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今の季節を ゆっくり感じて

「まだ熱中症に注意なんだね。」
「真夏とは違うけれど、気温も30度近くになる日もまだあるから
気をつけないといけないね。」
「秋だから、夏じゃないから大丈夫って、うっかりしちゃうけれど、
ちゃんと水分補給しなくちゃ!」

今日も こざる達は いつものようにお喋りしながら、
賑やかに夕飯の仕度をしています。

「えーっ? もうクリスマス商戦が始まってるの?」
「百貨店ではお節の予約も始まったんだって。」
「コンビニでは、クリスマスケーキもお節も、もう予約受付が始まってるよ。」

きっとあっという間なのでしょうけれど、
でも 毎年のことながら、随分早いですよね。

「一体、今がいつだかわからなくなっちゃうよ!」
「前倒しし過ぎてるよー。」
「あまりに早いスタートだと、当日までの期間が長くて、
あれ? まだ終わってなかったんだっけ?って思っちゃうよ。」
皆、うんうん頷きます。

「やっばり、ちゃんとその時期、その季節にならないと、
どうも不自然な感じがするんだよね。」
「確かにそうだよね。ぼく達、クリスマスソングが大好きだけど、
でも大好きだからといって、春とか夏とか秋には歌おうって思わないよねー。」

そうですね。
あんなに大好きなのに、クリスマスの時期以外は歌わないのですよね。
クリスマスが終わった途端に、聴かなくなって、歌わなくなります。

「やっぱり ちゃんとその季節のものっていう意識が
感覚としてあるんだよ。」
「大好きなクリスマス飾りも、違う季節に見ると、
違うなぁって感じるもんね。」
「それに、ちゃんと今のこの季節を感じて 味わいたいよ!」
皆、うんうん頷きます。

ラジオから優しいメロディが流れてきます。

「水鳥も雲も私達といっしょに浮かぶ
今日の日がゆっくり過ぎてゆく 音も無く
離れゆく時へと 少しづつ」

松任谷由実の『Autumn Park』です。

こざる達は静かに聴いています。

「金色の夕映え讃えるように色づく木々
今日の日はゆっくり
燃え尽きる 知らぬまに
離れゆく時へと 少しづつ」

夕飯の仕度が出来たようです。

「りこちゃん、呼んでくるねー。」
こざるちゃんが歌いながら
りこちゃんの部屋へと向かいます。

「今日の日をありがとう
或る午後の 或る Autumn Park
今日の日を心にいつまでも」

「りこちゃーん、夕飯、出来たよー。
今夜は おでんだよ 美味しい白飯もあるよ!
皆で一緒に食べよう!」

こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
朝晩と日中の寒暖差が大きくなってきましたので、
どうぞ ご自愛ください。
よい毎日でありますように (^_^)

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