デジカメUI入門:1 撮影モードと再生モード

最近ではあまり意識しなくなっていますが、デジカメには「撮影モードと再生モード」があります。
デジカメを理解する上でもっとも重要なことはこの「再生モードがある」ということです。

そんなの当たり前と思う人も沢山いると思いますが、ほんの20年前までは撮影した画像がどんな風に撮れているのかを確認するのに、何日もかかっていたりしたのです。(そのときに失敗に気づいても撮り直しはできません)
チェキのようなインスタントフィルムはありましたが、価格も高くあまり一般的にものではありませんでした。

デジカメが一般に使われ始めたころは、今と比べて画質が良いと言えませんでしたが「直ぐに再生して見ることができる(誰かに見せることができる)」ことに大きなインパクトがあったため、高価な製品だったにもかかわらず現在のようにカメラの主流となるまでになれたのです。

液晶モニター付デジタルカメラ カシオ「QV-10」


撮影・再生モードの切り替えUI

電源ONでまず撮影モードとなり、再生ボタンを押すことで撮影と再生を行き来し、シャッターボタンを押すことでも再生モードから撮影モードに戻るというのが最近のデジカメの共通UIになっています。

再生モード中は多くのスイッチやダイヤルが撮影モードと違う動きをしますが、シャッターボタンという強力な存在があることで、確実に撮影モードに戻ることができます。

最近と書いたのは、昔は多くのメーカーが、撮影をしたければ撮影モードボタンを押す、再生したければ再生モードボタンを押すという2ボタン式のUIを採用していました。
その方が、ユーザーが現在の状態を意識しなくても、使いたいモードのボタンを押すというシンプルなルールにすることができたからです。

カシオのコンデジは今でもその流れを続けています。

最近のデジカメを普通に使っていると、再生モードボタンが一つあれば、撮影モードと再生モードの行き来に問題が無いように感じますが、昔は再生モードがカメラにあるということを理解できていなかったり、モード状態が認識できない人が実際にいたのです。


画像が確認できることの拡張

先ほど「再生モードによって撮影した写真がすぐに確認できる」と書きましたが、実際の製品ではもう少し細かく画像確認をおこなうUIが提供されています。

撮影モードでシャッターを切る前にも、「ライブビュー(スルー画という場合もあります)」という形で撮影結果がプレビューされています。
特にコンデジやミラーレスでは、露出補正やさまざまなエフェクトの内容がリアルタイムに反映されるようになっていることで、設定UIの一部としても機能しています。

さらにシャッターを切った直後には、撮影のフィードバックとして画像が短時間だけ自動再生される「ポストビュー」があります。
この一瞬のポストビューで撮影の失敗に気づいて撮り直しをしたことがあるという人は沢山いると思いますが、これもデジカメが登場して生まれた新しいUIの一つなのです。


再生モードの基本操作

<画像送り>

こんどは再生モード内の基本操作についていくつか見ていきましょう。

まず再生モードに移行した直後は、直前に撮影した画像’(最終コマ)が表示されています
これは、デジカメの再生モードが「撮影した画像の確認」という目的で考えられているからです。

最終コマから左へ戻ることで、何枚かまとめて確認したりします。
多くのデジカメにはメニュー操作などにの使う十字キーが配置されていて、その左右キーを使って画像送りをおこないます。

また連写などの性能が上がることで一度に撮影する枚数が増えてきたこともあり、上位機種では大型のジョブダイヤルを使って一気に画像を確認することもできるようになっています。


もう一つの「再生して鑑賞する」という目的では、あるイベントの最初から順番に再生していった方が自然です。

そのような場合には、最終コマから一つ先に進むことで、画像の先頭に移動できるようになっているため、上手く2つの目的を実現することができているのです。



<画像の詳細確認>

画素数が増え高画質な写真が撮影されるようになっても、人間の手で操作するデジカメを極端に大きくすることはできません。必然的に液晶モニタの大きさは3~4インチ程度が上限となってしまいます。

その大きさでピントやブレの有無などを確認するためには画像の一部を拡大して表示する必要があります。

反対に画像群を俯瞰してみるインデックス表示があり、このインデックス表示と拡大表示をシームレスに切り替えることができるようになっています。

対になったインデックス表示ボタンと拡大表示ボタン

短時間に画像を確認できるように、フォーカスポイントや認識した人物を拡大表示してくれたり、連写した画像をグループ画像として扱ってくれたりすることでUIとしてのきめ細かい工夫がされている場合もあります。

スマホが登場してからは、デジカメの中で長期間の画像を管理している人は減っていると思いますが、カレンダービューや個人ごとのフォルダに分けてくれるなど、画像管理の機能も再生モードの役割の一つになっています。


<消去/活用>

画像を見つけ、詳細を確認した後は、画像を消去したり、スマホに転送したりすることで活用することもできます。
特に画像が消去できることは、デジカメに再生モードが付いていることと同じくらいの重要度があります。

デジタル以前のフィルムの時代にはシャッターを切るたびにいくらかの費用が発生していました。また撮影枚数にも上限があり、日常のちょっとしたシーンを気軽に撮影したり、表現にこだわって何度も撮影することは一般の人にはできなかったのです。

デジカメでは、失敗した写真を消去することで、コストを気にせずに、撮影枚数を気にせずに何度でも撮影することができるようになりました。
このことが撮影のハードルを下げ、写真の内容に大きな変化をもたらすことになります。
年長の人の中には、昔のフィルム時代は「真剣」に撮影していたから良かったという人もいますが、私はこの気軽さこそが、新しい映像表現を切り開いていくと信じています。今ほど無限に表現を追求することを求められている時代は無いのですから。

画像に対する処理は消去だけでなく活用にも広がっています。
以前はカメラの再生モード内で音楽付きのスライドショーなどをアピールしていた時期もありましたが、スマホの普及によってそれらは全てスマホ連携としてスマホアプリに任せるようになっています。








各画像は、メーカーのホームページから引用しました。画像がリンクになっています。




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