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パソコン使用、あり?なし?ディスレクシアっ子の高校入試6

県内初!
全面的にPCを使用した、高校受験。

「診断書があって、さらに、中学校との実践の積み上げがあれば、PC受験の申請は通るはず」という意見。

「県内では前例がないですから。なんとも言えません」という意見。

この2つの間で、心配して、揺れ動いた1年半。


学校ではPCでテストを受けさせてもらってました。

「申請がそのまま通るなんて思わないでください」と最初にきつく言ってきた、3年次の担任の先生は、それでも、業者テストを受けるときには、息子がPCで打ち込んだものを、紙の回答用紙に書き写して提出する、という手間を、ちゃんとかけてくださっていました。


支援担当の先生は、ご自分も3年生の担任をやっていて忙しい中、息子のための資料をしっかり作ってくれました。

あとは県教育委員会がどう判断するか。


よくない前兆が2つ、ありました。
ひとつは、「北國模試」

石川県内では、高校受験に備えて、この業者テストをたくさんの中学生が受けます。うちの子も、5回にわたって、受験しました。

コロナ対策もあって、自宅受験が出来るようになっていて、家でPCを使って受験できました。

でも会場で試験を受ける練習もしたいと思い、PCを使って会場受験できますか?と問い合わせをしてみたら・・

「無理です」

理由は

「正しい偏差値を守るという責務がありますので」

’けんもほろろ’とは、こういうことか!!という断られ方。

大手の予備校では対応してくれるところも増えているそうですよ、公の場では合理的配慮は義務化になっていて・・・などと、すこし説明してみたものの、すぐにあきらめました。しんどくて・・・

で、会場にて、ぜんぶ筆記で受験してみたところ、結果は「C判定」に。
最後の数学にたどりつくまでに疲れ果て、本人曰く、まったく頭が働かなくなったと、ズタボロな結果。


もうひとつのわるい前兆は
すべりどめで申し込んだ私立高校の受験。

これは、中学校から、「申請が却下されました」の電話一本で。わたしも、私立には面談も行っておらず、ヘタにここで何か言って不合格にされるのもいやだったのと、点数にかなり余裕のある学校だったので、まあいいか、と。

でも気持ちは落ちましたね・・・・
本人は、「私立だから、いいよ。これが商業やったら、そうとうイヤやけど」と。

そんな不安の中、いよいよ2月に願書提出。

提出から一週間たった、入試本番までちょうど1か月というタイミングで、中学校から電話。「追加の資料を求められたので、出していいですか?」と。

もちろんです、お願いします(わざわざ確認取ってくれるんだ。先生、お疲れ様、ありがとう・・・もう何でも提出してくださいね!って気分)。


そして、本番まで10日ほどになった、金曜日の19時ごろに
運命の電話がかかってきた!
「申請が却下されました」

かけてくれたのは、中学の、支援担当の先生。
「理由は何でしょうか?」と聞く私。

「県教委の判断で・・・」と先生。

でも、配慮を義務化した法律もあるので・・・
理由があるなら知りたいし、そのうえで、なにか方策がないか、話し合いを・・

と食い下がるわたしに

「この決定は、くつがえりません」と。

わたし、そのとき、東京駅のガード下を歩いてまして。
長男の国立大学入試の二次試験のつきそいで上京してたタイミングでした。

大学2次試験はまさに明日から。

頭の中がぐっちゃぐちゃで、夜の東京駅をオロオロあるき・・・

とにかく、土日のあいだに、対策を練って、月曜になったタイミングで動こう!と決めて、その日は東京駅で、遊びに来ていた長女とおいしいものをいっぱい食べました。

まけないぞ!
ここからひっくり返すぞ!
でも、どうやって???

なにか道はあるはず!  ーーーーまずは寝て、そして明日、ちゃんと長男を送り出して、そこから考えよう・・・そんな、2月24日の夜でした


** ずっとあとでわかったことですが、合理的配慮の申請に、「診断書」は必須でないそうです。ディスレクシアは、診断書を出してくれる医療機関がとても少なく、診断を待っていたら時期を逃してしまうので、教育機関で関係各位が「配慮が必要」と合意したら、それでいいと。

実際、法律を読み込んでみても、診断書が必要とは書いてないです。

何か月も待つくらいなら、さっさと、教育現場には、子どものために動いてもらったほうがいいです。

次は、やっとこさ!
県教育委員会にPC使用を認めてもらうまでのことを書きますね



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