誰が為に劇場を借りるのか

これも昨日制作の方とお話をしていて気付かされたこと。頭のなかではわかっていたけれどそれよりも公演を打つことに気を取られ、それを優先しそうになっていた自分を恥じる。

つまりは公演はお客様のものという言葉は僕自身よく使っているもので、役者が自分の演技を観てもらうためのイベントでもない。脚本家の本を上演するためのイベントでもない。あくまでお誘いして来て頂いたお客様、どこかで情報を得て面白そうだからということで来て頂いたお客様のものだということ。

正直なところ平日2日だけでも、3日だけでも公演が打てないかと考えて劇場にお問い合わせをしていました。しかしそれってひとつは劇団としてお客様をお呼びする体力(集客力)がないこともあり、役者一人ひとりが集客できる人数で赤字にならないのはその日数が限界値と僕個人は思っていました。舞台を狭くしてとか客席も少なくすれば劇場費は抑えられるけれども。やれることは絞りこまれますし、客席の窮屈さはどうしても目立ちます。

また日数を限定するということはお客様が選択する日程がかなり不親切になるという点も見逃せません。極論一日しか公演がないケースと1週間演っている公演とを比較すれば大分スケジュールが立てやすいわけです。旅行の計画みたいに数カ月前から予定を組んでねという感じもあるのかもしれませんが、公演を演っているのは1劇団だけではありませんからね。日程としては被ってしまうことも多いでしょう。

そういうことを考えていくと1週間単位でやることはありだろうと思うに至ります。ロングランの意味がそこにはあったわけです。

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