koyoko | デザイナー

体験設計を実現するシステムデザインのために、モデルベース開発、ドキュメント管理、プロト…

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体験設計を実現するシステムデザインのために、モデルベース開発、ドキュメント管理、プロトタイピングに奮闘中。ときどきカメラや写真撮影のことを書きます。

マガジン

  • 思考の下書き

    考えていることをまとめるための下書きです。公開するというプレッシャーによって思考を深めることが目的です。

  • システムデザインとCosmic Design

    デザインシステムの領域をプロダクトデザインからシステムデザインに拡張し、それぞれAtomic DesignとCosmic Designとして体系化・ツール化していきたいと考えています。

  • 体験設計のためのプロトタイピング

    体験設計の理解の助けになるように「体験設計のためのプロトタイピング」という具体的な活動において「どんなことに着目して」「どんな風にやったらよいか」とうノウハウを共有するためのマガジンです。

  • 写真を「撮る」ということ

    日々写真を撮っていく中で感じたこと考えたことを写真とともにゆっくりと伝えていきたい。 カメラの操作は必ず表現したい何かとつながっています。カメラのUIをより良く知るための情報も織り込んでいくつもりです。

  • ロボットとデザイン

    micro:bitとAdobeXDとPLEN:bitを題材にして、未来のデザインについて考えていきます。

最近の記事

クリティカルシンキングとポジティブシンキングでつくる「シン・デザイン思考」

いま会社の研修として「クリティカルシンキング」のクラスに参加しています。昔から〇〇思考というものを色々と見聞きしてきたので、クリティカルシンキングも論理的思考の一つくらいにしか思っていなかったのですが、実際にクリティカルシンキング脳を持っている講師に接することで面白いことに気付きました。 クリティカルシンキングってなに?「不足している視点を探す」「自分の常識を疑う」「根拠は何と聞く」など、ちょっと面倒くさい感じで仕事仲間としては良いけど、一緒に遊びにいくのはちょっとと思うよ

    • エンジニアリングとデザイニングの違いと役割

      2024年 新年あけましておめでとうございます。 今年も、どうでもよい話の中に何か大事なものを発見できるような記事を書いていきたいと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。 まずはいきなり愚痴っぽいことから書き出します。 欧米ではエンジニアがおこなう「設計」のことをDeignと言うらしく、グローバル企業では〇〇デザイン部門が沢山できて、デザイナーたちは困惑しています。 一方でデザイナーはエンジニアとは別の職業として存在しており、行為としてのDesign(設計

      • デザイナーとポエマー 体験設計に必要なビジョンとは

        「ポエマー」とはポエムのようなデザインをする人で、デザイナーに対する揶揄を含んだ造語です。(詩人は正しくはpoet) IoTやAI、ロボティクスのような技術の進歩だけでなく、SDGsや気候変動、自然災害、戦争と言った複雑な事象の中でグローバルな活動を考えなくてはいけなくなっている現代、複雑化する環境の中でデザイナーがポエマーになっていると感じることがあります。そんな状況について書いてみたいと思います。 ポエムの何が問題なのかマンションポエムを目にしたことがあると思います。

        • 拡張モデルベース開発で体験設計

          久しぶりにモデルベース開発について考えてみます。開発と言っても対象範囲は、経営レベルの企業価値やパーパス、ビジネス開発での提供価値やビジネスモデルと企業連携を含む内容から、製品・サービス開発に渡る領域を1つの体系として扱う話になります。 以前展示会で「NEXT DESIGN」という設計文書構造管理ツールの担当者と話をしたとき、実際にここまでの体系を一つのモデルとして扱っている事例はまだ無いそうですがデータの扱いとしては可能とのことでしたので、いつか試してみたいと思っています

        クリティカルシンキングとポジティブシンキングでつくる「シン・デザイン思考」

        マガジン

        • 思考の下書き
          29本
        • システムデザインとCosmic Design
          44本
        • 体験設計のためのプロトタイピング
          27本
        • 写真を「撮る」ということ
          193本
        • ロボットとデザイン
          15本
        • 乱読新書
          0本

        記事

          体験設計プロトタイピングを定義してみる

          「体験設計」は製品やサービス(の機能)が生み出す使用体験や経験価値を意図的に設計する行為です。製品設計では試作とよばれるプロトタイプを用いて評価をしながら進めていきます。同じように体験設計でもプロトタイピングが必要ですので、今回の記事ではそれらを定義してたいと思います。 図面と試作製品設計ではアイデアを外在化する手段としてスケッチや図面があります。図面を描くことで多くの気付きがありますが、それを試作して実体化すると図面では気付けていなかったことが沢山出てきます。どれだけ緻密

          体験設計プロトタイピングを定義してみる

          プリウスの正しさとミステイク

          半年ほどnoteを放置しておりました。その間にTwitterがXになったりと世の中は激動しており、私も趣味が写真から釣りに変わったり、仕事ではUXを実現するデザインシステム(行為のアトミックデザインとか)に取り組んでいたりと大きく変化していました。 久々の記事は、先日信号待ちをしていたときにプリウスが信号無視をし、その運転手の顔が自信満々だったのを見て感じたことを書いてみようと思います。 プリウスは正しさの象徴ニュースでは気象変動や環境問題が取り上げられない日が無いほど日

          プリウスの正しさとミステイク

          プロトタイピング界隈として、あの「失敗」について言っておきたいこと

          JAXAのH3ロケットの打ち上げが延期になった件で、あらゆる界隈がザワザワしていますが、「意図的に失敗する」ための活動であるプロトタイピング関係者は失敗談義をニヤニヤしながら見ていると思うのでちょっとまとめてみます。(かつてこんなに「失敗」という言葉が話題になったことがあったでしょうか!) ・・・ 今回のH3の内容は「延期する条件を事前に設定していて、その条件に合致したため延期した」ということのようです。事故では無いという認識は共通のようですが、特定の条件に合わせることが

          プロトタイピング界隈として、あの「失敗」について言っておきたいこと

          おかえりCP+、サヨナラCP+

          2月の23日~26日の4日間にパシフィコ横浜でカメラと写真のイベント「CP+」が開催されます。毎年開催に先立ち展示内容の予想や期待を記事にしていたので今年もやっていきたいと思います。 4年ぶりのリアル開催まず一番の話題は、4年ぶりのリアル開催(会場で実機が触れる)ということです。CP+の名前の由来としてCamera、Photoの頭文字と、そこに加わる「+α」の体験というのがありますので、通常のホームページやYouTubeのコンテンツとは違うものを共有するためにはやはりリアル

          おかえりCP+、サヨナラCP+

          「生写真」論

          「なまじゃしん」とは何というエモい響きでしょうか。ただの写真と何が違うのか、生写真とは何が嬉しいのか考えてみます。 一般には化学的な現像処理によって作られたプリントを指すものですが、使用される範囲が限定されていることから、それ以上の意味を持った言葉となっています。 生命感を伝える生写真生写真はインクを使った写真と区別するために使われていましたが、実際にには被写体が人物の場合に使われるのがほとんどです。「建築の生写真」と言われてもピンとこないはずです。そのことから身体的な生

          デジカメ時代のフィルムカメラ開発(妄想では無い!)

          明けましておめでとうございます。2023年最初の投稿です。本年も色々なことを体験し、思考していきますのでよろしくお願いします。 昨年末にPENTAXから新たなフィルムカメラ開発のニュースが飛び込んできました。まだ具体的な情報が少ないため、どのような活動になるのか、そこからどんなカメラが誕生するのか分かりませんが、2023年はそのストーリーが一緒に楽しめるのではないかと期待しています。 カメラが発売されるよりも、これまで主にプロカメラマンとの対話のなかで作られてきたカメラと

          デジカメ時代のフィルムカメラ開発(妄想では無い!)

          メーカーが本気でプロトタイピングに取り組んできた

          完成は来年の春以降になりますが、富士フイルムがプロトタイピングを推進するために、デザインとIT(AI)を融合した新しいイノベーション拠点を作るというニュースが飛び込んできました。 「CLAY」には動画スタジオや3Dプリンター、塗装ブースなどを備えたプロトタイプ制作室、「ITs」には、ITエンジニア同士がディスカッションしコンセプトを作り上げるのに適した小グループのデスクレイアウトや、プログラミングをはじめ集中力を要する作業を行うための個人ブースなど、開発フェーズに応じて使い

          メーカーが本気でプロトタイピングに取り組んできた

          デジカメの歴史を振り返って「体験設計」を見つける

          誕生から現在まで約25年の間に多くの変化点を乗り越えてきた「デジカメ」の歴史を振り返り、その中から体験設計事例を見つけ振り返ってみたいと思います。 デジカメの歴史は外部環境の変化に振り回されるだけでなく、これまで何度も意図的に変化を起こしきています。単に記録方式がフィルムからデジタルになっただけではなく、デジタル化によって撮影体験そのものが広がる面白い事例になっています。 またカメラの歴史全体からも、人間から機械への操作や判断の主体が入れ替わるオートメーション化の道に対し

          デジカメの歴史を振り返って「体験設計」を見つける

          2022年秋冬のデジカメ新製品

          いや~楽しい。ここ1ヶ月ほどの間に色々なメーカーから新しいデジカメが発表されました。 まずはザっと並べてみます。いつもはメーカーサイトのリンクを貼るのですが、今回は時系列に並べるためデジカメwatchのリンクにしてみました。 ソニーとキヤノンはフルサイズ機のスタンダードモデルをしっかりバージョンアップしてきました。デジタルの新陳代謝は速いため機材のリプレースを考えている企業や個人に対して被写体認識AFの機能向上を打ち出しているかたちです。特に対象被写体の拡大がユーザー拡大

          2022年秋冬のデジカメ新製品

          ビデオを活用した体験設計メソッド

          以前の記事にも書きましたが最近YouTubeをよく観るようになりました。YouTubeからはいつも2つの学びがあります。一つはコンテンツの中身(釣り関係がお気に入り)、そしてもう一つが映像(ビデオ)による情報性や体験性です。 情報性とはビデオのメディア特性によって時間・空間の情報が多くなることの影響、またその情報同士の結びつき。体験性とはその情報性によってもたらされる参加感や追体験感です。 今回はビデオ(映像記録)のそのような特性を考えつつ、体験設計のプロセスの中にどのよ

          ビデオを活用した体験設計メソッド

          【イベント告知】10/5開催 プロトタイピングナイト#2に参加します

          いつもnoteの記事を読んでいただきありがとうございます。このnoteではデジカメの話題や撮影体験談だけでなく、ときどき体験設計やプロトタイピングの話題を取り上げていますが、今回はその関係でオンラインイベントに参加することになりました。 これまでnoteへ個人的なまとめとしてタイムリーに記事にしてきましたが、合わせて体験設計支援コンソーシアム(CXDS)という団体に参加しプロトタイピング研究会を主宰し、そちらでもより時間を掛けたまとめを進めていました。 今回のプロトタイピ

          【イベント告知】10/5開催 プロトタイピングナイト#2に参加します

          ロボットカメラが広げる「私の写真」の世界

          ソニーからミラーレスカメラαと同じマウントシステムのロボットカメラが発表されました。カメラ部の考え方が少し違いますが同様のロボットカメラはキヤノンからも2020年に発売されています。 放送局用のカメラや、セキュリティや設備系のリモートカメラとは違って、一般のデジカメのレンズが使えたり、カメラごと搭載できるロボットユニットです。 もちろん、現時点では一般の人が使うようなものではありませんが、ドローンカメラが手の届く価格になったように、近い将来わたしたちの映像表現を拡張するカ

          ロボットカメラが広げる「私の写真」の世界