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迎え火と お稲荷さん

曇り空の土曜日、こざるカフェは そろそろブランチが終わろうとしています。

「後で迎え火、やろうね。」
「うん、皆でやろうね。」

今日は お盆の迎え火です。

「西の空の彼方に旅立った人たちが、ちょっとだけ戻ってくるんだ。」
皆、うんうん頷きます。

「ぼく達、もっと小さい頃は、亡くなった人たちが戻ってくるなんて!って少し怖かったんだけど、今はなんだか嬉しいんだ。」
「そうだよね、だって もう会えない人たちが戻ってくるんだもん。」
「遠くから遊びに来て、ちょっと泊まって行く、そんな感じかな。」

子供の頃は死というものが、暗く、怖いイメージが強かったような気がします。
でも 今は、世の中も、死に対するイメージが随分と変わってきたようです。

「お葬式でも、昔は黒と白の幕があったけど、今は見ないよね。」
「もっと明るい感じだよね。」
「誰でも いつか死ぬんだもん、もっと身近なものなんだよ。」
皆、うんうん頷きます。

「今夜は、お稲荷さんにしようよ!」
こざるちゃんが言います。
「うん、そうしよう!」
「じゃあ作るよー」

迎え火で迎えた皆さんに、まず お稲荷さんをお供えします。

「よく来てくださいました。ちょっとお稲荷さん 食べていてください。そんな感じだよ。」

お客さんが遊びに来るので、いつもより もっと賑やかに 皆でいろいろ食べて、楽しく過ごそう、そうこざる達は思っています。

「りこちゃんに、お稲荷さんにするよって言ってくるねー。」

こざるちゃんが、りこちゃんの部屋へ向かいます。


こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
こざるカフェは、お盆の間も賑やかです。
よい毎日でありますように (^_^)


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