見出し画像

エックス線作業主任者 受験記【奇跡と感謝の連続】

この試験を受けると決めてから、ほんの3週間しか経っていませんが、試験が無事に終わった今は、感謝をする機会に恵まれた3週間だったと心から思っています。

まず受験申請書の取り寄せは、近畿安全衛生技術センターに郵送で行う方法もありますが、申請書の配布場所に出向いて受け取る方法もあります。私の場合は、郵送での取り寄せを行っていると、申請日に間に合いそうにない状態でした。

そんな中、かかりつけの外科の先生のもとで、上部内視鏡検査を受けた日がありました。話の流れで「試験が迫っているのに、申請書がなくて困っているの。岸和田市内でも願書を受け取ることができるんだけど、その周辺に行ったことないから……」と話すと、先生は次のようにおっしゃしました。

 「(岸和田市の)蛸地蔵駅だったら、この病院からも歩いて行けるし、一本道やから迷うことないよ。郵便局の窓口が閉まる時間までに払込みを先にして、願書をその場で書いて出せば間に合うやん、行っておいでよ!」 

病院の外科で、いや外科でなくても、そもそも病院で相談する話ではまったくないのに、まじめに聞いてくだり、道順まで教えてくださって、ありがたいことです。おかげさまで、岸和田労働基準協会にて願書を手に入れました。 

 
試験日には加古川方面まで出かけなければなりません。そして、私の自宅から加古川に行くには、阪和線、大阪環状線、神戸線という3つの路線を乗り継がなければならず、これらは色々な意味で混乱と混雑が多い路線です。
 
そこで、神戸市内で前泊することにしました。
クライアントにも「試験で終日、執筆やメール対応ができないのです」と事情を話しますと、快くスケジュール調整に応じてくださいます。個人的な用件なのに、対応していただき、感謝したいところです。
 
試験前日の25日夜、チサンホテル神戸さんに宿泊。
私が兄のように慕っている人から、
「その周辺の地理に不案内なのだから、夜は出歩いたらダメ。っていい大人に何を言っているんだろうか」
とメールをもらいます。心配してくれる人がいるのは、ありがたいことです。
 
朝になると、窓からは神戸地方裁判所が見えます。


神戸線に乗って加古川を目指します。新快速に乗ると時間は節約できますが、試験勉強をしたかったので、快速に乗ります。
勉強に疲れたら、時々目を上げて美しい景色を眺め、またテキストや問題集に目を戻します。
 
加古川駅で加古川線に乗り換えます。


神戸線の車窓から見たのは、キラキラと輝く須磨海岸でした。
加古川線の車窓からは青い空に緑の山並みが美しく見えます。
 
ふと、耳の病気やパニック障害などの理由で、乗り物に乗ることが難しかった自分を思い出します。かつて苦しんだ自分が、今はこんなに美しい景色を楽しんでいる。なんてありがたいことでしょうか。
 
神野(かんの)駅で下車し、歩いて近畿安全衛生技術センターを目指します。


さて、いよいよ試験が始まります。
試験のでき具合については、「再来月、再受験するぞ!」と決意を固めるようなものだったので、聞かないでくださいね。
ただ、今回気づいたことがいくつかあるので、箇条書きにします。
 
◆カンニングに関しては、かなり厳しく事前の説明などがあるので、気を引き締めよう
◆机が狭く、「問題を持ち上げてはいけない」「解答用紙は体の前において」「守らないとカンニングとみなす」と言われても、注意が行き届かなくなってしまうので、気をつけよう
◆計算機は、普段の自習で使っていないなら、無理に机の上に置かないほうがいい
◆過去問の類題はたくさんでるけれど、微妙に問い方や選択肢の内容も異なっているので「答えをおぼえている」という思い込みは捨て、問題文をきちんと確認しよう
◆「得意科目で得点を伸ばそう」「苦手分野は合格最低ラインの点が取れればいい」という考え方は、得意分野で点が伸びなかった場合のダメージが大きいので、苦手分野の克服も重要になる
◆午後試験は体力と集中力の維持が課題になる
 
試験中、1つ不思議なことがありました。
午後の試験の解答を見直し、退出のために挙手しようとしたのですが、なぜか唐突に
「マークミスをしていないか見直そう」
と思いつきます。そんなことは、習慣でもなんでもないのに、念のため見直しを行うと、一か所だけマークミスがあったのです。しかも、いわゆる楽勝問題であり、得点源としてカウントできる種類の出題内容だったので、得点できていなければ非常にもったいないところです。
 
私のミスを知らせてくだった神様に感謝すると同時に、今後の試験ではマークミスの確認も習慣にしたいと思いました。
 
貴重な経験を積み、次回、再受験への決意を固めつつ神野駅へ戻ります。加古川線のワンマンカーはかわいらしいです。


加古川駅で神戸線の新快速に乗り換え、「これで座って大阪まで♪」とお気楽モードに切り替わりかけたその瞬間、私が引き出した補助シートから青い物体が飛び出してきました。とても驚き、かろうじてその物体が落ちるのは止めたものの、頭は???でいっぱいに。
 
メガネケースや電子手帳のように見えたその物体ですが、車掌さんに届けて一緒に開封すると、それは財布だったのです。そもそも、何かを拾って届け出るという経験は初めてだったので、中身の確認の経験もありません。
初めてのことだらけで、不謹慎かもしれませんが、パニック障害が再発するかと思いました。
 
事態が落ち着き、ふとFacebookを確認すると、いつもお世話になっている大学の先生からメッセージが。
「今日、あなたがFacebookに書かれていた言葉を、学生に紹介していいでしょうか?」
ふぉっぉおぉおおおおおおお(驚)!
「もちろん、喜んで」と支離滅裂なお返事を差し上げます。
その言葉を、最後に記します。
 
昔の自分に会えるなら、
「大丈夫、こんな景色のいい街まで、ちゃんと電車に乗って来られるようになる。
勉強だって好きなだけできる。
まだ、その時期が来てないだけだよ。
だから、もうちょっとだけ、頑張って。...
信じられんとは思うけど、ちゃんと元気になれるよ」
と言ってやりたいな。
 
さ、2ヶ月後の再受験に向けてがむばるぞ!

いただいたサポートは、ライター志望、フリーランス志望、地方在住で起業を考える皆さんに向けたセミナー運営費用などに使わせていただきます。