ウツツニンジャ_クラン

ニンジャスレイヤーTRPG:追加ジツ案『マドロミ・ジツ』

初めに

 この記事は「ニンジャスレイヤーTRPG」に『マドロミ・ジツ』を追加する、非公式のルールセットである。NM(ニンジャマスター)はこのルールセットに含まれるルールを、自由にセッションへ導入することが出来る。マドロミ・ジツを持つPCをセッションに持ち込む際は、専用効果を使用してよいか、よく確認を取ること。

※現在は改訂版の記事『ウツツ・ニンジャクラン』が公開されている。

『マドロミ・ジツ』

背景:神代より大きな脅威であった、睡眠中、酩酊中の暗殺に対抗すべく生み出された眠りながらのイクサを可能とする奇怪なジツ。開祖ネタロ・ニンジャは3年もの間眠り続け、ユメアルク・ジツによるオヒガンでの探索行の果てにこのジツを見いだした。ネタロ・ニンジャ自身は自らのクランを持たず、このジツのエキスパートであるウツツニンジャ・クランはその後、ネタロ・ニンジャにユメアルク・ジツで接触し、ジツの秘密を授かったニンジャ達が興したものである。

☆マドロミ・ジツ:手番開始時に【精神力】を1消費して発動を試みられる。判定難易度はNORMALである。発動に成功した場合、術者は戦闘が終了するか手番開始時に効果の終了を宣言するまで『マドロミ』状態となる。

◇マドロミ:【ジツ】値から獲得した能力と回避などの受動的行動を除いて判定を必要とする
行動が不可となるが『☆イビキ』『心眼』の効果が使用可能となる。【ジツ】値が4以上の
場合これに加え戦闘中の手番終了時に【体力】を1ずつ回復できる効果が追加される。

☆イビキ:『その他の行動』として発動を試みられる。【精神力】消費は必要なく
判定難易度はNORMALである。判定に成功した場合、自身を中心とした『3×3』マスに
回避難易度NORMALの『爆発(3×3)』を発生させる。この『爆発』は『精神力ダメージ1』を持ち、
【ジツ】値が2以上の場合は『体力ダメージ1』が、【ジツ】値が3以上の場合は
『回避ダイスダメージ1』が追加される。

◇心眼:『カナシバリ』『イビルアイ』と名の付くジツを無効化する。

マドロミ・ジツの拡張

★インスタント・ネムリ・ジツ:【精神力】を2消費して射撃の代わりに発動を試みられる。判定難易度はHARDである。発動に成功した場合射線の通っている敵1人を選択しターン開始時に得られる『回避ダイス』を2個減少させる。このジツの効果は戦闘終了まで持続するが、対象は『ZBRアドレナリン注射器』を消費することで自発的に効果を解除することもできる。複数回使用しても効果は重複せず『戦闘兵器』のような非生物には無効。対象が『ボス級の敵』でなかった場合は単純に『精神力ダメージ3』を与える。これにより【精神力】が−1以下になる場合、術者は対象を【精神力】0で生かすことを選択してもよい。その場合、対象はシナリオ終了まで行動不能状態となる。

★グレーター・イビキ:オヒガンをも巻き込んだ大規模な衝撃波を発生させる。『マドロミ』状態にある時、『その他の行動』として【精神力】を2消費し、難易度HARDで判定する。発動に成功した場合、自身を中心とした『爆発(5×5)』を発生させ、爆発の範囲内にいた敵は【体力】【精神力】【回避ダイス】に3ダメージを受ける。回避難易度はHARDである。

★コチョウ・マドロミ・ジツ:『●痛覚遮断』自動獲得。オヒガンへの接続が深まり、『マドロミ』状態によって手番終了時に回復する【体力】が1から2になる。

★★覚醒:睡眠中に蓄えたカラテを、カジバ・フォースめいて開放する。アトモスフィアがハード以上になったときのみ使用可能。手番開始時に【精神力】を3消費して難易度U-HARDの判定を行う。発動に成功した場合、『マドロミ・ジツ』及び『マドロミ』状態の効果が使用不可となり『マドロミ』状態を前提とする効果も全て使用不能になるが、代わりに以下の効果を得る。これらの効果は戦闘終了時まで続く。

覚醒:『無属性のエンハンスによる近接攻撃ダメージ+1』
『近接攻撃ダイス+X』『肉体破壊(近接攻撃全般)』
※Xには術者の【ジツ】値と同等の数値が入る。

★★スイ・ケン:眠りながらカラテを行うことを可能とする。『マドロミ』状態のみ有効な『●タツジン(スイ・ケン)』を自動獲得。近接系、遠隔系問わず、他のタツジンスキルを持っている場合、そのスキルは『マドロミ』状態の間のみ『●タツジン(スイ・ケン)』に上書きされる。

●タツジン(スイ・ケン):『マドロミ』状態で近接攻撃、遠隔攻撃を行うことが可能になるが『カウンターカラテ』が回避できなくなる。『素手』『スリケン』以外にも適用することが出来るが『素手』『スリケン』以外でタツジン(スイ・ケン)による攻撃を行う場合、その難易度は+1されてしまう。また、タツジン(スイ・ケン)が有効になっている間は、その攻撃フェイズにおける最初の攻撃対象となったキャラクターに回避不能の『回避ダイスダメージ1』を与えてから攻撃を行うことが出来る。対象の【ニューロン】値が自分の【ニューロン】値より低い場合、1ではなく2の『回避ダイスダメージ』を与える。この効果はフェイント斬撃とは重複せず1手番に1回までしか発動しない。

【参考】:★ユメアルク・ジツ:限定的なウラナイ・ジツと、危険な夢の中の旅を通して、近い未来に遭遇する敵の正体や、味方となる人物の現状を探ることができる。眠り、夢を見ている相手にのみ有効であるため、ミッション進行中に使用することは基本的にできず、シナリオ開始と同時に【精神力】を2消費し、難易度HARDの判定に成功することで発動する。発動に成功した場合、コトダマ空間を介したwhoisスキャンによる事前調査がうまくいったということで、そのシナリオに登場する予定があり、かつ【精神力】を持つ全固有名付きNPCの名前を知ることが出来る。NMが許可するなら、術者はそのうち1人を指名し、夢の中での対話を行ってもよい。ロールプレイ次第では、この対話で『ジツ』や『スキル』が判明することもあるだろう。対象となったキャラクターは、いつでも好きな時にこの会話を打ち切り、ジツの効果を終了させられる。効果の処理を終えた後、D6を振り、1~3が出てしまった場合、回避不能の『精神力ダメージ1』を受ける。対象の中に『アーチ級ソウル憑依者』または『リアルニンジャ』がいた場合、D6での判定は行わず、即座に回避不能の『精神力ダメージ3』を受ける。この精神力ダメージで精神力が0未満になってしまうことはない。また、このジツを持つニンジャが『成長の壁』を突破するための修行でセンセイ役になった場合、夢の中でもトレーニングを続けることができるので、壁突破を試みる側のニンジャは失敗したダイスを1度だけ振り直すことができる。原作使用例:アラクニッド

★★★マドロミ・ユメミル・ジツ:『その他の行動』として【精神力】を3消費して発動を試みられる。判定難易度はHARDであり、発動に成功した場合、視線の通っている敵1体に『精神力ダメージ2』を与える。この攻撃の回避難易度はHARDである。対象が『モータル』『バイオ生物』を持つ場合、命中時、マップ上にいる同名のキャラクター全員が同じだけダメージを受ける。また、このジツは対象が【精神力】を消費してジツの使用を宣言した後、判定の直前に割り込んで使用することもできる。この場合、このジツは回避不能となり、さらに割り込まれた側のジツの判定難易度が+1される。これにより判定難易度がU-HARD2以上となることもあり、その場合そのジツの発動に必要な【精神力】を追加でもう1度支払わないとジツ判定が自動的に失敗してしまう。また、このジツを持つニンジャは抵抗のために【ニューロン】判定または【精神力】判定が必要なあらゆる攻撃に対して自動的に抵抗できる。

マドロミ・ジツを持つキャラクターの専用特殊装備

【万札:10】安眠マクラ:『レリック』『安眠』

◇安眠:所持者が使用する『☆マドロミ・ジツ』とその拡張の【精神力】消費が−1される。

オプション:不眠

:ジツを急いで上げたい場合や、ハウスルールのジツを持ち込めないセッションにマドロミ・ジツを持つニンジャを参加させたい時に利用できるルール。そのセッション中のみ【ジツ】0のニンジャとして扱われ、マドロミ・ジツを使用できなくなるが、【ジツ】が3未満の場合はセッション終了後、即座に【ジツ】が1成長する。【ジツ】が3以上の場合は、その後、現在の値から【ジツ】が上昇するまでの間、ジツを上昇させるための修行を行った際、自動的に成功するようになる。尚『不眠』ルールを利用して【ジツ】を上げたPCは『ニンジャソウルの闇』を追加で1つ得てしまう。

ルールセットの改訂について

 このルールセットは試験的なものであり、予告なく改訂される場合がある。改訂が行われた場合、変更、追加が行われた箇所は明記される。NMは最新のデータに拘らず、好きな版のデータを用いて構わない。

2019/05/12:安眠マクラで精神力消費を0にしても、判定自体は必要であることを明記。
2019/05/14:カウンターカラテに対して『ネガエリ』を発動させることができないことが明記されました。それに加え『素手』による攻撃に限り『タツジン(スイ・ケン)』の攻撃難易度ペナルティを受けなくなりました。
2019/05/26:『★★インスタント・ネムリ・ジツ』を追加しました。
2019/08/13:『★★アルファ・ソーマト・ジツ』の効果を調整しました。
2019/08/22:『★ユメアルク・ジツ』の効果を調整しました。
2019/08/30:『★★★マドロミ・ユメミル・ジツ』を追加しました。
『☆マドロミ・ジツ』を改訂し『●ネガエリ』を撤廃しました。
2019/09/17:『★★アルファ・ソーマト・ジツ』の効果を調整しました。
2019/10/09:『★★アルファ・ソーマト・ジツ』の効果を調整し【参考】扱いとしました。
2020/10/04:『☆マドロミ・ジツ』『★★スイ・ケン』『★インスタント・ネムリ・ジツ』を大幅調整し『★★アルファ・ソーマト・ジツ』を削除しました。加えて『★グレーター・イビキ』の範囲を『5×5』に弱体化し代わりに味方を巻き込まない仕様に。
2020/10/06:『スリケン』に『★★スイ・ケン』を適用する際の処理について明確化。
『ネガエリ』※マドロミ効果中、通常の回避が不可能だった改定前のスキル
:眠ったまま、ワーム・ムーブメントに似た緊急回避を行う。『マドロミ』状態にある時、1ターンに【ジツ】値と同じ回数まで、回避の代わりとして使用可能。残っている回避ダイスのうちから、【ジツ】値までの回避ダイスを用いた回避を行い、回避に成功した場合『特殊近接ステップ』のように1マスだけ移動する。『連続攻撃』や『連射』は移動が発生した時点で終了するが、『連続攻撃』や『連射』を対象とした回避に失敗した場合、それに続く攻撃を全て受けてしまう。回避ダイスがない場合は失敗する。
※『カウンターカラテ』に対しては使用不可。
【参考】:★★アルファ・ソーマト・ジツ【旧】:ジツと無臭神経ガスの相乗効果により、対象を眠らせ、幸福な過去の幻影に浸らせるジツ。対象は強い衝撃を外部から受けない限り、まず目覚めることはなく、放置すればそのままニューロンの暴走により死亡する。『モータル』または『ニンジャ』のみを対象に発動できる。3つの使用法があり、どの使用法を用いる場合も、使用するには対象に隣接する必要がある。原作使用例:ファンタズマル

①『ボス級の敵』でない相手を対象に発動する場合、『その他の行動』として【精神力】を2消費し、難易度HARDの判定を行う。発動に成功した場合、対象を『アルファ・ソーマト・リコール』状態とする。

②『ボス級の敵』を対象に発動したい場合は、激しい近接カラテの合間にアンブッシュめいて仕掛ける必要があり、アトモスフィアがハード以上の時、素手、またはバイオサイバネによる近接攻撃に6の目が3つ以上含まれていた場合に、その攻撃のダメージを放棄し、【精神力】を2消費して難易度HARDのジツ判定を行うことで発動できる。回避難易度はHARDだが、対象が初めてこのジツを見た場合、回避判定を試みる前に【ニューロン】判定HARDに成功し、これに成功しなければ自動命中となる。回避する側からは【ジツ】による攻撃としてみなされる。この攻撃を回避できなかったキャラクターはそのターンの終わりに『アルファ・ソーマト・リコール』状態となる。『アルファ・ソーマト・リコール』状態による精神力ダメージはこの処理の後に発生する。一部の『大型』持ちなど元々『回避』ができないボスには無効。

③このジツは非戦闘時、隣接する味方に対して、『その他の行動』として使用することもでき、その場合、自身の【精神力】を3消費して難易度HARDの判定を行い、発動に成功した場合、対象となった味方の【精神力】を2回復する。この方法でアルファ・ソーマト・ジツを使用する際の【精神力】コストは、どのような方法を用いても2以下にはならない。

アルファ・ソーマト・リコール
【旧】
:アルファ・ソーマト・リコール状態となったキャラクターは移動、回避を含むあらゆる行動が不可能になり、ターンが終了するたびに【精神力】ダメージを1受ける。さらに、拷問や脅しの対象となった際、その難易度が-2されてしまう。アルファ・ソーマト・リコールの効果は基本的に、対象となったキャラクターがアルファ・ソーマト・リコールによるもの以外のダメージを受けるか、術者の【ジツ】値と同じ回数【精神力】ダメージを受けるまで持続する。連続攻撃や連射などの対象となった場合、1撃目で効果が解除されるのではなく、それら全ての処理を終えた後に効果が解除される。それに加え【ニューロン】が7以上のキャラクターは、この効果で【精神力】にダメージを受けた直後に【ニューロン】U-HARD2で解除判定を行ってもよい。成功した場合、アルファ・ソーマト・リコール状態は解除される。【ニューロン】が13以上の場合、解除判定の難易度はU-HARDになる。対象が『ニンジャスレイヤー』または『ナラク・ニンジャ』である場合、解除判定は自動的に成功する。

★スイ・ケン【旧】:眠りながらカラテを行うことを可能とする。『マドロミ』状態のみ有効な『●タツジン(スイ・ケン)』を自動獲得。近接系、遠隔系問わず、他のタツジンスキルを持っている場合、そのスキルは『マドロミ』状態の間のみ『●タツジン(スイ・ケン)』に上書きされる。

タツジン(スイ・ケン)【旧】
:『マドロミ』状態で近接攻撃、遠隔攻撃を行うことが可能になる。素手による近接攻撃以外の攻撃にも適用することが出来るが、素手以外でタツジン(スイ・ケン)による攻撃を行う場合、その難易度は+1されてしまう。また、タツジン(スイ・ケン)が有効になっている間は、その攻撃フェイズにおける最初の攻撃対象となったキャラクターに回避不能の『回避ダイスダメージ1』を与えてから攻撃を行うことが出来る。対象の【ニューロン】値が自分の【ニューロン】値より低い場合、1ではなく2の『回避ダイスダメージ』を与える。この効果はフェイント斬撃とは重複しない。

☆マドロミ・ジツ【旧】:手番開始時に【精神力】を1点消費して発動。発動に成功した場合、そのキャラクターは『マドロミ』状態となる。効果期間はヘンゲヨーカイ・ジツと同様で、【精神力】による効果ターン延長も可能。自身の手番時に効果の解除を宣言することもできる。レリック『安眠マクラ』を持っている場合、宣言無しで好きなだけ持続させることが可能になる。効果中、術者を対象としたカナシバリ、またはイビルアイと名の付くジツによる攻撃は無効化され、さらに手番が終了するたびに【体力】が1回復するようになるが、回避などの受動的行動以外の判定を必要とする行動が一切できなくなり、『カウンターカラテ』を回避することができなくなる。 尚、マドロミ・ジツによって獲得したスキルやジツ、そしてNMが可能と判断した判定はこれらの制限を受けない。また、マドロミ・ジツを持つキャラクターは『●イビキ』を自動獲得する。

『イビキ
【旧】
:激しい音波による攻撃。『マドロミ』状態にある時、『その他の行動』として発動。自身を中心とした『爆発(5×5)』を発生させる。爆発の範囲内にいたものは味方も含め、【体力】【精神力】【回避ダイス】に1ダメージを受ける。回避難易度はNORMALである。

利用規約

 このルールセットのデータが含まれるリプレイなどを公開する場合、公式ルールとの混同を避けるため必ずこの記事を引用元として明記すること。「ダイハードテイルズ」公式以外による無断の商用利用は法的に認められた例外を除いて原則不可。

参考資料:「ニンジャスレイヤープラス」ダイハードテイルズ

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