犬と雪が穴

2024.1.14~3.17まで
日記ワークショップで毎日書いた日記の抜粋をあげています。


コントよはじまれ

2月5日(月)

まだ日記のことを頭でこねて歩いた。
穴掘りに例えるのは他の参加者に「はぁ?」と思われるかな、けど思ってしまったし書いてしまったしまぁいいか。

雪が降るかもしれないとTVとネットが総動員で脅してくる。こわい。
在宅勤務の夫をうらやましがりつつ、今日はガス給湯器の取替設置工事の人がやってくるので、その対応を夫がしてくれるのはありがたい。

仕事は年度末に向けた案件が1人でまとめきれなくなったので、えらい人を招集してまとめる会を開催。相手の溜飲が下がるメールの送り主としてえらい人は欠かせない。
道筋が見えて安心した。

「雪だから外出るなとか早く帰れってさ、商売あがったりだよね」とえらい人が公には言いにくいぼやきを漏らした。
ほんとそうですよね、と狭い会議室内で同意。

昔、バーの店主が「結局降らなかったんだけど、天気予報責任とってくんないかなぁ」と言っていたのを思い出した。
店主も天気予報も大変な仕事だ。

お昼休みの会に新顔がいたのでアレやコレや話す。サッテシ出身です、と言われ頭にアサッテ君が浮かび、わからず検索し、埼玉県幸手市の存在を知った。関西人には少し難しい場所だ。

Googleマップで見る幸手市が犬にしか見えず大発見かと思いきや、幸手市民は「犬のどの辺」かで地理を覚えたりするらしい。

ヨークシャーテリアとかもしゃった犬にしか見えない

昼を終えると雪がモゥモゥと降っていた。
同じフロアの会社がいつのまにかみんな帰っていて、いいなぁと思いつつ、店舗で働く仲間を思って私も定時まで働いた。
みんな早く帰りたいし、みんなのために商業施設も早閉めして欲しいけれど、みんなに働いてもらってお金を稼がないと決算に向けて余裕はない。でもこんな日、お客さんこないよなぁ。

今日は鍋しかない、とスーパーに行くと白菜がない。他の人が店員に白菜は…?と聞くと売り切れましたとのこと。すごいぞ雪の日!わが町の家でどれだけ鍋をつつくんだろう。うちはセリ鍋にしよう。
セリ好きの夫に好評で、子らも文句を言わずたくさん食べていた。

ガス給湯器の交換に来た人が、ゴルゴ松本とさまぁ〜ず三村を足したような人だったとのこと。
「すんませぇーん、ちょっと早く来ちゃったんですけどいいですかぁ〜」で工事が始まったと聞いて、コントの最初みたいじゃないかとワクワクした。

風呂場のタイルをちょっと割ってしまって、すいませぇーん、と直して帰ったらしい。

雪崩のような音がして、雪でトラックが事故でもしたかと思ったら雷だった。それはそれは恐ろしい音だった。


毎日半ば強制力をもって書く日記が穴掘りみたいに思えた。
みんながそれぞれ「日記の穴」を掘っていて、まっすぐ掘り進む、横穴を掘る、一旦やめて違う場所を掘る。穴の底に何が出るのか、何を期待して掘っているのかはみんなそれぞれ違って、最終、遺跡や化石や石油や温泉を掘り当てる人もいるかもしれないし、何も出ないけどうず高く積まれた土をみて満足感を得る人や穴の数がうれしい人とか。
(2/4のWSの日記より)
考えすぎると、日記は穴掘りにまでたどりつくことがわかりました。
張り切って穴掘りをしている頃です。

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