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図書室の窓辺ひっそり鳳仙花

今日のお題は鳳仙花です。秋の季語ですが、ぱっと頭に浮かぶのは、夏休み中の小学校。プール帰り、図書室による途中の花壇に植えられていたイメージです。すっとした20cmくらいの立ち姿、茂る葉の陰から柔らかそうな淡いピンクや赤の花弁がのぞいて、決して華やかに目立つわけではありませんが、夏の昼下がり、いつもとは違う静かな学校にはなんだかぴったりな感じがしました。

さて、わたしが鳳仙花とよく混合するのがオシロイバナ。名前も花の様子も全く違うのに、なぜかこの二つをよく間違えます。おそらく同じ時期に見かけるので、こちらも夏休みの花というイメージがわたしの中に定着しているからかもしれません。
オシロイバナは、家の近所の1mほどの水路脇に、盛り上がるように群生していました。ビビッドな赤やピンク、黄色の花は、にぎやかなラッパに似て、下部の未成熟なタネの部分を、おしべが切れないようにそっと引っ張り出し、水面に向かって落下傘のように投げ入れよく遊びました。

そういえば最近はどちらもあまり見かけません。まあ、園芸植物には流行り廃りがあるものなと思っていたら、ホームセンターでよく見かける「インパチェンス」が、別名アフリカホウセンカと言うのだそうです。名前はホウセンカですが、花自体はオシロイバナを思わせるカラフルな色。わたしの勘違いを、魔法か何かで一つにしてもらったみたいで、なんだか不思議です。

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