見出し画像

アニメIDOLY PRIDEとは「長瀬麻奈からの脱却」であるという話(第10話までのネタバレを含む)

あるいはアニメ第1期ということで、長瀬麻奈をいかにして乗り越えていくかの物語だった。
そう考えると4月のアプリから新規にマネージャーさんが入って来てもらっても充分に間に合う。目次から先はネタバレを含んで勝手に検証していくので、もし万が一IDOLY PRIDEとはなんぞやという方は今すぐブラウザバックしてアニメ第1話からご覧いただきたい。(強い意志がないと継続して観てらんないけど……)

※この記事は約8分で読めます※

ここまでのアニメ上の展開について(10話まで)

恥ずかしながら、サニーピースの勝利を予想できなかった。今でもTRINITYAiLEのパフォーマンスがサニピに劣っていたとは思っていない。(単純に鈴村優さんのオタクなのでというのも有る)
いちおう言い訳しておきたいのは、まさしく10話で急に詳らかに語られて視聴者(私)を泣かせるだけ泣かせて退場したTRINITYAiLEのセンター、天動瑠依が朝倉社長と親子関係にあったなんて聞いてないよという話なのである。(冷静にずっと前から公式HPに「ある人物に認められるため」って書いてある)

画像1


IDOLY PRIDEはエヴァであり、コードギアスであった(確かに上京してきた鈴村優は分かるけど都会っ子ぽい(偏見)天動瑠依がマンションで一人暮らしはなんでだろうという伏線はあった)訳だけど、私の中でまた一つこの相関図の理解が進んだ。これはむしろLizNoirの残り2人が出てこない限りはもう相関図はみなくていいだろう(完全に理解した)と思っていた私にとって少しだけモヤっとしていた(それと同時に忘れていた)モヤモヤが晴れた瞬間でもある。
すなわち、天動瑠依から長瀬麻奈への矢印が「超えたい」だったが、これは時系列が合わない。正確にはアニメ1話で麻奈が死ぬまでは合っていたけど、3年前のNVGPで死んだ、どうやらそこにLizNoirは2人体制で出ていたものの、妹分とした場合にTRINITYAiLEはそれより後のデビューと考えられるなか、神崎莉央はともかくとして天動瑠依が長瀬麻奈に執着する理由は見受けられなかったのである。あるいは、デビューからの連勝記録を超えたいだけという、朝倉社長から言わせれば「そんなこと」に捕らわれている、やや浅めの敵役なのかなというミスリードもあったから、もしかすると本作は意外と奥深いのではないかというかつての私の期待を思い出させてくれた。(思い返せば私はミスリードされてばかりなので、もしなにかのキッカケでここまで読んだけどIDOLY PRIDEって観たことないんだよねという方は頑張って記憶を消して今度の日曜までに1話から10話まで観て欲しい)

これはもう明確だと思っていて、少しずつ幽霊としても消えかけている長瀬麻奈、その麻奈の歌声を封印した川咲さくら、父親に認められて涙した天動瑠依は麻奈からの脱却に成功している。さくらの方が先(対戦前)だったので、サニーピースはTRINITYAiLEを破り決勝へ進出した。そうであるならばまだTRINITYAiLEは成長していく、アニメからは退場したものの、物語は続いていくといえよう。(ここで少しずつ敢えてアプリがアニメと並行せず、4月から始まることの意義がみえてくる)
反対側ブロックで、LizNoirに関しては井川葵は大丈夫だろう。3年前も、もしかしたら今も変わらず麻奈を「ライバル」と思っているかもしれない。一方で神崎莉央の「執着」はなにも変わっていない。むしろ妹である長瀬琴乃がアイドルとしてデビューするにあたり「あなたが長瀬麻奈の妹である限り、劣化コピーでしかない」みたいな暴言を吐きにわざわざスタジオまで足を運んでいる(「妹である限り」という条件付きなのがミソである)。もっともこれは葵から莉央への矢印が「特別」で反対方向が「背中を預けられる」であるからこそ、莉央は突っ走れるのかもしれないし、私がみる限りではこれは「てぇてぇ」である。そこに後から入っていかないといけない小美山愛・赤崎こころの物語はどんなものか不安であるが、これは桜高軽音部の4人の時点で既にどっかんどっかん行ってた中で下手に新キャラやめた方が無難じゃないの……というところに竹達彩奈さんが見事にあずにゃんを演じきって放課後ティータイムとして一世を風靡したことを思い出させてほしい。

やっぱりLizNoirの展開が読めないけど、少なくとも残り2話のどこかで負けないとメンバーを増やす理由が無い。ただ、問題はアニメ第1話のアバンで長瀬麻奈は星になったことを示唆するのであれば、月スト・サニピの10人がかつての星見プロダクションとしてお揃いの衣装を着ているのは時系列が合わない。分割2クールで無いとした場合、一つ考えられるのはLizNoir、星見プロダクションが互いに禁じ手を使うということであろう。なにかと言えばトーナメント中のエントリー変更、恐らく月のテンペストは長瀬琴乃が「長瀬麻奈の妹である限り」という部分を外せるか、部分的には7話か8話あたりでちょっと描写があったけど、天動瑠依方式で準決勝でLizNoirに負けた後の舞台裏でなにか啓示を得るという流れの方が私自身、TRINITYAiLEのオタクとしては安心できる。(少なくともアニメ完走後の現実世界をメタ的に読むと星見の2グループは少なからず展開していくので、それは同時に天動瑠依もそこで昇華されてしまうのではなく、3人の活動が続いていくことを暗示してくれる)
そう考えた場合に、決勝戦でサニーピースとLizNoirは死闘を繰り広げる。あと一歩で神崎莉央は長瀬麻奈への執着から逃れられるという瀬戸際で、まさかの同点で両者優勝、それと前後して長瀬麻奈は星へ還ってしまう。
そうなるとエキシビションマッチが始まる、川咲さくらが、名誉とか賞金とは関係無く、琴乃ちゃんもこの決勝の舞台に立ってほしかったとかなんとか言って10人でバトルを申し込むことになる。その先は制作側の目論見次第だけどそっちが2倍になるならこっちも倍返しよということで一時イギリスに留学して2人での活動を休止していた愛とこころのコンビが姫野プロデューサーに連れてこられて新生LizNoirが爆誕する。莉央は戸惑うけど6話か7話くらいで合併の話は葵は事前に聞かされていたからなんとなく3人で練習していて、あなたが神崎莉央なら出来るでしょ? ということで4人でいきなりステージに立つことになる。まあその勝敗はどちらでも構わないけど、さくらに心臓を捧げた麻奈は星になり、月スト・サニピという新生星見プロダクションに対して「愛」「こころ」というなんだかハートっぽい名前をした2人も合流したLizNoirと、生まれ変わったTRINITYAiLEの2グループを筆頭としたバンプロダクションが立ちはだかり、4月からのスマホゲームへと繋がっていくのである。

悔やまれる20年5月の舞浜アンフィシアター

どこまで筋書きが出来ていたか分からないけど、途中までは完璧な流れだった。来月以降、よほど月スト・サニピがパッとしないことが無ければそういった若い中の人を中心に展開していくなか、IDOLY PRIDEというコンテンツが本来Abemaで最速先行をやっているのは神田沙也加さんで若い女の子(中高生?)をターゲットとしつつ、スムーズにミュージックレイン3期生たる月のテンペストと、各事務所から新進気鋭の声優を集めたサニーピースに緩やかに誘導することを目指していたのであった。(自覚しているにも拘わらず無限にミスリードされていく)
現実問題として、神田沙也加さんと各若手声優、まあsphereさんとTrySailさんも含めて同じ日にブッキングするのは至難ということもあり、業界の認識は分からないけど感覚として神田沙也加さんに声優イベントを優先したスケジュールをお願いするのは負担を掛けすぎる。そういった大人の事情も含めて長瀬麻奈はアニメ第1期(仮称)をもって卒業する訳だけど、なにかと言えばこれはIDOLY PRIDEの世界での聴衆の追体験である。私は20年11月のイベントに行ったら急にアニメ1話を観せられたのはどうなのこれとずっと思っていたけど、これは確かにテレビでの1話放送よーいどんではなかなか再現出来なかった。(当時問題となるのは今となっては「再現」出来ているものの、私自身その場で「体感」出来てはいなかったという点である)

なにかと言えば、まあちょっとTRINITYAiLEと星見プロダクションの時系列は合わないけど、イベントが苦渋の中止で無ければ舞浜アンフィシアターで選ばれしオタク(星見10人の初お披露目で、その10人+TRINITYAiLE出演and more が19年12月頃の最速先行で、そもそもTrySailさんの単独イベントでアンフィでも落選祭りである)しか、語弊があるけど、「生きている」長瀬麻奈のパフォーマンスと、それにメラメラ対抗心を燃やすLizNoirのバトルは観れなかった。(小美山愛さんはイギリスに留学していたので、豊崎愛生さん14歳は司会に徹して(あれ、なんで歌わないぞ……)となる予定だったのだろう)
20年11月の幕張メッセイベントホールはどの前提だったか分からないけど、これはほとんど完璧である。長瀬麻奈目当ての客がほとんどではなかったとしても、3年前のNVGPで決勝戦を観に会場まで来たのに事故死で中止、当該イベントはそこで中止は無いにしても、今思えばあの幕張メッセは「追体験」だったのである。(半年経って今、追体験しているので、頭がおかしくなりそうである)難しいけど、神田沙也加さん目当ての客は20年5月の舞浜には参加しようがなかった(3月の参戦発表で諸々のチケット先行に間に合わない)と同時に、単に呼べなかったのである。

まとめ(4月以降のスマホゲームについて)

ここまでの独りよがりに突っ走った流れを、理解できなくてもいいので分かってほしい。なぜなら、アニメ第1期(仮称)は月のテンペスト・サニーピース・TRINITYAiLE・LizNoirの各グループが「長瀬麻奈から脱却」していく様子を描いていたのであれば、それを観ているマネージャー、いやまだ、一人の観客でも構わない我々もまた、長瀬麻奈から脱却していく物語の中にいる一員なのである。
劇中劇という手法が、今や一般的でありながらもなお強力である一方、いま思い付いたけどその対になる手法がRP(=ロールプレイ)である。これは供給側と需要側どちらでも可能で、宝鐘マリンさんの魂(前世)が宝鐘マリンを演じるRPの世界に、リスナーはファンネーム以上の意味をもって宝鐘の一味を演じるのである。女性声優の追っかけでしかなかった私が海賊になるなんて1年前は思いもよらなかったけど、RPとはそんな感じである。
もうダメだと、アニメはダークホースも良い所のモルカーに大敗、ソシャゲもウマ娘に完敗だろうし真似っこして何年かリリース延期したらという意見も分からないでもないけど、IDOLY PRIDEというプロジェクトはこの4月から、アニメが一区切りしたこの4月からが新たな始まりなんだということはどうか知っておいてほしい。アニメが終わった後の各グループはそれぞれ生まれ変わってるから、新規で入っても過去になんかあったのかなと気になりながら進めて、どうしても気になったらアニメ第1期を観ればいいという組立てになるだろう。(これは私自身 STEINS;GATE を観る前に、STEINS;GATE だと勘違いして STEINS;GATE ゼロを観ていてなんか話が噛み合わないなと思いつつもしばらくしてこれゼロじゃねえかと気付いたとき、それはそれで倫太郎以外の目線で観れて面白かったので、そんな楽しみ方があってもいいなと)

画像2


よくよく調べてたら4月とは明言されてなくて2021年春予定だったので来週の最終話終了後(地上波を待って24時)に配信開始という希望的観測を以て結びとします。
終わりだよ~(o・∇・o)~



いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます(o・∇・o)