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1998年のスーパーカー「Lucky」と2023年のlyrical school 「New World」

2023年 今年は僕にとってとても大事な1フレーズと出会えた年でした。
それは以前にも書いたlyrical schoolの「New World」という曲にあるこんなフレーズ。

"かすかならしさと やさしさだけが残ればいいから”

誰もが”らしさ”を求めますが らしさ全開の人ってちょっとパワフルすぎて優しくなかったりしますよね。
一方 やさしさだけの人は周りに気を使いすぎて”らしさ”を全然出せていなかったり。ちょうどいいバランスがこの言葉なんじゃないかなと思うんです。出会った人 知り合った人 そのすべてに対して 自分の”かすかならしさ”と”やさしさ”が印象として残っていてくれたらいいな。それ以上のことなんてないよなと心から思うんです。
僕の人生の指針というか そういう1フレーズになっていて。このフレーズと出会えたことだけでも2023年は素晴らしい1年だったなと そう思えているんです。

この曲「New World」を歌うlyrical schoolを僕は今推していて 2023年はたくさんパフォーマンスを見ることができました。
12月にはメンバーのminanさんのbirthday partyが彼女の地元群馬県高崎市で行われるということで 少し遠征もしたりして。

友人にオススメされた和風たれカツ丼の名店「栄寿」も最高でしたし

新・美の巨人たちで「理想的な公共建築」として紹介されていた「群馬音楽センター」を見れたこと含めてとてもステキな体験でした。

そのイベントの中で minanさんが自分の好きな曲をカバーするコーナーがあって。
そこで演奏された内の1曲に スーパーカーのLuckyという曲がありました。

僕は、Luckyを収録したアルバム「スリーアウトチェンジ」がリリースされた98年に18才。リアルタイムで衝撃を受け 人生最初の恋人とはスーパーカー好き同士であることをきっかけにお付き合いすることになり 何度もLIVEに足を運び 解散LIVEも見に行って。つまりは自分にとって特別なバンドなんです。

そんなスーパーカーの代表曲をminanさんがカバーしてくれることがとても嬉しかったのはもちろんなんですが この曲にはこんなフレーズがあって。

"私らしさとか やさしさだけが残れば まだラッキーなのにね”

何度も何度も何度も聞いた特別な1曲だったにも関わらず この日にminanさんに歌われるまで自分の頭の中でリンクできていなかったのが不思議なくらい New Worldの1節とシンクロする歌詞 めちゃくちゃビックリしてしまって。
Luckyは明らかに「恋愛の歌」なのでNew Worldの世界観とは異なるものではあるんですが 大事にしようとしているものみたいなところは明らかに同じなんですよね。

25年前に高校生だった僕が「恋愛の歌」としてグっときていた感情に 今再び 別の意味でグっときているのかもしれなくて。
ある意味では成長してないなとも言えるかもしれないし ある意味ではとてもロマンティックなような気もする。
そんな感慨を改めて深く感じながらステージを見ていたし もちろん帰りの道中ではLuckyをリピート再生していました。

実はLuckyはこのフレーズの前に「それでもいつか」というフレーズが付きます。分かれたカップルがその恋を思い出している感情が描かれていて 分かれた相手に対して「それでもいつか 私らしさとか やさしさだけが残れば まだラッキーなのにね」と歌うわけですが 僕にはそれでもいつか…が25年後に別のグループの大好きな歌として届いたようなそんな気持ちになっています。紆余曲折の社会人生活を過ごして 成長したり変わったりしてきたはずですが それでも自分の根幹のような部分て変わらないし それを定義づけしてくれたり 認めてくれたり 励ましてくれたりするカルチャーに出会えた時、それは自分の中で永遠になりますね。

2023年は僕にとって 人生の1フレーズがみつかって でも それは25年前にすでに出会っていたものだったかもしれないけど それはそれでステキなことだな。そんな1年でした。

皆さんもよいお年を。2024年も楽しんでいきましょう。


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