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未来のカメラと過ごした10連休

フォローしていただいている方は既に毎日の記事でご存知ですが、10連休の間ずっとOLYMPUSの最新製品にしてフラッグシップ機である「OM-D E-M1X」を借りてさまざまな被写体を撮影していました。

目的は二つあり、まず数年前の機種で止まっていた私のオリンパス製品に対するUIの知識を最新の状態にアップデートすること、もうひとつは世の中のカメラとして最も進化した撮影機能やアシスト機能を体験し未来のカメラやUIに思考を巡らせることです。

当初の計画通り、主要な撮影機能を直接体験するため、東京を横断しながらいろいろな場所で、いろいろな被写体を撮影してきました。


少し長い記事になりますがお付き合いください。



被写体は限定されるがハマれば楽しいインテリジェント被写体認識AF

被写体を求めてさまざま場所にいきました。飛行機、鉄道、モータースポーツの3つの認識に合わせて、羽田空港の対岸から離陸する機体を撮影し、品川駅近くのカーブで新幹線を撮影し、川口オートでバイクのレースを撮影してきました。

通常のトラッキング撮影では、最初の1stで追尾対象を選択し、フレーミングを決めて2ndで撮影するという流れになるのですが、インテリジェント被写体認識AFでは、被写体がフレーム内に入ったタイミングで認識の枠が表示され、その後1st/2ndで撮影できるため、意識を1ステップ省略できる感じです。

動いている被写体を「流し撮り」で追いかけている状態では、トラッキングの張り付きも安心感があり、枠に入れた被写体をフレーム内にキープしてカメラを振っていけば、流し撮りができるという感じで、フォーカスに対して全く意識しないで撮影することが可能でした。

雨が降る中、羽田空港の対岸にある城南島海浜公園で夕陽をまっていると、D滑走路の上に小さな虹がでて幻想的な離陸を撮影できまた。この距離でもサイドビューであれば認識をしてくれた。

品川の南側に山手線と平行に走るカーブがあり、スピードが出ていないため鉄道初心者でも撮影を楽しむことができた。画像には写っていませんが金網越しの撮影であったがフォーカスが列車に自動で合ってくれるので気にならなかった。

オートレースは一日12レースがあり、各6周を目の前で走行してくれるので、流し撮りを楽しむには最高だった。



ライブNDは進化したファインダーが楽しい

これまでもNDフィルターを使うことで同じ表現は可能であったが、レンズのフィルター径ごとに、複数の値のフィルターを揃えることは、この表現を中心に撮影する人でなければ現実には難しく、また露出条件によってフィルターを交換したりするのは、大変な手間であったが「ライブND」はそれらの準備と手間をすべてソフトウェアの設定によって解決してしまいました。

さらに、この機能を使って感動したのは、撮影時のファインダー表示が実際に後を引く表現になることで、水の流れを撮るときなどは、それまで黒く見えていたところが時間の経過に合わせて白くなっていくことが分かるため、画面内にどのような明暗領域ができるのかを確認しながら撮影することができ、これは従来の物理的なフィルターや光学ファインダーでは不可能だったことで、ミラーレスの良さをあらためて実感することができました。

ライブNDを使うと水の流れは白い筋となり存在感を増してい行く。新緑とのコントラストが美しく映える。

人物の動きは、存在を消す方向に作用する。



プロキャプチャーは設定次第で激変する

最初にプロキャプチャーを使った時には、詳細設定をおこなっていなかったため、思い通りの結果を得ることができませんでしたが、詳細設定を変えてからはある程度使えるようになりました。

ただLumix G9 Proの4Kフォトのプリキャプチャーと比較すると、遡り時間が短いことと、後ろ側の連写時間の間はレリーズを押し続けなければならない点で、撮影が難しく感じたのと、フォーカスが追尾しないため失敗ショットも多いのですが、大量の画像がそのままサムネール一覧として見えてるのは扱いが煩雑に感じてしまいました。

初期設定では、遡り時間が0.25秒程度、後ろの時間が0.18秒程度しかなく、狙ったシーンが全く撮れていなった。この設定はカスタムメニューの連写設定の中のProCapの下にあるためとても見つけにくい。

ふわっと花から離れた瞬間を捉える。


手持ちハイレゾショットは案外実用的

正直ハイレゾショットの生み出す「8160×6120」という画像サイズを活かす場面は自分には無いのですが、手持ちハイレゾの登場によって、もしかしたら「新しい手振れ補正」として使えるのではないかと感じました。

手持ちハイレゾはカメラが動くことを利用して、画素ずらしをおこない、それを適切に合成することで高解像度の画像を作り出す技術で、電子手振れ補正的な側面もあると思われます。
まだ十分な場面で使えていないのでわかりませんが、通常撮影したものよりもディテールの解像感が上がっているように感じました。

このようなディテールが迫力を生み出す写真を撮りたくなる。(上下ともアップロード制限のためリサイズしてあります)



露出補正で変化を楽しむネオノスタルジー

ネオノスタルジーは最も新しいアートフィルターで、タイミングの問題でM1Xが2台目の搭載機種で一眼スタイルで撮影できる機種では初めての搭載となるため、ビューファインダーの中で仕上がりを確認しながら撮影するのを楽しみにしていました。

当初イメージしていた通り、露出補正を動かすとファインダーの中でピンクとグリーンの境界線が移動していき世界が大きく変化します。どの露出で撮影するか何度もダイヤルを動かしてその変化を楽しむことができました。

好き嫌いやマッチするシーンかどうかなど使うには個性の強いモードであり、そこから露出補正で積極的に自分の表現を見つけていくことで初めて使いこなせたと言える。


最後は純粋に楽しむ

最後は多摩動物公園にいって、ファインダーを通して動物たちが見せる一瞬の表情を撮ってきました。

撮影モードはシンプルにモノクロを中心にして、目にフォーカスを合わせてシャッターをただ切ってきました。

生き物とファインダーを通して対峙し一瞬をとらえるのは楽しい。ファインダー像が大きくストレスが無いことで純粋に楽しむことができた。



10日間の行動メモ

<4月27日>
武蔵五日市から自転車で檜原村へ 払沢の滝を「ライブND」で撮影
<4月28日>
八王子 小宮公園で「プロキャプチャー」でカワセミを撮影
<4月29日>
昭和記念公園で古いベンチを「ネオノスタルジー」で撮影
御茶ノ水で「インテリジェント被写体認識AF」で電車を撮影
秋葉原でシドミード展を鑑賞(記念にトートバックを購入)
皇居を「ネオノスタルジー」で撮影
東京駅の人の流れを「ライブND」で撮影
<4月30日>
甥っ子をちょっと撮影
<5月1日>
新浦安から東京スカイツリーを「手持ちハイレゾショット」で撮影
新浦安の海岸で上空の飛行機を「インテリジェント被写体認識AF(飛行機)」で撮影
<5月2日>
川口オートでオートレースを「インテリジェント被写体認識AF(モータースポーツ)」で撮影
<5月3日>
市川市 野鳥の楽園で海鳥を撮影
<5月4日>
葛西水族園で「17mmF1.2Proレンズ」でマグロとクラゲを撮影
東京都庭園美術館の庭園を「ネオノスタルジー」で撮影 (館内は休日のため撮影禁止)
品川・井上勝墓周辺で新幹線とNEXを「インテリジェント被写体認識AF(鉄道)」で撮影
城南島海浜公園で羽田空港を「インテリジェント被写体認識AF(飛行機)」で撮影
<5月5日>
多摩動物公園で動物を「モノクロ」で撮影
昆虫生態園のチョウを「プロキャプチャー」で撮影
<5月6日>
メニュー構造/カスタマイズの検討


楽しい10連休が過ごせたので、重要なことではないのですが「UIを体験する」という目的もあったので、レポートのリンクを貼っておきます。興味のある人は読んでみてください。


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