高野慎之介

あーグダグダとぐだぐだと。50の坂はのぼりかくだりか。酔いどれ踊る夏の狂想詩

高野慎之介

あーグダグダとぐだぐだと。50の坂はのぼりかくだりか。酔いどれ踊る夏の狂想詩

最近の記事

恋する50男のおバカな風景-5

◆「もっと夢をみませんか」三千円で買った欲深き兵どもの野望は、 たいした労力も必要としないまま、 はかなくも夢の跡的結末となる。 夏草に覆われた井戸に落っこちた、蝉の脱け殻のような十枚入りの封筒。 いつのまにか忘れられ、 引き換え期日も過ぎた頃、薄笑いを浮かべて現れる。 「またお会いしましたね」 次へとつなぐはずの三百円分の引換券は、単なる一枚の紙切れ。 三千円まるまる損の完敗である。

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    • 恋する50男のおバカな風景-4

      ◆夢見ていることは違うでしょうか。宇宙の話は規模がでかい。 地球からそう遠くない、わずか40光年。 ダイヤモンドだらけの星。 といって超大金持ちが存在する可能性はない。 せっせ、せっせと地球に運び込み、あれやこれやをダイヤモンドに。 「透明で鋭い奴!サメにも負けない咬みごこち、キラーン」 ダイヤモンド入れ歯とか。 冗談でも噛めない、あなたの小指。

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      • 恋する50男のおバカな風景-3

        ◆それより、いま大事なのは、 そろそろサビだということ。きらびやかな街の光。 夢心地な魂は、ふらりふらりと吸い込まれてゆく。 色とりどりの嬌声にかこまれ、 歌へ踊れ朝まで弾ける刹那の快楽。 後悔はうすうす、でも気づかないふりで、 おかまいなしの狂宴はつづく。 枯れた喉、虚ろな瞳、にやけた口元、ふらつく姿勢、 それでも握りしめている。 ゴールドに光るこの一本。 あーこの街でこの時を。 歌へ青春の影。

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        • 恋する50男のおバカな風景-2

          ◆ほほ寄せ呼ぶ名は淡い恋。そのチラッと見える胸元が素敵なんです。 とってもエロくて悩ましい。 その真剣な表情が素敵なんです。 ただただ見つめていたい。 愛しすぎて離れられない。 あなたが注ぐその一杯。 クラッとします。

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        恋する50男のおバカな風景-5

          恋する50男のおバカな風景-1

          ◆勝手にライバルと思いけり。純情すぎる酒場の恋。 ボトルを1本空にして、また1本。 ニューボトルで恋が深まる? ズラッと並ぶ、恋が並ぶ。 ボトルの名前は伊達じゃない。 どんと一本、輝いている。 嫌みにならない庶民のブランド。 常連様の指定席。 長い年月、繁く通う一本道。 過半数超え絶対安定多数。 がっちり恋を守りましょう。 我らのマドンナ。 口説いてふられて平和な日々。 叶わぬ恋にお酒がすすむ。 突然現る。 誰がこんな奴を連れて来た。 50男が大はしゃぎ。 目指すは恋の政権

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