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SIGMAとFUJIFILM

FujifilmとSIGMAからからそれぞれ新しいコンセプトのカメラが発売・発表され、去年のニコン、キヤノンのフルサイズミラーレス祭りに続いてカメラ業界が賑やかで楽しい一年になってきました。

今回の記事では、カメラ業界を私の独断でカップリングしてしまおうという企画です。特に最近は「SIGMAとFUJIFILM」の両社に共通点を感じていますのでそのことについてまとめたいと思います。


カメラ業界は良きライバルがいる

コカ・コーラに対するペプシ・コーラのように、カメラ業界は良きライバルによって作られてきました。

ニコンとキヤノンは、最高のプロ向け一眼レフを何世代にも渡り作り続けており、カメラ業界の大御所です。

ソニーとパナソニックは、家電メーカーと言われながら長年を掛けてデジカメのリーダーとなりました。

リコー・ペンタックスとオリンパスはそれぞれ昔からのファンを大切にしながら業界にとってのワサビのような存在です。

最近もう一組、良きライバルが生まれました。それが富士フイルムとシグマです。

ずっと以前であれば、富士フイルムのライバルはコダックやアグファなどのフィルムメーカーであり、シグマのライバルはトキナーやタムロンなどのレンズメーカーでしたが、皆さんご存じのように、両社は長年にわたりカメラメーカーでもありました。

そして今はカメラの第三勢力として良きライバルになっています。

では、私が両社を似ていると感じている点について紹介していきます。


独自センサーへのこだわり

シグマの「FOVEONセンサー」と富士フイルムの「X-Transセンサー」のどちらも「フィルムの構造から着想を得た」という説明をしています。

FOVIONは色センサーを多層化することで各画素が色情報を持つことを特徴とし、X-Transはフィルムの粒状配置がランダムであることを画素配置に活かしています。

色再現性や階調再現性を向上させるために独自のセンターを開発しているという姿勢が、こだわりのあるユーザーに評価されており、ブランドへの強いエンゲージメントに繋がっています。


シネマ対応カメラ

この2つのカメラに共通しているのは、独立した動画モードを持つことです。静止画モードと動画モードでハッキリと切り替えることで、より動画に特化したUIや設定を持つことができるようになりました。

ミラーレスカメラだけでなく、一眼レフでも動画が撮れることは今や普通のことになりましたが、動画の世界には独自の文化と奥深さがあるということが話題に上るようになってきました。

スマホ、GoPro、一眼動画とステップアップしてきたユーザーが、本格的な動画を撮影してみたいという段階に入ってきていると思います。もちろん昔からの動画マニアが中心に居ることが前提ですが、これから伸びていくジャンルだと言えます。


また単に動画モードが独立しているだけでなく、外観にもしっかりとした動画への対応が表れており、リグなどのシステムを組みやすいスクエアなボディデザインが共通しているのも興味深いところです。

GFX100ではビューファインダーは脱着可能となっており、同じくシネカメラを謳うLumix S1Hが静止画用の一眼レフスタイルを継承しているのに対して、リグを組むことを前提としたシネカメラを強く意識していると言えます。


シネレンズの提供

カメラの紹介を先にしてしまいましたが、実際には両社ともシネレンズが先にあり、そのための撮像ユニットとしてカメラを作ってます。

シネレンズが実際にどの程度のビジネスなのかは知りませんが、プロとアマチュアが同じカメラ機材を使うようになった静止画と違い、動画には純然たる差が存在し、シネレンズはアマチュアがおいそれと手が出せないものになっています。

それ故に、映像文化への貢献や技術力の高さを感じることができるとも言えます。


シネマルックのカラーモード

富士フイルムには「フィルムシミュレーション」という独自の世界があり、その中でもETERNAは実際に映画撮影に使われているフィルムであり抜群の説得力があります。

一方、シグマも今回fpの中に、シネマで使われるカラーグレーティングの「Teal & Orenge」を搭載し「誰でもハリウッド映画が撮れる」ようになります。


今年は、もっと面白くなる

8月の後半にシグマのfpが発売になるそうです。どの辺りの価格帯になるのかによってユーザーの動き方も変わりそうですが、システム全体では高価なものになりますので、本格的な動画をやってみたいユーザーは、SIGMAとFujifilmのフィルムシネマ的な情緒感とパナソニックのTV的なドキュメンタリー感の比較をしたりして、自分の映像スタイルを見つめることになりそうです。










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