちんと実況し通して、しかも面白かったのは賞賛しなければならないだろう。
 4399もどこの骨とも分からないyoutuberでは無く、日本でトップクラスのyoutuberに一本ドカンと頼める胆力があるのは正直に見直した。HIKAKIN動画前半の広告の物真似まで30秒広告にしているので一口で二度おいしいし、いわゆる「安物買いの銭失い」にならない様最大限にキャストを検討した結果だ。
 こういう金の使い方が出来るから魔剣伝説は強いんだなと思わざるを得ない。

・今月のMVP

 今月のMVPはh&s scalpの「フケから救出大作戦」シリーズ。
 この広告も単純な出来の良さで殴るタイプの広告ではあるが、出来の良い広告をしっかりと告知出来ている事が秀逸。
 広告を告知する難しさというのも変な話ではあるけども、実際単に素晴らしい出来の映像を作っただけでは話題にすらならない事もある。その中でツイッターアカウントの運用、youtube広告とテレビ広告の併用、芸能人に告知ツイートを依頼する、思い当たるような告知を全部やっている。ここまで徹底して作品を擦り倒す根性が大事なんですね。
 実際魔剣伝説のHIKAKINとどっちをMVPに上げるか相当迷ったけども、やっぱり海外メディアからも評価される映像のクオリティ、その上細かな面まで手抜かりの無い告知手法を鑑みるとh&sの方がほんのわずかに上回ったという印象。
 h&sは毎回凝った広告を作るので今後も期待したい。


 




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