受け継がれてきた色と艶。残せるものと消え失せるもの。


 他には無い個性ってエンタメにおいて非常に大事だと思うんですよ。
 ひとくくりに男性アイドル·女性アイドルといっても所属事務所の色、プロデューサーの色、メンバーたちの色みたいに様々な個性、もしくは戦略だったりこだわりだったりという表現でも良いかと思いますが、様々なものが重なりあって混じりあって自らの色というものが出来上がるのではないかと感じます。
 そして、そこにはこれまでの歩み、人生、抱いている思いみたいなものも含まれていくと感じます。
 ジャニーズやハロプロといった長年続いている集団の音(音楽としてはこれこそ色です。個性や魅力と言い換えてもいい)が変わったタイミングっていうのが間違いなくあって、近年だとジャニーズは間違いなくSMAP解散後からです。
 これはいわゆる派閥問題に起因するところが大きいと思われるのですが、起用する作家の変化が大きかったですね。
 SMAPサイドが御用達だった作家(おそらくスタッフも)はSexy Zoneにしか残らなかったと痛切に感じました。
 2色が1色になってしまったと。
 攻めの姿勢やトレンドを先取りする音がほぼ聞けなくなったのは非常に残念でした。
 そしてK-POPを意識しすぎてるような楽曲がデビュー組においてどんどん多くなっていき、ポップ感強めなキラキラアイドルソングが聞きたければジャニーズJr.の曲聞くのが1番良いという状況に。
 デビュー曲といえばでお馴染みの馬飼野先生や、ここぞというタイミングで起用されてきたヒット曲メーカーである原一博先生がJr.に楽曲提供し始めたんで、ジャニーズJr.が1番しっかりと王道ジャニーズやってる感が近年強かったです。
 好みは当然ありますが、デビュー組より良い曲もらってると僕はずっと感じてますし。
 ホントにジャニーズJr.のオリジナル曲の音源が欲しい。
 ハロプロは当然、つんく♂プロデュース時代と、プロデュースから退いて以降になるんですが。
 この件で僕が感じたのは「曲が良ければそれで良いこともあれば、曲が良くてもつまんないこともある」という問題です。
 要するにプロデュース力ですよね。
 つんく♂はそもそもバンドマンであり、歌手なので、ステージ上での立ち振舞いやパフォーマンスに関するノウハウ、コンサートでのファンの反応チェックの大切さみたいな経験や知識を実体験として有している上で楽曲製作したり、各グループのプロデュースやメンバーの教育を行っていたわけで、その「目」や「感覚」みたいなものをしっかり持ってプロデューサーという役割にいることが出来る、いれくれる方がいるか·いないかは大きかったよなぁと。
 つんく♂ちゃんはコンサートで披露することを大前提として曲を作ってるんで、あらかじめファンがコールを入れられるところを制作中に作っておいてくれるという、非常にわかってくれてる方なんですよ。
 全方位をきちんと見聞きして可能な限りのことをしようとしてくれていることが伝わってくる方なんで、定期的に趣味丸出しな曲を作ってファンに頭抱えさせるみたいなことはあったけれど、プロデューサーとしての安心感は凄くあった。
 そしてビートルズが大好きで歌謡曲が大好きでアイドルポップスも大好きではあるけれど、自分自身はミュージシャンとしてジャパニーズポップスの本流にはいないという自覚の元で手を変え品を変え努力を重ねてヒット曲を作ろうとしてるその気概や人柄もずっと好きな部分ですね。
 
 ハロプロの曲には「ハロプロの曲」としか表現出来ない音がしっかりあるんですけれど、そこに「つんく♂の曲」としか表現出来ないものも共にあるかないかという違いは間違いなく存在してます。
 つんく♂の歌唱を受け継いだ歌い方(つんく歌唱)が染み付いている·染み付いていない·そもそも教わっていないとかもね。
 影響力が大きすぎる方がいなくなるとパッケージとしては同じであっても、中身は少しずつかもしれないけれど間違いなく変わっていく一例だと思ってます。
 今でも好きだけれど、僕の好きだったハローとは違うかたちになってる部分は間違いなくある。

 そして。
 ジャニーズJr.を見聞きしてるのが1番楽しいとまで思わせてくれるところまで動いてくれた滝沢様、凄いと思う。
 この3年でジャニーズJr.界隈がどれだけ変わったか。
 YouTubeやアイランドTV、アイランドストアなどジャニーズのこと、ましてやジャニーズJr.のことなんて全然わからない方が多少でも興味を持ってくれたときに気軽に見ることが出来る、利用することが出来るコンテンツがどれだけ立ち上げられたか。
 そして、ジャニーズJr.の仕事量がとてつもなく増えて、顔を売る機会·名前を売る機会、ひとりひとりに差はあれど以前に比べれば別物といってもいいくらいに変わった。
 裏方に回る際にジャニーズJr.の地位の向上やデビューしていなくても凄い子が沢山いることを知ってもらうためのコンテンツ作り、ジャニーズJr.への入り口作りに励みたいと発言していたことを思い出すと、やり遂げたと言ってもいいくらいにしっかりやってくれたと感じます。
 ここからがこわくなるくらいですから。
 ひとまず。
 本当に有り難うございました。

  このあたり本当に良いと思う。
  そしてジャニーズJr.チャンネルやアイランドTVがあって良かった。
  この楽しさや面白さを世に届くよう尽力してくれた立役者だと思います。
  素晴らしい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?