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七夕と朝顔市

今日は七夕です。
予報通り、今日も朝から雨が降っています。

「やっぱり雨降りの七夕かぁ。」
こざる達は、がっかりしています。

「でも雲の上は、いつだって青空だよ。」
「お日さまも、ちゃんといるんだよ。」
皆、うんうん頷きます。

今朝も いつものように りこちゃんと こざる達は、
賑やかにお喋りしながら、朝ごはんを食べています。

テレビのニュースでは、入谷の朝顔市をやっています。

「わぁ、朝顔市の中継だよ!」
「りこちゃん、ぼく達も何度も行ったよね。」
「うん、行ったねー。」

りこちゃんも こざる達も、その季節の風物詩が大好きです。
入谷の朝顔市も、毎年行っていました。

「朝顔市は、朝から晩までやっているんだけど、
朝顔を見るのは朝がいいって、朝早くに行ってたねー。」
「そうだね。寝ぼけ眼で出かけていったよね。」
皆、うんうん頷きます。

「それで、朝の早いうちにお参りして、朝顔買って、
用事が済んじゃうから、帰りに上野まで歩いて、甘味処に寄ったりしていたよね。」
「そうそう、餡蜜とか、心太とか、アイスクリームとか….」
「食べたくなっちゃうよー。」

行灯仕立ての朝顔の鉢を持って、甘味処に寄るのも また楽しみでした。

「今日のおやつは、餡蜜にしようよ。」
「うん!」
りこちゃんが、とびきりいい返事をするので、
皆、大笑いです。

「昨日、りこちゃんと七夕の短冊を書いたんだけど、
願い事を聞いたら、りこちゃんは『餡蜜が食べたい』って言うから、
ぼく、『餡蜜が食べられますように』って書いたんだよ。」
こざるちゃんが そう言うと、皆でまた大笑いします。

「わぁ、りこちゃん、願い事、かなったねー。」
りこちゃんは、ニコニコ嬉しそうです。

昨日、りこちゃんと こざるちゃんは、おやつの時間に短冊を書いたので、
それで 食べたいおやつの願い事になったのでしょう。
食べたいものを美味しく食べることは、とても幸せなことです。

「今年も、以前、朝顔市で買った朝顔の 子孫の朝顔、たくさん咲くよねー。」
「うん、嬉しいね。」

皆、朝ごはんを食べ終わったようです。
「じゃあ 食後のコーヒー、淹れてくるね。」
「お願いねー。」

こざる達二人組は台所へ行って、ラジオをつけて
コーヒーの準備をします。

ラジオからは、『七夕さま』の歌が流れてきます。

「笹の葉さらさら 軒端にゆれる
お星様きらきら 金銀砂子」

こざる達もコーヒーの用意をしながら、
一緒に歌います。

「五色の短冊 私が書いた
お星様きらきら 空から見てる」


こざるカフェは、今日も ゆっくり始まって
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
朝晩は少し肌寒い日が続きますので、どうぞご自愛ください。
よい毎日でありますように (^_^)

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