N国女子の真実 高校生・みゆき編 前編

匠と離れたみゆきは新設された「東都女子高校」へ入学することになった。

K国政府の支援により、新しい校舎、最新設備が備わった学校で、資金の無いN国の公立学校ではあり得ないクオリティの学校だった。

「K国の学校はこれくらい当たり前で、これよりハイテクな学校もある。より高度な知識を得たい者はK国の大学に行くと良い。」

そう説明するのは、N国語が流暢なK国人教師だ。

この学校の教師は全員K国人で、グローバルに活躍出来るようそうしているとのことだ。

珠美「ねぇ凄いわねみゆき。」

みゆき「う、うん…」

同じ中学から進学した珠美の言葉が頭に入らず、あまりに綺麗な学校に圧倒されてしまうみゆき。

月に一回、みゆきは匠に手紙を書くことにした。

検閲の関係で、月に一回しか書けないが、みゆきは匠への思いを綴った。

奥手なみゆきに初めて出来た彼氏である匠が、自分のことを忘れてしまうのではないかと心配だったのだ。

いつか必ず再会し、行けなかった遊園地に行くことを思いながら。

珠美「すごいね。K国語とかK国史とかあるよ!」

みゆき「今人気だからかな…」

女子高校のカリキュラムには、K国語やK国史が盛り込まれていた。

K国の音楽やドラマが好きな女子が大半で、授業自体は好評だった。

実際に同学年の他校のK国男子達と交流する機会もあり、語学や文化について学んでいた。

授業は日に日に進むに連れ、K国史は過激な内容にも触れるようになっていた。

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