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情報は最小限、笑って泣いて生きていく

今朝は雲が広がっている春の空です。
平成も いよいよ あと一週間です。

こざる達は、わいわい 賑やかに 朝ごはんの仕度をしています。
「今日は玉子サンドの朝ごはんだよ。」
他に、いつものようにチーズ、ハム、サラダ、
「にんじんのポタージュも作ったよ。」

朝のニュースがラジオから流れてきます。
このところ 毎日ずっと 平成とは こういう時代だったという
特集コーナーがあります。

「平成の最初の頃は、携帯電話もなかったなんて驚きだよ。」
「今のスマホみたいに手のひらサイズのコンピューターを
皆が当たり前に持つなんて 想像もしていなかったよね。」

本当にそうです。
まさか、こんな小さなもので、何もかも(ではありませんが)
できるようになる世の中になるとは!です。

「莫大な情報が常に流れているんだね。」
「うん、正しいか正しくないか、確実なところはわからないものも
沢山流れているよね。」
「多過ぎて、とても把握できないよ。」

情報は多いだけでは あまり意味がないかもしれません。
その情報を ちゃんと把握して、理解してはじめて、
意味があるものとなると思います。

「情報が多くても、ぼく達の脳はそれに合わせて
バージョンアップしないからなぁ。」
こざるちゃんが言って、皆で大笑いします。

「あのね、今、木皿泉さんのエッセイ集を読んでいるんだけど」
別のこざるが言います。
「ああ、そうだよねーって感じることが、たくさん書いてあるんだ。」
そう言って、本を持って来ます。
『木皿食堂3 お布団はタイムマシーン』です。
「ちょっと読むよ。」

「OLを辞めた途端、世間に合わせるのをやめてしまった。
バージョンアップしつづけるパソコンのシステムや、
流行の服や髪型、化粧法、新しいお菓子や、
チケットをより安く買う方法など、最新情報と呼ばれるものは、
会社の人たちとの付き合いがなくなった途端、
知る機会も必要もなくなってしまったからだ。
世の中が自分を置き去りにして動いているように見えた。
しかし、それに慣れると、世間とぴったり寄り添っていない分、
世の中が変わってゆくさまが、よく見えた。
(中略)
情報をめまぐるしく更新し続ける私たちに、
確固としたものなど何もない。」

「うん! 本当にその通りだと思う!」
こざる達は、皆、うんうん頷きます。

「情報に引っ張られて振り回されることなんて、しなくていいんだよ。」
「そうだよ、だって情報が主役じゃなくて、自分が主役だもんね。」

朝ごはんが出来たようです。

「りこちゃん、呼んでくるねー。」
こざるちゃんが、鼻歌を歌いながら 弾むように りこちゃんの部屋へ向かいます。
途中で、くるっと一回転しています。

「りこちゃーん、朝ごはん、出来たよ。
今日は玉子サンドを作ったよ! 皆で一緒に食べよう!」

こざるカフェは、今日も ゆっくり始まって
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
どんなに情報量が多くなっても、持っている時間は増えないんですよね。
よい毎日でありますように (^_^)


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