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ニンジャスレイヤーTRPG:シナリオ『シークレット・オブ・ブロンズ・ミラー』

1.初めに

 このシナリオは「ニンジャスレイヤーTRPG」のプラグイン環境に対応したシナリオである。前半は一般的なニュービーPC4人程度の戦力で攻略することを前提にデザインされているが、後半は能力値合計30前後のベテランPC向けの高難易度コンテンツである。前半と後半は別々に報酬、余暇が存在し、基本的には異なるPCで挑むことを想定しているが、前半を攻略したPCが十分育った後に後半に挑戦する、ベテランPCで、前半部分を高難易度シナリオの雑魚戦のように処理した上で後半に向かう、といった遊び方も可能である。前半、後半共に単純に難易度が高いので、初心者のプレイヤーがいる場合は事前にそのことを伝えること。また、海の上で戦うというシナリオの性質上Wasshoi!判定が発生し、ニンジャスレイヤーが出現した場合逃げ場がないため、大量のDKKを貯めた継続PCがいる場合、危険度が跳ね上がり、シナリオ前半の性質が大きく異なるものになる。ロストの危険が非常に大きくなるので、そういったPCがいる場合は事前に警告を行うこと。

NM向け記号解説
:「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」
のような「:」から太字の文章が続く形になっている文は、シナリオの進行に合わせてNMが読み上げる文であることを意味する。「:」の前に発言者の名前や、読み上げるにあたっての条件が書かれていることもある。通常の太さの説明文の中に、太字の「セリフ」が挿入されることもあり、その場合は前後の文章を見てその「セリフ」を、いつ、だれが発するべきなのか判断すること。

「イヤーッ!」(命中判定)「グワーッ!」
のように、内部に判定や条件が書かれた()で文章が区切られている場合、判定が成功するか、シチュエーションが条件に合致していないと、それに続く文章は読み上げられない。

<DKKが最も高いキャラクター>の前に、赤黒い影が現れた。
といった「条件」が<>で囲まれている箇所が出現した場合は、そこにその条件に適合するキャラクターの名前を入れる。

 これらの文にはNMの判断により、自由に修正を加えて構わないが、重要な情報が失われないように注意すること。

2.シナリオの概要

 ネオサイタマ湾で活動するブロンズカガミ密漁団。ソウカイヤ傘下にあるはずの彼らが妙な動きを見せていると、近海のパトロールにあたっていたウォーターボードから報告があった。漁を行わず、なにかを探しているような奇妙なルートで航行を行っていることと、さらに旗艦である「さざなみを待つ戦乙女」号に複数のニンジャが乗船していることを確認したのだ。
 事態を重く見たソウカイヤ上層部は、ウォーターボードにPC達と共にブロンズカガミ密漁団を調査することを命じる。

3.導入

:PC達の端末にソウカイヤ上層部からミッションが届く。ネオサイタマ湾の巡回警備にあたっていたニンジャ、ウォーターボードがニンジャの乗船した怪しい船を発見したので、調査に協力せよ、とのことだ。ミッションの詳細情報は以下のとおりである。

ネオサイタマ湾の調査
:ソウカイヤ傘下にあるブロンズカガミ密漁団のものと思われる船が漁もせず、何かを探すような動きをしている。
:船内から複数のニンジャ存在感を感じ取ることが出来たとの報告もあり、もし事実であれば看過しがたい事態である。ウォーターボード=サンと共に真相を確かめてくること。海上ではソウカイヤ傘下にあるヨコハマロープウェイクランの案内を付ける。クロだった場合、ブロンズカガミ密漁団の構成員は皆殺しにすること。少なくとも、オヤブンであるタイリョウ・マカジの死は確実な形で確認せよ。

 ウォーターボードはこの時点ではシックスゲイツではなく、【名声5】の中堅ニンジャである。ウォーターボード以上の名声を持つニンジャがいない場合と、そうでない場合で彼の態度は大きく変わるだろう。

ウォーターボード

◆ウォーターボード(種別:ニンジャ)回避ダイス4
カラテ     4  体力    4
ニューロン   3  精神力   3
ワザマエ    3  脚力    3
ジツ      0  万札   10
スキル:『アクアカラテ』『常人の三倍の脚力』
装 備:『ハープーン射出機構』『水中用メンポ』『水中用ニンジャスーツ』
◇アクアカラテ:『水源』にいる間『近接攻撃』のダメージを+2する。さらに頭部防具と胴体防具が
共に『水中用』と名の付くものである場合、『水源』のペナルティを無効化し、『水源』から移動する
際の脚力が+1される。
◇ハープーン射出機構:遠隔武器、ダメージ2、『水源』にいる敵に対するダージ+1。
※水中用メンポと水中用ニンジャスーツの効果はアクアカラテの補助のみ。

ウォーターボード以上の名声を持つPCがいない場合:あなたたちが集合場所につくと、ウェットスーツに身を覆ったニンジャが、尊大な態度で待っていた。「やっと着いたか、サンシタ共。ドーモ!ウォーターボードです。エリートであるこの俺と同じ任務に参加できることをありがたく思うように」

ウォーターボード以上の名声を持つPCがいる場合:あなたたちが集合場所につくと、そこにはウェットスーツに身を覆ったニンジャが待っていた。「ドーモ、ウォーターボードです。この度のミッションでは船上でのイクサをサポートさせていただく」

:PC達はネオサイタマ湾でブロンズカガミの船を探すに当たって、ソウカイヤ傘下にあるヨコハマロープウェイクランの案内を受けられる。ヨコハマロープウェイクランはかつてネオサイタマ沿岸部の一部を縄張りとするそれなりに名高いヤクザクランであったが、オヤブンであったスミスが失踪してからそのソンケイは地に落ち、今ではソウカイヤの庇護下でクローンヤクザを導入し、ようやく存続している弱小クランである。

:ヨコハマロープウェイクランは元々、スキンヘッドの黒人のみで構成されたクランだ。今では半分以上がクローンヤクザに取って代わられているが、それでもオヤブンはソンケイを持つモータルにしか務まらない。スーツを来たヤクザが一歩前に出て貴方たちに頭を下げる。「ドーモ、ソウカイヤの皆さん。ヨコハマロープウェイクランのモーリスです」ニンジャを相手にしても失禁せず!その堂々とした態度は、クランに残された最後のソンケイを守らんとしているかのようであった。

モーリス

◆モーリス(種別:モータル)
カラテ     3  体力    3
ニューロン   1  精神力   2
ワザマエ    2  脚力    2
ジツ      0  万札   10
スキル:『突撃』『不屈の精神』
装 備:『カスタム・チャカガン』
◇カスタム・チャカガン:遠隔武器、ダメージ1、連射2

:ソウカイヤ上層部の用意してくれた船が港に停泊している。強靭な装甲に覆われつつも、伝統的なヤクザのソンケイを感じさせる立派な船だ。もしこの船が沈没してしまうようなことがあればケジメでは済まないだろう。

※NMは具体的に何が起こるかを伝えてもよい。基本的に目標を完全に達成してもケジメは逃れえず、最悪の場合セプクとなる。

船内でのセッタイ(DKK増加可能性あり)
:PC達は目的の海域に到達するまでの間、船内でセッタイを受ける。初対面のPCがいた場合、ここでお互いに自己紹介をしておくとよいだろう。

:「ドーゾドスエ」オイランがあなたたちに酒をついでくれる。ここで【ニューロン】判定NORMALが発生する。(成功した場合)成功したPCは、このオイランの体に威圧的なイレズミが彫られており、その瞳は屈辱に震えるような感情を帯びていることに気付ける。専門的な訓練を受けたプロのオイラン特有の、確かな技術も感じられない。元はグレーター・ヤクザの妻かなにかだったのかもだろうか?もしそうだとしたら、彼女がこのような立場に追い込まれているのは十中八九ソウカイヤが原因だろう。周囲のヤクザも、このような扱いを続けるのは決して本意ではないはずだ。

NMへの情報
  このシーンでの判定は、プレイヤーか見れば毒物に気付けるかどうかの判定にも見え、初心者に緊張感のある判定をする機会を与えるが、シナリオ上の危険度や重要性は存在しない。ただしこの情報が判明した場合、それをロールプレイにつなげることはけして難しくないはずだ。

NMは次のルールをプレイヤー達に伝えること。

『オイラン遊び』:船内にはPC達とウォーターボードの合計人数と同じだけのオイランが待機している。PCニンジャ次第では男オイランも待機させられるだろう。これらのオイランに邪悪な行為を行ったPCは、このシナリオの間、精神力が+1される代わりにDKKが+1される。ロールプレイ次第ではより多くのDKKを与えてもよいが、Wasshoi!判定が発生しないように最大で+4までにしておくこと。

PC達が過激な行為、またはシツレイな行為を船内で行った場合:おお、ブッダ!なんたる暴虐!それを見ているモーリスの心境も、けっして穏やかなものではないだろう。だが、それを表に出すことは許されない。たとえソンケイあるヤクザのオヤブンといえど、モータルがニンジャの機嫌を損ねれば、待っているのは死か、それより恐ろしい運命であろう。搾取を生業とするものがより上位のものに搾取される、マッポーの縮図である!

:「雨が強くなってきやがった。あいつら、大丈夫かよ......」モーリスが窓の外を除き、ジェットスキーに乗った仲間の様子を確認する。「......ワッザ?」

:降り注ぐ雨の中、マストに不気味な光を宿した船が近づいてきた。あなたたちの船より、二回りほど大きい。

:KABOOM!KABOOM!突然の砲撃!ヨコハマロープウェイクランのジェットスキーが次々海の藻屑と化す!「ワッザ!?」「アイエエエエ!」「ウロタエルナッコラアバーッ!?」

4.船上でのイクサ

※ブロンズアングラーとブロンズタートルは弾き飛ばしなどで海に落下したとしても、自身の手番の終わりに任意の海と隣接する海以外のマスへ戻ってくる。事実上、行動不能ターンは1ターンのみである。また『飛行』を持ったPCは、各マスのペナルティを無効にできる。

:今回のイクサにおいてウォーターボードは「海中への逃走を妨げ」「転落したキャラクターを救出する」ことに専念し、戦闘に直接参加することはない。マップ上に配置されることもないが、これは処理を簡略化するためである。モーリスも船内で待機し、不測の事態に備える。

ブロンズタートル:バズーカ砲の備え付けられた重厚な鎧に身を包んだニンジャが、船の側面に備え付けられた巨大な扉からあなたたちにアイサツした。「カーッカッカッカッカ!ドーモ、ブロンズタートルです。ソウカイヤめ、ようやく感づきおったか!だがもう遅い。今宵、この海は我らのものとなるのだ!」

:それに続き、鱗に覆われた肉体を持った、右手に海賊めいたカタナ、左手に銅鏡を持ったニンジャが船上に現れ、海の男たちが声を挙げる。そのソンケイ!明らかに船長である!ブロンズカガミ密漁団のオヤブン、タイリョウ・マカジの正体はニンジャであったのだ!

ブロンズアングラー:「ドーモ、ブロンズアングラーです」

 ここでPCたちはブロンズカガミ密漁団と対話を行うこともできるが、しばらくするとブロンズアングラーは「ガッハハハハ!面倒な話はもうよそうや!」といって話を打ち切る。

ブロンズアングラー:「野郎ども!ヤッチマエー!」

海の男たち:「ヨーソロ!」「ヨーソロ!」

:あなたたちの船から先端に重りのついた、金属製のつり橋が射出され、船と船の間にかけ橋がかけられる!イクサの始まりだ!

ブロンズアングラー

◆ブロンズアングラー(種別:ニンジャ) 回避ダイス4
カラテ     6  体力    10
ニューロン   4  精神力    4
ワザマエ    3  脚力     3
ジツ      4  万札    10
スキル:『セントエルモの火』『頑強なる肉体』
装 備:『カタナ』『**カッパー・シー・サーフィス**』

◇セントエルモの火:3ターン目から使用可能となる。2ターン連続の使用不可。
手番の最初に精神力を1消費し2つある効果のうち1つを発動。
1:このターン『連続攻撃+1』を得、近接攻撃の判定に用いるダイスもマストの数×3だけ上昇する。
マップにマストが存在しない場合使用不可。
2:移動と攻撃を放棄し、マストの数+1のダメージを与える
回避難易度が+1された遠隔攻撃を発動する。この際、隣接している敵にも射撃可能。
マップにマストが存在しない場合は使用不可。

◇**カッパー・シー・サーフィス**:【体力】+2、連続側転難易度+2、回避ダイス-2。
このアイテムは近接武器スロットに装備されるが、特別に右スロットに装備されていても効果を発揮する。
所持者はカナシバリ、またはイビルアイと名の付くジツの回避難易度を-2でき、
それらの回避に成功した場合そのジツの効果を全て使用した本人に跳ね返すことが出来る。
ジツを跳ね返されたキャラクターがそれに対する回避を試みることはできない。
回避に成功し、跳ね返した場合、それに続く【ニューロン】判定による抵抗も必要ない。
尚、所持者が1度に3以上のダメージを受けた場合破壊される。売却すると【万札:20】が得られる。

※例外として、公式NPCのラオモト・カンやビホルダーが持っているような即座に【体力】を0にする
イビルアイは、通常のPCが用いるものと同じイビルアイとして跳ね返され、跳ね返されたキャラクターは
通常通りそれに対する回避が可能となる。これは、即死級のイビルアイを使用できるキャラクターが
こういった対処法への対応が可能なほどの高位の使い手であることを表現している。
オプション
:敵に狙われていないPCのプレイヤーが退屈になってしまうことを問題視するのであれば、NMは「セントエルモの火」の使用方法2による遠隔攻撃を、【ジツ】値までの人数に同時攻撃できる強化版に変えてもよい。採用するかどうかはシナリオ開始前に決めておくこと。

ブロンズタートル

◆ブロンズタートル(種別:ニンジャ) 回避ダイス2
カラテ     3  体力     8
ニューロン   3  精神力    3
ワザマエ    6  脚力     3
ジツ      0  万札    10
スキル:『頑強なる肉体』『コウラ・スピン』
装 備:『コウラ・バズーカ』

◇コウラ・バズーカ:遠隔武器、爆発(カトンLv2)、重火器。
体力+3、連続側転難易度+2。回避ダイス-2。また移動と攻撃を放棄することで、
ターン終了時『船への砲撃』を行うことが可能。砲撃の性質についてはシナリオを参照。

◇コウラ・スピン:【カラテ+ワザマエ】の判定に成功することで『その他の行動』として発動可能。
移動したターンは使用不可。次の自身の手番まで遠隔攻撃にのみ有効な【ダメージ軽減1】を獲得し
さらに自身に隣接する敵全てに1ダメージの近接攻撃を行う。
この攻撃が命中した場合、2マス後ろに相手を弾き飛ばす。

海の男

◆海の男(種別:モータル)
カラテ     3  体力    4
ニューロン   1  精神力   2
ワザマエ    3  脚力    2
ジツ      0  万札    1
スキル:『タフ』
装 備:『ハープーン』

◇ハープーン:基本カタナと同じだが、使い捨ての遠隔武器としても使用可能。
遠隔武器として使用する場合はダメージ2であり、射撃時に
【ワザマエ】ではなく【ワザマエ】+【カラテ】で判定することが出来る。

◇タフ:【体力】+1、【精神力】+1。
特殊ルール:船への砲撃 ※船への砲撃と大砲のデータは開示すること
 このシナリオにおいてブロンズカガミ密猟団はPC達が乗ってきた船を砲撃で破壊しようとしてくる。プレイヤー達の乗ってきた「船の耐久力」は6である。「船の耐久力」は体力とは異なり、通常の攻撃で減らすことは出来ない。『船への砲撃』はNPCの配置されている大砲とブロンズタートルが2ターンに1度行い、成功すると「船の耐久力」に1ポイントのダメージを与える。3つの砲口は、それぞれその攻撃を防ぐことができるマスが決まっており、赤、黄、青に色分けされている。該当マスにいるPCは【カラテ:HARD】または【ワザマエ:NORMAL】の判定で迎撃を試みることが出来る。『カラテミサイル』『カトン・ジツ』を持つPCは精神力を1消費し、ジツの発動に成功することでも迎撃が可能であり、『ムテキ・アティチュード』を持つPCはムテキ・アティチュードの効果中、自動的に迎撃に成功することが出来る。迎撃に失敗した場合、船へのダメージは通常通り通ってしまい、さらにそのPCはカラテ【U-HARD】の判定に成功しない限り回避不能の1D3ダメージを受け海に落下する。落下した場合、次の自分の手番開始時にカラテ【U-HARD】の判定に成功することで自力で復帰するか、次の自分の手番の終わりにウォーターボードに救出され、復帰するまで戦闘から離脱することになる。復帰したキャラは海マスと隣接する任意の初期配置マスに配置される。
大砲
 ターン終了時、それぞれ赤、黄、緑に分けられたマスのうち、正面にある色のマスへ「船への砲撃」を行う。3ポイントの体力を削りきるか、隣接して難易度『HARD』のハッキングに成功すると砲撃を停止する。サツバツ!が発生した場合、通常の効果の代わりにダメージが+1される。また、一部の遠隔攻撃への耐性を持ち、スリケン、または『爆発』を持たない銃器による攻撃のダメージを-2する。また、砲台は破壊されているかどうかを問わず射線を遮る。
マスト
 それぞれ3ポイントの体力を持つ。サツバツ!が発生した場合、通常の効果の代わりにダメージが+1される。
行動指針や戦略、注意事項 ※あくまで指針なのでNMの状況判断優先
 ブロンズタートルは大砲が全て無事な間は基本的に砲撃を選択する。砲台が破壊され、船を沈めるのが困難であると判断した場合、またはブロンズアングラーの攻撃でPCの回避ダイスが大きく削れており、一気に畳みかけることが出来ると判断した場合はPC達への攻撃に参加する。
 ブロンズタートルは重火器とシェルにより回避ダイスが2まで減少しており、ブロンズアングラーも装備のおかげで回避ダイスは4しかない。連続側転も基本的に使用しないので、攻撃は当てやすいだろう。
 3ターン目からは2ターンに1度強力な連携攻撃が飛んでくることになる。ブロンズタートルが攻撃に参加した場合、ブロンズアングラーはなるべくセントエルモの火による攻撃と、ブロンズタートルの砲撃が行われるタイミングを合わせようとするだろう。マストを破壊しない場合は難易度『HARD』ダメージ3の攻撃、または強烈なイアイドー斬撃2連打が飛んできたうえで、1D3ダメージのカトンを受け、さらに海の男のハープーンが残っていればそちらも回避しないといけないことになる。最大ダメージは11であり、これを凌ぐ方法を考えないと難しいだろう。連撃が飛んでこず、海の男もハープーンを使用しないターンは2、1と平凡な火力なので、強烈な連携攻撃をいかに凌ぐかがこのシナリオの鍵と言えるだろう。

マストを狙われた場合:(死亡しているNPCのセリフは削られる)「あ、あいつ、マストを!」海の男の一人が叫んだ!「おのれ!ただで済むと思うな!」ブロンズアングラーの怒りと同調するかのように、マストに灯る光が輝きを増す!

セントエルモの灯(発動可能ターン到達演出):マストの先端に灯る光が一段と輝きを増す!

セントエルモの灯:マストの先端から稲妻がほとばしり、ブロンズアングラーの体に直撃!ナムサン!致命的アンラッキーか!?否!見よ!雷を帯び、光り輝くブロンズアングラーの肉体を!

セントエルモの灯(遠隔攻撃):「イヤーッ!」ブロンズアングラーのカタナから雷光がほとばしる!(命中判定)大自然のエネルギーが、<攻撃対象となったキャラクター>の肉体を焼く!

セントエルモの灯(近接攻撃):「ガーッハッハッハ!イヤーッ!」ブロンズアングラーが信じがたい速さで<攻撃対象となったキャラクター>の懐に潜り込む!(命中判定)「イィイヤァァーッ!」重く、鋭い、カタナによる連撃!

カッパー・シー・サーフィスによる反射:ブロンズアングラーの持つ鏡が、<反射されたジツの名前>を跳ね返す!

カッパー・シー・サーフィスの破壊:「グワーッ!?」銅鏡が割れる!「ヌゥーッ、やはり、このように扱うのは無理があったか......だが!もはやこのようなものは必要ない!サザナミ・ニンジャ=サンの遺跡への道は、既にひらけたのだからな!」

コウラ・バズーカ&砲撃:『さざなみを待つ戦乙女』号の側面に並ぶ大砲が、次々とソウカイヤの船に砲撃をしかける!「カッカカカ!イヤーッ!」KABOOM!ブロンズタートルが背中に背負った大砲が、さらなる追撃!

コウラ・スピン:「イヤーッ!」ブロンズタートルはコウラ・バズーカの中に身を隠し、その場で高速回転!スリケンや銃弾をもはじき返す、恐るべきコウラ・スピンだ!

ハープーン:「今だーっ!」「ヨーソロ!」海の男によるハープーン投擲!喰らえばニンジャでもただではすむまい!

ブロンズアングラー爆発四散:「大船団を......この星空の下に......再び、暗黒の大船団を......サヨナラ!」

ブロンズタートル爆発四散:「オノレ......海よ!我らの海原よ!サヨナラ!」

:弾き飛ばしなどでブロンズタートルを回収できない位置で爆発四散させてしまった場合は、ウォーターボードが万札とアイテムを回収してくれる。

5.銅鏡

:船上の敵を全滅させると、未破壊の大砲は動きを止め、船内へつながる階段への道が開かれる。

:階段の横には、ナベのフタめいた奇妙な靴を履き、あの男めいて水上を歩くニンジャを描いた、恐るべきニンジャ真実を暗示する『見事なカケジク』がかけられていた。※持ち帰ると『見事なカケジク』として使用可能。

:「アイエエエ......終わった......?助かった......?」薄暗い船内には奴隷ハッカーがおり、壁には無地の白い布が貼り付けられている。部屋の隅に置かれた水槽の中からは、つぶらな瞳をしたミニバイオクジラがあなたたちを見つめていた。長い航海に適した、バイオインゴットが必要ない違法な品種のようだ。

:ハッキングで無力化した大砲があった場合は、鼻から血を出してぐったりと倒れているハッカーもいることが分かるだろう。

:「投降します!どうか助けてください!」ハッカーたちは君たちにドゲザし、助けを求めてきた。彼らがどうなろうと君たちの知ったところではないが、状況を見るに、ブロンズカガミのメンバーが船内にいない間、船と大砲を動かしていたのは彼らと見て間違いないだろう。

 PC達が鏡でランタンの光を反射し、布に投影した場合、そこには謎めいた海図の影が現れる。この方法は自分で考えてもいいし、ハッカーを拷問することで聞きだすこともできる。

この3人のハッカーに対して取ることが出来る主な行動とその結果。ロールプレイ次第では、DKKの変動にNMが適時修正を加えて良い。
①:ブロンズカガミの被害者とみなし、全員を助け出す。DKKが-1される。
②:ブロンズカガミの関係者とみなし、殺戮を行う。DKKが+5される。Wasshoi!判定が成功した場合、続く1D6は振らず、甲板に戻ったタイミングで、海上限定の特別な演出でニンジャスレイヤーが出現する。
③:拷問して上記の情報を引き出す。DKKが+2される。
④:拉致する。3人のハッカーがアジトに加わり、全員のDKKが+3される。※③と④を同時に行った場合、1ターンに5のDKKを得たものとみなされWasshoi!判定が発生する。

拷問無しで情報を引き出そうとした場合
:「アイエエエ......そんなことを言われても......」ハッカーたちは頭を抱えている。無理にでも情報を出させるために拷問するかは君達次第だ。

:「アイエエエ!そ、そうだ!マカジ=サンが鏡で壁に光を反射しているのを見たことがあります、何をしているのか分からなかったけど、あれは、もしかして......」

:あなたたちが鏡で反射した光を壁に投影すると、そこに謎めいた海図の影が投影された。日本史に詳しいものが見れば、江戸時代、日本のクリスチャンが時の政府の宗教弾圧を逃れるため利用したとされる、マジックミラー・オブ・キリシタンとの類似性に気付けるだろう!海図はどうやらネオサイタマ湾の一部を表しているようだが、一か所にタイ・ジイ(太極図)めいた印がつけられている。

:ミニバイオクジラの水槽は【万札:10】に変えることが出来るが、その選択を取った場合DKKが+1される。この場で選択すること。

(まだ市場に流していないのにニンジャスレイヤーの出現率に影響するのは変だと考える場合、万札欲しさに、何の準備もなく生物の違法取引をするようなニンジャがニンジャスレイヤーに見つかる可能性はどの程度か、というのが考慮されていることにするとよい)

 海図の情報さえ共有しておけば、別PCで高難易度コンテンツに挑戦することが可能なので、Wasshoi!判定が発生した上で尚、そちらの展開につなぎたい場合はここで情報を送信したことにすることを推奨する。

:また、船内を探索し終え、甲板に出た時点で一旦「シナリオクリア」とみなされWasshoi!判定が発生する。このWasshoi!判定は船内でのWaashoi!判定とは別口である。状況次第では二連続でWasshoi!判定を行うことになるだろう。

このシナリオにおけるニンジャスレイヤー出現演出
:自らの船に戻ろうとしたとき、あなたたちは異変に気付いた。

:あなたたちが乗ってきた船はいずこかへ消え、代わりにかけ橋の先には、赤黒の船が泊まっている!赤黒の!そして、なんたることか!甲板に立つ赤黒のニンジャが手に持っているのは、ウォーターボードの生首だ!激しい嵐の中、甲板に立つ死神が、あなたたちを憎悪に満ちた目で見据える!

:「ドーモ、ニンジャスレイヤーです。乗船料はオヌシらの命だ。せいぜいサンズ・リバーでの船旅を楽しむがよい」

:初期配置マスの色を赤黒に変えた上で、そこにニンジャスレイヤーが配置される。

 見張りがいた場合ウォーターボードとは水中で決着がつき、水中から現れたことにするとよいだろう。

:このシナリオでニンジャスレイヤーと遭遇した場合、船上なので逃走することは出来ない。この後、強い嵐により海マスの効果に『マップから離脱した状態で手番を終えるごとに回避不能のD6ダメージ、手番開始時に【カラテ】判定ULTRA-HARDに成功することでのみ復帰可能』が追加され、さらに救助を行えるウォーターボードはプレイヤー達が船内にいる間にニンジャスレイヤーに殺されてしまう。海に逃げ込むのは良い手とは言えないだろう。ただし、行動不能にさせた場合、その状態のニンジャスレイヤーに隣接しているPCは「その他の行動」として海に投げ込むことが出来る。海に投げ込んだ場合、このシナリオ中はもう追ってこず、ブロンズカガミの船で帰還することが出来る。

 NM側が特に決めておかない限り、ここで出現するニンジャスレイヤーはチャドーを習得したプラグイン環境のニンジャスレイヤーである。先に時系列をプレイヤー達と相談して決めてもいいだろう。このマップにおけるニンジャスレイヤー側の強力な戦術として、架け橋の中心に居座るというものがある。こうすると近接攻撃を行いたいPCは難易度が+1された状態でニンジャスレイヤーの連続攻撃を受けざるを得ず、距離を取るとツヨイ・スリケンが飛んでくる。

:PC達がニュービーである場合、基本的には『5.銅鏡』を終えた時点でシナリオ終了となり、『EXシナリオ.海底遺跡』に続く場合も、成長した後の挑戦、もしくはより強力な別のPCでの挑戦を行うことになる。PC達が続く『EXシナリオ.海底遺跡』に挑めるほど成長しているとNMが判断するなら、報酬と余暇の処理を終えた後、同一PCで海底遺跡に挑戦させてもいいだろう。

EXシナリオ.海底遺跡

:これ以降の高難易度コンテンツに進む前に、まず『6.シナリオの終了』に書かれているブロンズカガミ密漁団に纏わるミッションをクリアした際の報酬と余暇が与えられる。海底遺跡にはそれまで使用していたPCとは異なる、より強力なPCで挑んでもよい。PC達がシンガーディアンとアイサツを行ったうえで逃走してきた場合も、シナリオをいったん終了させた後、成長したPCや、他のより強力なPCで改めて海底遺跡に再挑戦してよい。また、海底遺跡はミッションクリア後のEXシナリオという特殊な扱いであるため、クリア時にWasshoi!判定は発生しない。

:新規PCで挑む場合は以下のルールを用いてスクラッチビルドを行うことが出来る。NMは人数に応じて適時変更してよい。

【ポイント】26
:【カラテ】【ニューロン】【ワザマエ】の『成長の壁(1)』は取り除かれた状態からスタート。
:【カラテ】【ニューロン】【ワザマエ】を1上げるごとに1ポイント。それぞれ3以下にはできない。
:【ジツ】を1上げるごとに2ポイント。ジツの種類は自由に選択してよいが、他の参加PCと被ってはならない。
:【スキル】は1個目が1ポイント。2個目以降は2ポイント。
:初期予算として、ポイント無しで得られる【万札:10】が得られる。それに加え、1ポイント消費するごとに【万札:10】が追加で得られる。これを用いて、自由にアイテムやサイバネを購入することが可能。ただし、サイバネが他の参加PCと被ってはならない。手術の際事故は発生しないが、狂気はダイスロールで決めるか、【精神力】-1に置き換える必要がある。
:初期名声は【名声5】となる。

導入

 ここまでにウォーターボードが爆発四散していた場合、展開にそれに応じた修正を行うこと。

:ウォーターボードと、あなたたち3人はソウカイヤ上層部の用意した船に乗り、海図に記された場所へ向かっていた。

:海図に記された場所には、周囲を海に囲まれた岩場があった。その中心には巨大な岩が置かれている。あなたたちはその岩の下から漂う、ただならぬアトモスフィアを感じた。

:岩を動かすと、その下には石造りの階段があった。その先の空間は、海面よりはるか下まで続いている。明らかに目的の遺跡だ。

:あなたたちは長い、長い階段を降りていく。遺跡の壁に、ナベのフタのような形をした靴を履き、水上を歩くニンジャや、筒のようなものを持ち、水中に居ながらにして呼吸を行うニンジャといった、ニンジャ真実に触れず生きてきたモータルであればそれだけで発狂しかねない恐るべき壁画が描かれているのが見えた。

:降りて言った先には、苔むした、巨大な石造りの扉があった。あなたたちのニンジャソウルが危険を知らせているのであろうか、あなたたちはこの扉の奥から、ただならぬアトモスフィアを感じ取った。

シンガーディアン

◆シンガーディアン(種別:ニンジャ/リアルニンジャ)回避ダイス12 近接攻撃ダイス15
カラテ     12  体力    30
ニューロン   10  精神力    10
ワザマエ    4  脚力    6
ジツ      7  万札    0
スキル:『痛覚遮断』『拘束』
ジ ツ:『ディザスター・ツナミ』『海神』『異形常態化』
    『スイトン・ジツ』『スイトン・マスタリー』『存在格』
異 形:『バイオサイバネ腕(両腕)』『触手+』

ボス戦用マップ特殊マス『水源』:回避難易度+1、このマスから移動する場合、脚力が切り上げ半分に。

★★★海神:このニンジャは『大型(2×2)』となり
「素手」状態の基本ダメージが2、体力の基礎値が【カラテ】の2倍になる。
『サツバツ!』は効かず、『サツバツ!』の出目6は基本ダメージ+D6に、
それ以外の出目は基本ダメージ+D3に変換される。
ペナルティとして人間サイズの敵からの『近接攻撃』や『射撃』の回避難易度が+1され、
『連続側転』が不可能となるが、『水源』や『滝』など水に纏わるマスのペナルティを受け付けなくなる。
尚『ジツ』による攻撃の回避難易度は上昇しない。

☆スイトン・ジツ:手番開始時に【精神力】を1消費して視界内にいる
水源を視界に入れている全ての敵を対象に2ダメージの射撃を行う。

★スイトン・マスタリー:『その他の行動』としてスイトン・ジツを【精神力】消費無しで発動できる。

★★存在格:視界内に存在する【ニューロン】3以下の『モータル』を行動不能にする。
さらに、視界内に存在する全ての敵は『精神集中』を行うのに必要な精神力が+1される。

★★★ディザスター・ツナミ:移動を除く、手番中の他の行動を全て放棄し、
【精神力】を3消費して発動を試みられる。インフェルノ・ジゴクの『強化版』と同様のルールを持ち、
判定は【ジツ】+【ニューロン】で行う。出目6の累積成功目標数は「6、6」である。
目標となる累計数まで達した次のターンの手番開始時に自動的に発動する。
水源を視界に入れている全ての敵に回避不能の2ダメージを与え、さらにダメージを受けた敵は
そのターンの終わりまで能動的、受動的を問わない全ての行動の難易度が+1されてしまう。
元々の難易度がU-HARDだった場合、U-HARD2となり、6の目が2つ必要になる。
シンガーディアンはディザスター・ツナミ発動後、通常通り移動と攻撃を行うことが出来る。
通常のスイトン・ジツとの併用は不可。1シナリオ中1度のみの発動。

レリック『**オーブ・オブ・タイ・ジイ**』
:その祭壇には、林檎ほどの大きさの宝玉が祀られており、その宝玉の中ではタイ・ジイめいて、夜よりもなお暗い黒と、陰りなき白が混ざり合っていた。

:祭壇マスと隣接しているPCは「その他の行動」として『財宝』と『オーブ・オブ・タイ・ジイ』を取得可能。『オーブ・オブ・タイ・ジイ』だけを獲得することもできる。データは以下の通り。

**オーブ・オブ・タイ・ジイ**
:レリック。『デミニンジャ維持』効果を持つ。装備すると任意の能力値の壁を1つ取り除き、
素の【ニューロン】を2成長させたうえで『ニンジャソウルの闇』を2つ獲得することができる。
このアイテムで得た『ニンジャソウルの闇』は克服できない。
一度装備すると取り外しは不可で、レリック枠を占領し続ける。所有者が爆発四散した場合
その場にトレジャーとして配置される。ラオモト・カンに献上すると通常の報酬に加えて
【万札:30】が得られる。

*財宝:120*
:持っている間、余りの重さに連続側転と回避が不可になり、脚力も1になるが、
シナリオ終了時、通常の報酬とは別に【万札:120】に換金できる。また、この財宝の中には
『*グレーター・マキモノ・オブ・シークレット・ニンジャアーツ*』が含まれており、
PCのうち1人はそれを利用できる。

シンガーディアン描写案

:扉がきしみながら開き、時が止まったような広く、静かな空間にあなたたちが足を踏み入れる音が響いた。膝がつかるほどの深さの水が蓄えられた空間に、トラックのごとき大きさの、巨大な二枚貝が鎮座している。

:「地上の弱きハトリ者が、我らがもたらす滅びの時を待たずして自ら爆発四散しに参ったか」二枚貝が開くと、長い年月の間、内部に蓄えられ続けた爆発的なカラテがあふれ出し、水面が激しく波打つ!

:巨大な二枚貝を背負ったニンジャは、爬虫類めいた形状をした異形の足で水面上に、まるで大地を踏みしめるかのように立ち、ウロコに覆われた掌と二本の触手を合わせておごそかにオジギした。「ドーモ、シンガーディアンです」

:「ここから立ち去れ、ここは、貴様らのごとき罪にまみれたニンジャが立ち入ってよい場所ではない」

:「コーッパ、ドーモ、シンガーディアン=サン。ウォーターボードです!なんだか知らんが、我らソウカイ・シンジケートにたてつくからには、当然、それなりの覚悟をもっておるのだろうな?」

:「......やはり、我らが祖に背いた大罪を忘れた現代のハトリ者が相手では話にならぬか」

NMはここでPCがロールプレイできる時間を適切に挟むこと。

PC達がシンガーディアンと戦闘する意志や、この遺跡でこれ以上先に進もうとする意志を見せた場合:「ズガタッキェー!」

:シンガーディアンの恐るべきニンジャスラングに呼応するかのように、水面におぼろな4つの影が現れた。それはニンジャのようだったが、貌を持たず、アイサツさえしなかった。

:「ヤロウドモ、ヤッチマエー!」

デミニンジャ

◆デミニンジャ(種別:ニンジャ)回避ダイス1
カラテ     2  体力    2
ニューロン   2  精神力   0
ワザマエ    2  脚力    2
ジツ      0  万札    0
スキル:『デミニンジャ』

◇デミニンジャ:自動で連続側転が成功するようになり、【脚力】が+1されるが、
ターンの最初に得られる回避ダイスが常に1になり、さらに【精神力】が0となる。
『デミニンジャ維持』を持つレリックがマップ上に存在しない場合は消滅する。

 この戦闘において、ウォーターボードは体力0になっても即座に爆発四散はせず、その場で気絶する。

行動指針
:シンガーディアンは序盤、PC達を宝に近づけることを嫌って、PC達が左側に行かない限りできるだけ右側で戦おうとする。合計10のダメージを受けると左側に移動する。NMはそうでない場合にもPCの行動や戦力を見てシンガーディアンを左に移動させてよい。基本的にはディザスター・ツナミの溜めもこれ以降に行うだろう。ただし、非常に高い脚力を持つPCが明らかにオーブ・オブ・タイ・ジイを狙った行動を取った時などは、状況に合わせて臨機応変に。
:PCが財宝のある岩場にたどり着いた場合、シンガーディアンはそちらを優先して狙う。オーブ・オブ・タイ・ジイを持っているPCがいる場合ディザスター・ツナミなども惜しまず用いて全力でそのPCを止めようとする。
:ウォーターボードは基本的にオーブ・オブ・タイ・ジイを取りに行くが、PC達との相談や、それまでに受けているダメージ次第。

6.シナリオの終了

 ブロンズカガミ密漁団に纏わるミッションをクリアした時点で、以下の報酬が得られる。報酬にウォーターボードへの報酬は含まれない。NMはPC達で山分けしやすいよう多少この値を修正してよい。余暇は四日与えられる。

報酬
ブロンズカガミ密漁団を壊滅させ、遺跡の位置を示す海図を発見した。
Aランク:【万札:40】を山分けし、【名声:ソウカイヤ】+2
ブロンズカガミ密漁団を壊滅させたが、海図を発見できなかった。。
Bランク:【万札:20】を山分けし、【名声:ソウカイヤ】+1
敗北し、逃げ帰ってきた。
Cランク:ケジメを強いられ、【名声:ソウカイヤ】-1。
Dランク:敵の砲撃で船が沈没してしまった場合、評価は2段階減少する。これによりDランク以下の評価を得てしまった場合【名声:ソウカイヤ】は-6され、-1以下になった場合セプクを強いられる。セプクを拒否することもできるが、その場合、そのPCはもはやソウカイ・ニンジャではなくなり、後日PCの元にシックスゲイツやダークニンジャなどの強大なソウカイ・ニンジャNPCが襲撃を仕掛けてくる。


 また、出現したニンジャスレイヤーを撃退した場合、船の状態に関わらず評価はSとなり、【万札:120】を山分けした上で【名声:ソウカイヤ】が+4される。

 また、海底遺跡をクリアした場合、上の報酬とは別にラオモト・カンへの報告タイムが設けられる。海底遺跡をクリアした後に与えられる余暇は四日である。報酬にウォーターボードへの報酬は含まれない。

ラオモト・カンの評価とその報酬
シンガーディアンを爆発四散させた。
Aランク:【万札:120】を山分け。【名声:ソウカイヤ】+4
シンガーディアンは爆発四散させられなかったが、レリックを持ち帰った。
Bランク:【万札:60】を山分け。【名声:ソウカイヤ】+2
シンガーディアンから逃走した。
Cランク:報酬はないが、興味深い情報が手に入ったのでお咎めなし。

おまけ.ニンジャ名鑑とアーティファクト解説

◆忍◆ニンジャ名鑑#XXXX【ブロンズアングラー】◆卓◆
「ブロンズカガミ密漁団」のオヤブン、タイリョウ・マカジの正体はサザナミ・ニンジャを崇拝するニンジャである。海底神殿に眠るニンジャレリックの力で現代の海に暗黒の大船団を蘇らせようとした。いつ、どこでリアルニンジャの秘密に連なる情報を手にしたのかは謎であるが、海底神殿の秘密が隠されたレリック「カッパー・シー・サーフィス」を通して、ソウルが海底神殿に眠るハマグリ・ニンジャの呼び声を受けていたと考えるのが自然である。

◆忍◆ニンジャ名鑑#XXXX【ブロンズタートル】◆卓◆
巨大なバズーカの備え付けられた鎧に身を包んだ、大柄なシルエットのニンジャ。ブロンズアングラーに心酔しており、ネオサイタマ湾を支配するという目的のためなら無辜の人間を犠牲にすることも厭わないが、信頼した仲間には好漢としての一面も見せる。モータルの命を踏みにじることも、仲間を敬うこともブロンズタートルにとってはいたって自然のことなのだ。

◆忍◆ニンジャ名鑑#XXXX【シンガーディアン】◆卓◆
ネオサイタマ近海の海底遺跡を守護する、巨大な貝のような装甲に身を覆った異形のニンジャ。その正体は古代ニンジャ神話や、海の男たちの伝承で語られる、大いなる災いをもたらすものサザナミ・ニンジャから秘法の守護を命じられた太古のリアルニンジャ、ハマグリ・ニンジャである。

◆忍◆ニンジャレリック名鑑【オーブ・オブ・タイ・ジイ】◆卓◆
カツ・ワンソー配下、暗黒の大船団との関わりが疑われる宝玉。モータルが覗き込んでも黒と白の光が内部で渦巻いているようにしか見えないが、ニンジャが覗き込むとその中に自らのソウルの本質が見えるという。ニンジャレリックとしての等級はエピックだが、サザナミ・ニンジャについて何らかの情報を持っているとみられるブロンズカガミ密漁団の執着ぶりから隠された使い道がある可能性もあり、その使い道が判明すればレジェンダリーに格上げされる可能性もある。

NMの情報:オーブ・オブ・タイ・ジイは適切に用いた場合「カツ・ワンソーの暗黒の大船団」の一部を蘇らせ、使役することが出来る効果を持つ。大量のデミニンジャがオールを漕ぐ、幽霊めいた船団が現世に姿を現すのだ。これをシナリオフックとして用い、プレイヤー達が敗北したのであれば複数のデミニンジャを含む船団を描写したり、次のシナリオで登場させてもいいだろう。

セッション用Googleスプレッドシート



NMはこれらのシートをダウンロードして自由にセッションに用いてよい。必要に応じて改変することも可能。

利用規約

 NMはこのシナリオに含まれるデータを自ら作成したシナリオへ自由に流用できる。ただし当シナリオのデータを流用して作成したものを公開する場合、この記事を引用元として明記すること。
 リプレイ公開への制限は特にないが、可能なら事前にTwitterで「@koyazawa_ninja」に連絡を行うこと。「ダイハードテイルズ」公式以外による無断の商用利用は一部の例外を除いて原則不可。

参考資料:「ニンジャスレイヤープラス」ダイハードテイルズ

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