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あずきバーで至福のおやつの時間

「りこちゃーん、おやつだよー。」
こざるちゃんが おやつを持って、りこちゃんの部屋にやって来ました。

「ありがとう、こざるちゃん。」
りこちゃんは、嬉しそうにニコニコして、
こざるちゃんが持って来た おやつは何だろうと じっと見ています。

「今日はね、りこちゃんの大好きな あずきバーだよ!」
「 まぁ!」

りこちゃんは、他の高齢の方々と同じように
あんこのお菓子が大好きです。
井村屋のあずきバーも大好きです。

以前、箱に数本入りのあずきバーを冷凍庫に入れておいたのですが、
買ってきた翌日に最後の一本を残して
あとは全部なくなっていたことがありました。
犯人は、なんと りこちゃんでした!!

「ぼくが疑われたんだよー。」
こざるちゃんが口を尖らせます。

そんなわけで、毎日のこの猛暑には あずきバーです。

「他のメーカーの小豆アイスも美味しいんだけど、
やっぱり井村屋のあずきバーがダントツで美味しいんだ、ね、りこちゃん。」
「うん、すごく美味しいよね。」

井村屋のあずきバーは、甘さも大きさも、
小豆の密度、濃さもちょうどいいのです。

こざるちゃんは、袋から出してお皿にのったあずきバーを
りこちゃんの前に置きます。
それを りこちゃんは、嬉しそうに見ています。

「りこちゃん、ちょっと先に堅さをみるから待ってね。」
「うん。」

こざるちゃんは、自分のあずきバーを一口、二口、かじります。
普通にかんでも 程よい堅さで、りこちゃんにも大丈夫です。

「りこちゃん、はい、どうぞ。」
「ありがとう。」

二人は嬉しそうに、あずきバーを食べます。
「こざるちゃん、とってもとっても美味しいねぇ。」
「うん、すごく美味しいねー。」

あずきバーを食べる時、日本人で良かったと思います。
あずきバーだけではなく、
あんこのお菓子を食べても そう思います。
きっと昔から食べているものは遺伝子レベルで味が組み込まれているのかもしれません。

二人は嬉しそうに、あっという間に食べ終わりました。
「あー、美味しかったねー、りこちゃん。」
「とても美味しかったねー。」
りこちゃんも大満足です。

「あんこは懐かしい味がするよ。
他の洋菓子もとっても美味しいけれど、
ドレスアップした美味しさで、
あんこは着飾らずにそのままシンプルで、普段着な感じなんだ。」
りこちゃんが、うんうん頷きます。

この時期、食欲が落ちる高齢の方でも、
アイスは喉越しがよく食べやすい、美味しいと人気なのだそうです。

「ぼく達が小さかった頃、りこちゃん、小豆缶の小豆と牛乳凍らせて、
よくアイスを作ってくれたよね。」
「そうねー。」
「あれも美味しかったなぁ。そうだ! 後で作るねー。」
食いしん坊の二人は、本当にあんこが大好きなのです。

「もし無人島に、どれか一つアイスを持って行っていいって言われたら、
絶対にあずきバーだなぁ。」
「そうだね、あずきバーだね。」
無人島に行く機会もなく、仮に行くとしても
呑気にアイスなど持って行くことはないでしょう。

二人は、あずきバーの余韻に浸りながら、
紅茶を飲みます。

ラジオからは明るく元気な歌声が聴こえてきます。

「青い空高く帆をあげて 水平線の彼方を目指せ
夢のように光りきらめく 宝物が君を待つ」

ディズニーシーのシンドバッドのアトラクションのテーマ曲、
『コンパス・オブ・ユア・ハート』です。

こざるちゃんも一緒に元気に歌います。

「風に吹かれ旅は続く 舵をとれ 希望を胸に
進め みんなを助けながら 優しさと勇気忘れず」

りこちゃんも にこにこ嬉しそうです。
以前、シーに皆で遊びに行った時に乗った
シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジのアトラクションがとっても楽しかったのです。

「人生は冒険だ地図はないけれど
宝物探そう 信じて Compass of your heart
何よりも大切な 心の贈り物」


今日も こざるカフェでは、ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
アイスは箱で買っておくと、どんどん食べてしまって危険この上ないので、
箱入りは買わないようにしています。
よい毎日でありますように (^_^)

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