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「優先順位」を上手につけるコツって?

~重要度を見失わない脳の使い方~

コロナ以降、一気に「働き方」を変えざるを得ない状況になり、「いつも」と同じ行動では上手くいかないこともあると思います。そんな中では「優先順位」を決めることはとても大切です。しかし、よく理解している仕事であっても、今のようなストレスの高い、緊急時・異常時には冷静に判断することができないかもしれない特性かどうかを知っておくことも大切です。

①視野狭窄の仕組み
たとえば、日常生活の中で、法律やルールを守ることは重要ですし、「コンプライアンス」の視点はとても強いと思います。ルールを違反しないことによって、自分や組織を守ることができ、それはとても「重要」と認識していることが多いです。しかしそれは「不満足要因の削減」であり、「マイナスを作らないこと」を目的としています。ただし、そればかりを繰り返し、学び実行していると、本来の組織の「ビジョン・使命」である「プラスを作ること」への視点を消し去り、「満足要因の増加≒組織だけでなく目の前のお客様だけでなく社会にとって貢献すること」が意識から薄れてしまう状態になります。視野狭窄という状態です。
つまり、全体像ではなく、「部分」に目が向きすぎると、重要なことが見えなくなる可能性があるということです。

②異常時の対策
私たちの脳は、余裕があってのんびりしている時は比較的「社会脳(理性)」で考えて行動することができます。しかし今のような「異常時」においては、反射や反応で動いてしまう「動物脳(本能)」に突き動かされる度合いが高まります。もちろん「社会脳」が高ければ、異常時にも冷静に考え、優先順位を判断することができます。一方で、社会脳が鍛えられていなければ、正しい判断をすることは難しく、「自己保身(攻撃)」「現実逃避(回避)」「無視(凍結)」のいずれかの動物的反応をしてしまいます。
つまり、知識があっても、人の脳によっては「異常時」に、判断ができないこともあることを想定して対策が必要ということです。

コロナ渦当時TVで「個人情報保護を優先し、陽性患者の情報を現場に非公開」という情報を拝見しました。もちろん医療機関ですからリスクマネジメントも、人命優先も専門家がおられるはずです。しかし、専門知識や日常の優先順位が身についていても、「異常時」ではどのような「脳の感覚」が出やすいか、それに対してどのような「リスク」が発生するかの対策まで事前に考えておかなければ、大切な仲間の命を危険にさらしてしまう判断をしてしまうということです。
優先順位をつけるためは「問題解決」「インバスケット」「タイムマネジメント」という知識ももちろん必要ですが、それを実行する「人の脳」の特性も踏まえて、対策を準備していくことが変化の大きな時代には必要です。
★優先順位をつけるためには「社会脳」が高い状態、または「異常時の訓練」
のいずれかが不可欠です。

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