見出し画像

初めての帰宅、おめでとう 赤ちゃん

今日も 昨日と同じように 初夏のような気候です。
こざるカフェの周りでは、ツツジ、ハナミズキが咲き始めて、
八重桜が満開となっています。

「次々、いろんな花が咲くねー。」
「前の年の花が終わってから、ずっと準備してきてるんだもんね。」
「自分の順番が来たら、ちゃんと咲くのが偉いよね。」

こざる達は、いつものように 皆で 賑やかに おしゃべりしながら、
夕飯の仕度です。

ラジオから、夕方のニュースが流れてきます。
長野の県立こども病院に入院していた超低出生体重児の 赤ちゃんが、
無事に元気に育って、明日、退院するというニュースです。

「わぁ、よかったねー。」
「すごく頑張ったんだね。」

その男の子の赤ちゃんは、昨年の10月に258グラムで誕生して、
ずっと入院して治療、看護を続けて、
今は3374グラムになったそうです。

「ぼく達が、とても好きで観ていたドラマ『コウノドリ』だね。」
原作は 鈴ノ木ユウさんの漫画『コウノドリ』で、
ドラマでは綾野剛さんが主役の産婦人科医でした。

「あのドラマを観て、赤ちゃんが無事に生まれて、
無事に育つのは奇跡なんだと思ったよ。」
「うん、感動して泣いちゃったことも多かったね。」

ドラマでは、このニュースの赤ちゃんのように、
新生児集中治療室で、体重1000グラム未満で生まれる
超低出生体重児の治療をしているシーンも度々ありました。

「小さな保育器の中の 赤ちゃん、
とっても小さくて、でも頑張って治療に耐えていて。」
「お母さんが保育器に手を入れて、
赤ちゃんにさわって励ましてるシーンは涙が出たよね。」

お父さん、お母さん、お医者さん、看護師さん、
みんな「がんばれ」と暖かく励ましているシーンもありました。

「この男の子も、人工呼吸器つけて、頑張って呼吸して、
治療に耐えてきたんだね。」
こざる達は、涙ぐみます。

「明日、退院して、お家に帰れるんだね。」
「生まれて初めて行くから、"帰る"じゃないけど、
でも やっぱり"お家に帰る"だよね。」
「うん、だってお母さんのお腹にいた時に、
一緒にお家にいたんだもんね。」
こざる達は、うんうん頷いて、涙ぐみながら笑います。

もうすぐ夕飯が出来るようです。

「りこちゃん、呼んでくるねー。」
こざるちゃんが、りこちゃんの部屋に向かいます。

「りこちゃーん、もうすぐ 夕飯できるよー。
皆で、一緒に食べよう!」

こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり、
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
今夜の平成最後の満月に見守られて、明日は退院です。
よい毎日でありますように (^_^)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?