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ありがとうシゲルピンクダイヤ、無念は妹が晴らすか。

シゲルピンクダイヤ…。かわいい牝馬であったし、競馬場で何回も行って見に行ったぐらい私の中では好きな馬のうちの一頭になる。まぁパドックではいつもイレコンでいたし、首をブンブン回していたのが印象的であったが、渡辺薫彦調教師がそばにいるときは妙におとなしかったのもかなり印象に残っている。
結局勝ったのは未勝利戦だけという結果であったが、それでも桜花賞2着、秋華賞3着と立派な成績を残したのは事実であり、あのクロノジェネシスに先着したり、牡馬混合戦でなんか急に結果を残したりと個性派ホースであった気がする。

シゲルピンクダイヤ


というのも僕自身もこの馬が好きな理由としては、馬券を外しまくっていたからであろう。この馬を見たのはたしか京都牝馬Sであった気がする。コロナ前のWINSでシゲルピンクダイヤの単勝に突っ込んでいてたが、ゲート難を発動させて残念ながら着外という光景を見て以来、ずっとこの馬を追いかけていたのだ…。という感じで競馬場に行ったりもしていたのだが、今年引退したことにはショックを受けたし、もう一回くらい勝つところをみたくて単勝馬券を買っていたのでもう一度勝つところを見たかった。だが後悔してももう遅い。産駒や妹のシゲルピンクルビーに夢を託すことにしたい。
シゲルピンクダイヤという馬は実はシゲル軍団でもエース格の馬である。というのも馬主の森中蕃氏は安い馬を集めて、走らせるというスタイルで運用している馬主の一人であり、価格も数百万くらいの馬を集めては中央の1勝クラスや2勝クラスでよく見かける馬主と言っても良いだろう。シゲルバクハツやシゲルホサヤクなど印象に残る名前も多い。

シゲル


そんな中でシゲルピンクダイヤが森中蕃氏に買われた経緯としては、北海道のセリで森中蕃オーナーから「何かいいのいる?」と聞かれた時に、付き添いの渡辺薫彦調教師がシゲルピンクダイヤを推したのがきっかけ。森中蕃氏は「お前がいうならしょうがないな」と値がつり上がっても入札し続けたそう。値がつり上がるにつれて渡辺調教師は申し訳なく思い森中蕃氏を止めようとしたが、1728万円で落札。シゲル軍団にしてはかなりの高額馬である。その後桜花賞2着、秋華賞3着などの好成績を残し終わってみれば、1億6,027万円も稼いでいるのだからすごい。その後シゲル軍団のエース厩舎として活躍し、シゲルピンクダイヤの妹シゲルピンクルビーを3,024万円で購入し、シゲル軍団に初重賞タイトルをもたらした。さらにさらにシゲル軍団では超ウルトラ高額馬であるシゲルイワイザケ(4290万円)も重賞路線で活躍しており、クラシックでも期待が持てそうな馬であることには間違いないだろう。
思えばシゲルピンクダイヤの鞍上和田ジョッキーも渡辺薫彦氏がジョッキー時代のころにテイエムオペラオーとナリタトップロードで勝負していたのだ。その後渡辺薫彦氏はジョッキーとしては比較的早くに引退して調教師転向し、和田ジョッキーは今も現役バリバリでジョッキーを続けている。シゲルピンクダイヤという馬は渡辺薫彦氏が調教し、レースは和田ジョッキーが乗るという形であった。シゲルピンクダイヤ自身も乗り換えをすると余計にゲート難が酷くなるので、後半の方は和田ジョッキーがずっと乗っていたし、ゲート訓練にも付き合ってあげたそう。

シゲルOP_Moment2


それはまるで人馬一体のコンビだったテイエムオペラオーとナリタトップロードのようである。いろいろと惜しい子であったが、牝馬では繁殖での夢がある。シゲルピンクダイヤはぜひ繁殖で成功して欲しい。ダイヤの原石はそこに眠ってるはずだと信じたいものである。

【出典】
競馬の天才 2019年5月号
Netkeiba

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