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赤とんぼ

「ただいまー。」
「おかえりー。」

近くのスーパーから 買い物当番のこざる二人組が帰って来ました。

今日はよく晴れて、秋の晴天、
綺麗な青空が広がっています。

「あのね、赤とんぼが飛んでいたんだよ!」
「三匹、飛んでいたんだ!」
こざる達は、とっても嬉しそうです。

「そうかー、秋だもんね。」
「山から下りてきたんだ。」

買い物当番のこざる達は麦茶をゴクゴク飲んで、
うんうん頷いています。
日中はまだ暑いですから、麦茶がとても美味しいのです。

「前に、りこちゃんと皆で出かけた時に、赤とんぼがたくさん飛んでいるのを
見たことがあったよね。」
「あったねー、あれも今くらいの時期だったかな?」
「青空にたくさん飛んでいたんだよね。」
「りこちゃん、とっても嬉しそうに見てたね。」

こざる達は、その時のことを思い出しています。

「赤とんぼが飛んでいるのを見ると、何で嬉しくなるんだろう?」
「そういえば、そうだね。」
「秋だなぁって感じるからかな?」

これこれこういう理由だから、という明確な答えは見つかりません。
でも 何だか嬉しくなります。

「りこちゃんに、赤とんぼ飛んでたよーって言ってくる!」

こざるちゃんが、歌いながら
りこちゃんの部屋へと向かいます。

「夕やけ小やけの 赤とんぼ
おわれて見たのは いつの日か」

りこちゃんの大好きな歌、『赤とんぼ』です。

「山の畑の 桑の実を
小篭に摘んだは まぼろしか」

「りこちゃーん、赤とんぼ、飛んでたんだよ!
秋なんだよ!」


「十五で姐やは 嫁に行き
お里のたよりも 絶えはてた
夕やけ小やけの 赤とんぼ
とまっているよ 竿の先」

こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
明日から台風の影響があるようですので、どうぞ皆様、くれぐれも気をつけてください。
よい毎日でありますように (^_^)

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