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やっぱり人なのかな。

学生時代に、京都のアジェという焼肉屋でアルバイトしてた。

いまでは京都にも数店舗があるが、10年前は1店舗のみ。3時間待ちとかザラなぐらい繁盛してた。地元の人、観光客、学生、サラリーマン、OLなど、いろんなお客さんがいた。もちろん、肉が上手い、安いというのが大きかったんだろうけど、常連のお客さんは、必ずといってて良いほど、スタッフと仲良しだった。そのときは3人社員さんがいたけど、性格も考え方もバラバラ。常連さんは、自分と気があう社員さんを見つけていた。接客のなかで、少し話して、気が合い、意気投合して、お酒を奢ってもらって、常連。もちろん、これだけ流行ってるお店だから、お客さん側もお店の人と仲良くなっておきたいみたいなニーズもあっただろう。飲食店で楽しく過ごす秘訣は、お店の人と仲良くなることなんだなと学んだ。

そんなことで、ここは良いなーと思ったお店では、積極的にお店の人と仲良くなった。お酒奢ったり、お酒いっぱい飲んだり、結局お金はかかる。いっぱいお金を使っていると安くなるときも、ときどきある。だけど、それで不満に思ったことはない。気持ちよくお金を出せる。

お店やるのも結局は人なんだなと僕は思っているが、それは、沖縄の共同売店でも同じことがいえるそう。

共同売店とは、明治末期の沖縄で誕生し、 共同購入を中心に様々な事業を行なってきた独特の相互扶助組織です。

各集落で運営されているムラのお店。歴史的な背景や運営形態など、ソーシャルビジネスを考えるさいにかなり面白い事例だと教えてもらったんだけど、個人的に興味深いなと思ったのが、流行るお店には、気の良い人がいるらしい。買い物に行っているというよりも、あの人と話に行こうという感覚。買い物もせずに、店先で話し込んでいることもよくあるそう。だけど、そこが商店だからこそ、誰でも出入りできる。いくら気の良い人でも個人宅だと誰でも出入りできるわけじゃない。誰でも出入り可能な商店だからこそ、フラっと人が集まってこれる。

共同売店と、その共同売店を支える地域の在り方に、心地よく暮らすための秘訣がつまってるように感じる。

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