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パソコン使用、あり?なし?ディスレクシアっ子の高校入試7

「この決定はくつがえりません」とまで言われたけど、あきらめてなかったわたし。

あきらめなかった理由は、最初に出会った市教委のM先生が「やるべき準備をちゃんとやっておけば、(申請は)通ります。いまは、法律もあるので」とおっしゃっていたこと。

もうひとつ、心の支えにしていたのは、石川県の健康福祉課の方の一言。
「県には差別禁止の条例もあり、もしも教育委員会が合理的配慮を却下するようなことがあれば、県から指導することが出来ます」とおっしゃっていた、その一言。

そこまで言われるならば、いざとなったら福祉課を頼って、指導してもらおう、と思っていたからです。

この一言は、わたしが直接聞いたことではありません。
息子のディスレクシアのことを、わたしのFacebookで発信していて、それを読んだ友人が、福祉課の職員さんの講演でこの内容を聞いて、その方の名刺をもらって私に写メしてくれていました。

法律が出来て、それに準じて県の条例も出来て。
現場の先生たちにはまだまだ知られてないけれど、なんたって法律だから。
守る義務が、あるんだ、と、とても心強く思った。

(障碍者差別禁止法の制定に尽力してくださった方々、ほんとうに、ありがとう!!!!)

わたしたち一般市民は、法律違反なんてぜったいに許されない立場。
常日頃、どんな小さな違反も見逃されず、確実にその範疇で生きるようになってますよね?

「よほどの困難がないかぎり、合理的配慮を実施する義務がある」という法律があるんだから、まずは、なにを「よほどの困難」としたのか、県教委に教えてもらわないと・・・・

土曜日、日曜日、長女と東京観光しつつ(これも絶対に欠かせなかった。努力の末に看護学校を卒業した長女。春には名古屋に引っ越す娘との、せっかくの大事な2日間だったから。それまであまりかまってやれなかったことが残念だったから、楽しく過ごしたかった)

「月曜日にやる事リスト」をメモ。

まずは、「却下されちゃった・・・どうすればいい?」の投稿をFacebookに。誰かが、なにかよいアイディアをくれるかもしれないと思って。

そして、電話する先をピックアップ。まずは県の福祉課。「指導」してもらわなくちゃ!頼みます!

県教委に直接電話するのはためらわれました。「心証をわるくしないほうがいい」の一言が、呪縛で。試験前までは、とにかく、「感じのいい親」でいなきゃ。

専門家の河野先生にメールして。今は市内の小学校勤務のM先生にも電話させてもらおう。

ほかにはどうすればいい?
あれ、意外と、出来ること、ない・・・?

そこに、FBを見た友人から、さっそく連絡が。視覚障害のある方で、自分でも日ごろからいろんなことで頑張ってる立場から、「まずは中学校の校長先生に、もういちど頼んでみたほうがいい」と。そして、「懇意にしている市議会議員さんに、話してみる」と。

同様の連絡は、わたしのお店のお客様からも。「こんなの、おかしい!知り合いの議員さんたちに話してみていいですか?」と。

そっか、こういうとき、議員さんを頼るんだ。
自分の家族のことで議員さんを頼るのって、気が引けて、出来てなかった。

ありがたく、お願いして、わたしはまず県の福祉課へ。
返事は
「んー、教育委員会から依頼があれば、指導に行きます。
依頼がないのに出ていくのは、ちょっと・・・・」


えーーーーーーーーっ

条例違反を注意してくれる、っていうイメージとは、かなり違ってショック。

そのことをまたFBに投稿(もう、切羽詰まってました)。県庁職員の友人が心配して福祉課に様子を聞きに行ってくれたりと、ほんとうに、友人知人のありがたみをものすごく感じました。

が、福祉課、うごかず。

河野先生、M先生、ともに、
「却下?どうしてでしょう。おかしいですね」とのお返事はきたものの、それ以上は頼れず(そりゃ、一日二日では誰も何も出来ませんよね)

議員さんからの働きかけで、県教育委員長さんにまでお話が行って、「親と中学と高校と教委の4者で面談をするように」と話が通った、と友人知人からありがたい連絡が来たのだけど、火曜日の朝になっても私への連絡は一切来ない。

入試まで、ジャスト1週間。もう無理なのか?

中学校には電話をしていました。
校長先生とお話ししたいけど、教頭先生どまりで、その先につないでもらえません。「せめて、却下の理由を、教えてもらえませんか?」とお願いしていたら、電話が入り、

「県教委にもういちど頼んでみたら、口述筆記ではどうですか?と言われました」と。

かなりあとでわかったことなのですが、校長先生は、息子をとても気にかけてくれていて、なんとかならんのか?と教育委員会に再三聞いてくれていたそうなのです。ついこの前まで、県教委の学校指導課で仕事をしておられたそうで。

でもそれは私はまったく知りませんでした。
月曜の時点で、誰も頼る人がおらず、やっともらった教頭先生からの電話で突然の「口述筆記」という提案。

いちども試したことないのに?
息子に話したら「ぜったいに、むり」と。そりゃそうだ。せめて練習していればまだしも・・・。

火曜日、意を決して、「PC使用却下の理由をおしえてほしい」と学校に電話。するとはじめて校長先生から電話をいただき

「県教委に聞いたところ、理由は学校には伝えられない、とのこと。親御さんが県庁まで来てくれるなら、そこでお話します」と。

なんそれ?????????????????


「校長先生のご意見は?教委の判断、どう思われます?」

「わたしの意見ですか?・・・・・・・(無言)」

(この時点で、校長先生が実は味方だということは、まったく知らない私。
だれも寄り添ってくれないんだ、と、孤独と絶望しかなかった)



しかたなく、ついに、県教委に電話。
やっとこさ、直接、電話。出来るならもっと早くにしたかったよ!!!!


電話口の女性が「理由は、電話ではお伝え出来ません」とおっしゃる。

ちょっとまって。わたし、今日、ずっと前から準備してた大事な仕事の日だった。数十万かけた全社研修の当日だった。私が担当の研修。講師の先生とスタッフが勉強してる、それを横に置いて、電話してる。さすがに、腹が立った。

ついに、「感じのいい親」を演じられなくなってしまい。「長い間かけて準備してきて、理由も聞かずに却下は、ちょっと、ナイです」とドスの効いた声を出してしまった。

そしたら「少々お待ちください」と。

2時間まって、連絡あり、「PCで記入すると、筆記よりも早くなってしまうので、有利になるからダメ」との見解が、ようやくおりてきました。

やっとこさ、これがスタートラインだよ。

ほんとうなら、半年くらい前に、ここに立ちたかった。

PC筆記だと早くて有利になりすぎる。
そういう意見があるなら、じゃあ、どうすれば公平な試験になるか、いっしょに考えたかった。だから、前もって申請・相談したかったんだよ~~~


だめだめ、いまそんなこと愚痴っててもダメ。
もういっかい、「感じのいい親」に戻って!
「その点、話し合いさせてもらえませんか?いまから県庁にうかがいます」

車を飛ばして25分。近くて遠かった県教育委員会に、やっとこさ、たどり着きました。

なんか長くてホントすみません。
次こそ、ほんとに、PC使用の申請が通りますので、どうかご一緒に祝っていただければ・・・・!

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