先日CEOを辞任したTumblr創業者デビッド・カープはクリエイターのためのプラットフォームとしてTumblrの利用を当初想定していました。

しかし、海外のミレニアル世代、特にジェネレーションZはTumblrで別の使い方をしているようです。そこで紹介したいのがTumblr Girlです。

Yahoo!知恵袋に端的な説明があるので、こちらから引用してみます。

tumblr girlってどういう意味ですか？

自分の写真を投稿して、見る人から すごい とか言われるように フォロワーに呼びかける女性。（画像や動画で投稿して自己主張する人）
若い女性で ヤングの主流的なファッション（比較的短いシャツ）や高いヒールを履き、髪型も長めなのを整え、肌の手入れも完璧、ちょっとセクシーなポーズを取っている。仲間と一緒の行動もする。
このファッションが独特の雰囲気で 人が惹かれる。
この動画の様なスタイルで 写真や動画を投稿してファンを魅了している。
これが私よ と最新流行のファッション、髪型で 写真などをブログなどで投稿する人。
このような人達をtumblr girlと言います。

こちらの「Tumblr Girlになる方法」では

How to Become a Tumblr Girl (with Pictures) 
ファッション・コスメ・ヘアースタイルなどのTumblr Girlになるためのノウハウがまとめられています。

また、この動画のティーンエイジャーのTumblrがこちらです。

http://sierrafurtado.tumblr.com/

日本でも一時期、中高生カップルの「キス動画」で話題となったミクチャ（MixChannel）と同じような使われ方がされていますね。

TumblrがジェネレーションZにこのような使われ方をしているのには3つの理由があります。

1.親バレしない
Tumblrには、おじさん・おばさんが少ないので親バレする可能性が低い。

2.サブブログに鍵がかけられる
Tumblrにはメインブログの他にサブブログをいくつでも開設できます。サブブログは招待制で複数で投稿できて、パスワードでロックできます。そのためカップルや仲間内の投稿掲示板として利用できます。

そしてこれが最も重要ですが
3.ポルノ画像が削除されない
女性のトップレスや男女の性器が写っている画像でもInstagramのようにアカウントを凍結されたり、削除されません。そのためカップルや仲間内のそうした画像も投稿できるのです。

Tumblrはそのサービス上の人をフォローし、フォローされる匿名のプラットフォームとして機能する。Twitterと大きく異なるところは、社会的なアイデンティティがそこにあるかないのかということ。
言い換えると、誰もがTumblr持っているのに誰もそれについて話さない秘密のコミュニティなのである。本来の自分を出し、興味や趣味が同じ人と交流する場所なのである。それゆえTumlrのURLを知っている友達は本当に仲が良い友達のみに限られている。
それに加えて、もし誰かが自分Tumblrを見つけたら、簡単にURLを変えることが可能。プロフィールに自分の名前の記載はないし、URLがないと名前を知っていても人を見つけることは非常に難しい。特に、こっそり自分のソーシャルメディアを見ようとしている親に対しては有効。多くの交流がこのプラットフォム上で起きているとは言えないかもしれないが、誰もが簡単に世界中で共通の趣味、興味を持つ人と出会うことが出来る。
そこが魅力的で、多くの10代もただ友達を作るためといった目的のために登録している。
~Facebook離れは本当なのか~ 米国若者ソーシャルメディア最新実情

そこでTumblrのサブブログをクローズドSNSとして使う方法を紹介します。

Tumblrのメインブログとサブブログの違い

・メインブログとサブブログ – ヘルプセンター より

サブブログは、メインブログに追加して作成されたブログです。最大で10件のサブブログを作成できます。

まず最初に指摘したいのですが、サブブログは最大で10個作成できるとありますが、これ間違いです。正しくは1日10個までです。公式ヘルプが間違っているので要注意！

サブブログは、メインブログと違って
・パスワード保護　パスワード保護されたブログ
・複数ユーザー　グループブログ
で使用できます。

つまりサブブログは招待制でパスワード保護されるため、絶対親バレしないクローズドSNSとして利用できるわけです。

そのため海外のジェネレーションZはTumblrの
・メインブログを表のアカウント
・サブブログを裏アカウント
として使い分けをしています。

裏アカウントで利用されているTumblrは実態が掴みにくい

日本ではキャズムをなかなか超えられないTumblrですが、世界的に見ればアクティブユーザー数が多いSNSサービスではTwitterと比べても遜色ありません。

日本ではFacebook離れなどのようなキーワードもしばしば耳にすることがありますが、世界的にはFacebookが圧倒的な数値でトップになっています。この統計ではメッセンジャーサービスも数えているので、上位2位のFacebook messenger・3位のWhats app・8位のInstagramなど、Facebook関連のサービスも含めて考えると、群を抜いたシェアを誇っていることがよく分かります。
Facebook関連に次ぐのは、4位YouTubeですが、5位以下は、米国をはじめとした他国発のSNS利用をできなくしている中国独自のSNSが占めており、人口規模要因から多くのユーザーを抱えるプラットフォームとなっています。Instagramの次位は、9位TUMBLR、10位Twitterと続きます。
・2017年・最新の統計情報から見る、世界のネット・SNSの利用状況

国内でTumblrがキャズムを超えるためには、実はジェネレーションZに絶対に親バレしない裏アカウントとして利用してもらうことではないかと、密かに考えています。

日本では「英語」が分からないという言葉の壁があるので、いまいち普及していないTumblrですが、Instagramから投稿をシェアしたり、お気に入りのYouTubeのミュージックビデオやSpotifyのプレイリストをシェアしたりと、ブログ離れをおこしたティーンエイジャーの心をつかめるのか、今後の動向に注目です。