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HDMIとEDID (エミュレータ)

今回は映像機器の信号について。

HDMIといえば、パソコンを外部ディスプレイにつなぐとき、据え置き型ゲーム・AV機器のセットアップをしたことがある人なら耳にすること使ったことあるでしょう。
イベントなどの映像展示の場においても、簡易で汎用的な規格で映像と音声が一本で伝送でき、現状の実用域では最大4Kの映像が送信できるため、重宝されます。(より高い信頼性を求める場合はSDIや10m以上の長距離伝送ではLANケーブルや光ファイバーで中継するみたいな構成も多いそうな)

HDMIはじめVGA、DVI-Dなど、接続先のパネルの対応解像度やリフレッシュレート情報を取得することができ、出力側は対応にあわせて映像サイズを切り替えることができます。
このデータをEDIDという。

EDIDのおかげで、接続するだけで対応する画面解像度などを読み出すことができ、通常のAV機器間で設定をすること無く接続が出来るありがたい機能。

一方、EDIDデータのやり取りはイベントなどの展示の場においては悪さをすることもあります。
よくある運用方法で、昼展示・夜ブレーカで一括電源OFFなんかにする場合…

1. ディスプレイの電源・PCの電源を同時に切る
2.主電源ONとともに同時にディスプレイ・PCが起動するONにする


出力ディスプレイが起動していない状態ではEDIDを読み出すことができず、出力フォーマットをどうするか不定となることがある(らしい)。
出力元がPCで一度設定した解像度が再起動時に再度変わってしまう問題が発生する場合、EIDIが不定の状態で先にPCが起動しているのが原因だったりするようです。

余談ですが、今となっては原因はわからないが、PCとタッチパネルモニターを接続して、UEFI(BIOS)画面の低解像度画面から進まない不具合に遭遇したことあったな・・・(遠い目)

モニター/プレイヤー(PC)間の接続不具合を防ぐために用いられるのが、EDIDエミュレータや、EDID信号保持機と呼ばれるもの。(以下のリンク商品は検証したわけではない)

ディスプレイとPCの間に入れておけば、モニターが返すEDIDをエミュレーションしたり、モニターが切れていてもEDIDを保持して返してくれる。

他にもRaspberry PIなどの細かな設定ができないようなPCをサーバとして利用したいときモニターに繋いでいるように信号を返す、挿すだけで使えるタイプも。

とはいえ。

ここまで、EDID周りのことを書いてきたのですが、接続不具合があるときまず疑うのはコネクタ周り(しっかり接続されてるか)。次にケーブル。

特にケーブルの不具合は目に見えないが、HDMIケーブルは仕様上10mが限界長なので、最大長まで伸ばすことの多い展示現場では特に気を使います。
スプリッターを挟むなどして、末端間の合計長が10m超えになる場合、10mでは問題なかったケーブルでも問題が出てしまったりと、機器構成によっても注意が必要です。

身近なHDMIではありますが、4K,8K対応とともにデータ転送量が増え、規格も複雑化していくなかでの相性問題も出やすい。

たかがHDMI、されどHDMIといった感じで、失敗できない曲面ではそれなりのテストを経た上で選定していきたいですね。

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