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『パパは何のために働いているの?』

「パパは何のために働いているの?」

長女がまだ4歳か5歳の頃、ある日唐突に聞かれました。

皆さんだったらどう答えますでしょうか。

我々は何のために働いているのか-。

この問いにほとんどの人は、「生活のため」や「家族のため」と答えるのではないでしょうか。私の周りの人たちもたいていそう答えますし、ネットに公開されているこの手のアンケート結果を見ても必ずこの答えが上位に来ます。

但し、本音のところはどうなんだろうなと思います。

私も40歳くらいになるまでは、たいして深く考えてこなかったと言うのが正直なところです。

ただなんとなく、大学を卒業し、周りと同じように就職活動し、採用してくれた会社に毎日同じように通う。

それに(働くことにそのものに)意味や意義など感じず、あるとすれば会社から与えられた役割を果たす事が自分の責務と捉え、毎日真面目に職場に通い、仕事をこなしていた日々でした。

家族をもってからは、その立場を維持する(守る)意識が強くなったようにも思います。

少し転機が訪れたのは、43歳の時。その先のキャリアを考えてみた時、やがて間違いなく迎える役職定年や定年退職というイベントに、大人しく従いたくないなと思いました。

せっかく管理職にしてもらい、その仕事にやりがいも感じ始めていたため、実績など関係なくある年齢で無条件にその立場が解かれるのは避けたい、そして60過ぎてもまだまだ活き活きと働きたい(活躍したい)と言う思いが湧いて出てきたのです。

雇用延長や再雇用の制度もありますが、用意されているその職はとてもやりがいを持って働けると思えるようなものはありませんでした。(その報酬額も含め。)

何も考えずその日を迎え、そこから慌てて次のキャリアを考え出したのでは遅すぎる…。そう危機感を抱いた私は、それから真剣にこの先どう働いていくのかを考え始めました。

とは言え、入社してから営業職しか経験のない自分にはいったい何ができるのか。やはり営業しか出来ないのか。今の収入は維持できるのか。家族を守る事はできるのか…。

様々な思いが頭を巡り、なかなか簡単には答えは出ません。

但し、そう焦ることもないと自分に言い聞かせ、じっくり考えながら、50歳くらいまでには結論を出そうと言うことだけは決めました。

今でも自分と向き合い、自分に問いかける毎日ではありますが、今の自分が置かれている立場や境遇から、内面から湧き上がってくるひとつの強い思いがあります。

それは、

「誰か(何か)の役に立っていると実感のできる仕事(または活動)がしたい。」

と言うことです。

この思いを諦めず追い求め続けることで、娘からの問いに、自信を持って堂々と答えられる日がやがて訪れるはずと考えています。

そして働くことの意味や意義を子供たちに臨場感をもって伝えるために、自分の身をもって働くことの素晴らしさや楽しさを証明できるよう、自分らしい生きる道を見つけたいと思います。

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