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こんなとコロニー#1

今日は、越前高田を紹介する。

「越前リョーマなら知ってるけど、それってどこなの?」
「そもそも越前って何?」

そんな疑問を持つ人がいてもおかしくない。何分、福井県民ですら越前高田を知る機会は少ないからである。福井のメインストリートであるJR福井駅から越前高田へ行くには、越美北線というローカル線を利用する必要がある。九頭竜線という愛称がつけられており、福井方面と九頭竜湖方面の二つの路線に分かれている。

(越前高田駅にある、越美北線の時刻表。越前高田駅からは12時の便を逃すと、15時までJR福井駅へ行けないのが分かる。)

元々、越前とは旧北陸7カ国の一つで、今の福井県の北部にあたる。この越前高田もいわゆる嶺北に位置している。

だが、福井県の中心はあくまでJR福井駅を起点とした、半径数キロメートルに及ぶ福井市という中枢にあるため、福井市を出た山奥に目が行くことは少なく、結果的に九頭竜という終着点にはほとんど行く人がいないという状況なのである。

越前高田駅は無人駅であるため、ドアの開け方すら、紙で告知する。

(福井駅長より。)

ゆるゆるの踏切が数少ないダイヤの来訪を知らせる。ワンマン列車とはよく言ったもので、事実越美北線の車両は2両を超えたことがない。不便な時もあるが、のどかな風景を感じながら、ゆったりとした時間を過ごせることもあり、地元住民に愛されてきた。

(近隣の家近くを通る越美北線車両。子供も楽しみにしている。)

周辺をそよぐ小川は美しく、せせらぎを聞きながら、一息つくのも良いだろう。水があるところには生命が芽吹き、トノサマガエルやサギ、クマバチなど様々な生態系を構築していた。

畑で何かをついばむカラスに遠くからカメラを向けると、バサバサと逃げていった。銃でも向けられていると思ったのだろうか、、。犯罪とは無縁のこの地なのに。何て賢い生き物なのだろう。

(靴につくひっつき虫。都会ではまあ見られない。)

個人的に感動したのは、この列車が通る鉄橋のアーチである。写真では伝わりにくいが、背景の山とマッチして堂々と構える姿に感動した。わざわざ10分ほど歩き、撮りに行ってしまった。

もしも家を建てたら頼りたい、建具店もある。構えがなんともオシャレではないか。

ぜひ越前高田へ来る際は、お好みのドリンクとカメラを持って来てほしい。今日紹介した以外にも、人それぞれのバックパックが体験できるはずだ。軽食を買っておき、眺めを楽しみながらランチをするのもありだろう。ただし、周辺にコンビニはないため、お気をつけて。

(文:しいげい)

#福井 #越前高田 #越前 #バックパック #電車
#地方創生

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