「少年の日の思い出」

 日本人、嫌なことを嫌ってその場で言わないことが問題だよ。
あの時のあれが嫌だったって後から言われても困るよ。
だって、相手はその時「君は何が嫌だったのか」について本気でわかっていない可能性がある。
また同じことを繰り返す可能性がある。
「不快です」っていうのはその場で言おうね。
その場でうまくやれば関係を悪化させずに済むこともある。

 子どもの時ってさ、何が悪いことなのかわからないじゃん。
だから、「失敗したとき(相手を傷つけたとき)に謝る」を繰り返していくじゃん。
何が嫌だったのかを相手に伝えず、謝罪の機会を与えないまま、というのはコミュニケーションとして破綻しているよ。
成長しようね。

 ただ、相手が謝ってきたからといって必ずしも許す必要はない。
それも覚えておいてくれ。
いつも心にヘルマン・ヘッセの「少年の日の思い出」を。
一度失われた信用は、二度と取り戻せないこともある。

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