高卒サラリーマン30年目の心意気

2021年、昭和48年生まれの年男は48歳だ、ふと他人事のように気付いた。4月には社会人30年目を迎え、来し方行く末を想う。

学生時代はゲームに全力を注いだ。中学入学から高校卒業までの6年間、新聞配達のアルバイト代はテレビゲームにつぎ込む。親のすねをかじらないよう卒業後は親元を離れると決めていた。高校にはバブル景気で2000社以上の求人情報があった。目星を付けるポイントは3つ。1.コンピュータ、2.社宅、3.通勤時間。働くのは毎日のことだから距離が近く、住居費は安く、発展を見据えて……何とはなしでも、あながち外れてはなかったか。

入社後は順風満帆ではなく、逃げ出したいと思ったことは両手を使っても足りない。上司や先輩に恵まれ曲がりなりにも続けてこられたというのが正直なところ。駆け出しで苦情担当になり、悩みまくり、知らず知らずのうちに精神的に鍛えられていたのかもしれない。自分のミスではないものの、のっぴきならない大トラブルに巻き込まれ、周りにも辞める公言をしたことが一度ある。何故かその後、次々に事態が改善し周りに助けてくれる人が現れ、辞める理由がなくなり奇跡的に乗り切れた。落ちるところまで落ちれば、後は良くなるだけなのか。生きることは選択が続く。自分ひとりでできることなど高が知れる。組織の一員であることを忘れずに、問題を共有し解決の糸口を見つけるに限る。終わらない仕事はない。

脳研究で著名な池谷裕二氏によると脳は何か課題をこなして手に入れたものを好むらしい。このコントラフリーローディング効果については気になって胸に刻んでいる。労せずではいけないのだ。働いて収入を得るのは簡単ではない。支えられて今があることに感謝し、歩んでいきたい。スーパーマリオブラザーズは35周年か。まだまだ、これから。髪は後退しても日々前進だ。

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