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「やる気が出ない」とき見直したいこと

はじめに

仕事や勉強をしなければならないのに、やる気が出ないときがあります。

私は「人間の心は変わるもの。やる気は冷めるものだし、無気力が続いた後は何かせずにはいられなくなるもの」だと考えており、「やる気が出ないこと=悪」とは思っていません。

ただし、物事には期限、締め切りがあり、仕事や集団行動で1人でも納期を守らない人がいると、他の人に迷惑をかけてしまいます。そうならないためにも、ある程度「やる気」をコントロールできなければなりません。

やる気や向上心、自己実現に関しては、高名な学者の方が考案したさまざまな理論があります。私は心理学などのプロではありませんが、プロではない分、さまざまな理論を自分の役に立つ形に解釈し、現実に役立つ部分だけを都合よく取り入れ、資格取得(2019年7月現在 28資格保有)やヨットやボートに乗る趣味に活かしてきました。

私がどのように「やる気」をコントロールし、勉強やトレーニングに取り組んできたかをご紹介しましょう。

マズローの欲求5段階説

アメリカの心理学者であったアブラハム・マズローは、「人間は自己実現に向かって絶えず成長する」と仮定した上で、人間の欲求を5段階に分けて表現しました。5段階の欲求をピラミッドの形であらわした図が有名です。ピラミッドの下から上に向かって、次の順に分けられています。

最下層:生理的欲求 (Physiological needs)
2段階め:安全の欲求 (Safety needs)
3段階め:社会的欲求/所属と愛の欲求 (Social needs / Love and belonging)
4段階め:承認(尊重)の欲求 (Esteem)
最上部:自己実現の欲求 (Self-actualization)

最下層の欲求が満たされれば、2段階めの欲求を満たしたいと願い、2段階めが満たされれば3段階めへと、人間は成長していきます。

そして、すべての欲求が満たされた人は「自己実現者」と呼ばれます。


ここからは私個人の考え方なので、心理学的に間違っているかもしれません。ただ、現実に起こっている問題を解決するために、役立つ方法だと私は思っています。

仕事や勉強のやる気が出ず、行動を起こせないとき、まずは食事や睡眠がきちんと確保できているかを考えます。気づかないうちに、体調が悪化している場合もあるので、その場合は治療に努めます。

2段階めの「安全の欲求」に関しては、日本で一般的な生活を送る上では、特に問題がないと考えられるので、割愛します。

ここまでがクリアできているのに、やる気が出ないときは、所属と愛の欲求が満たされているかを考えます。勉強や仕事を1人で続け、強い孤独感を感じているとか、仕事や勉強を「他の人を批判したり、出し抜いたりする道具に使っている」ことを自分でもうすうす感じてしまっているとか、そのような状況にないか、を考えます。または「試験に落ちたら、仲間から取り残される、馬鹿にされる」のような不安感が強すぎて、動けなくなっているのではないか、とも考えてみてはいかがでしょうか。

承認(尊重)の欲求や、自己実現の欲求を満たすために、仕事や勉強をするのも悪いことではありませんが、

・「欲求が満たされなかったとき(仕事で失敗したり、試験に落ちたしたとき)」のことを考えすぎていないか

・承認されたい、自己実現をしたい、という思いが強いあまり、仕事や勉強そのものを楽しめなくなってはいないか

を考えてみましょう。

良いピア効果を得るために知っておきたいこと

テレビドラマ「ドラゴン桜」でも取り上げられましたが、勉強やスポーツの成績を伸ばすために、仲間とともに頑張ることには、1人1人の学習効果を高める効果があります。意識や能力の高い集団に身を置くことで、お互いがよい影響を与え合い、生産性や行動力などが磨かれていく効果を「ピア効果」と呼びます。

ただし、ピア効果が良い形で現れるのは「技術や能力のレベルが近い者同士が同じ集団で競い合う」ような場合です。ずば抜けて高い能力の人と、初心者の組み合わせでは、能力の高い人が慢心したり、逆に初心者が「できない」と開き直るようなリスクがあります。


私の考えを付け加えると「人に何かしてもらおう」という考えだけで、仕事仲間、勉強仲間を作るのは、止めた方がいいでしょう。いくら仲間を作っても、仕事や勉強をするのは自分自身であり、他の人が代わりに試験を受けてくれるわけではありません。「基本的には自分でやる」という意識が必要です。

仲間を作ると「連絡を取る回数が増える」「仕事や勉強以外の人間関係でのトラブルに巻き込まれるリスクがある」という面にも注意が必要でしょう。

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