図書館の平和を守っていた時のことなど(2)

こんにちは。未だにnoteの使い方がよくわからず、新しいノートを書くのに苦戦していました。ハッコの図書館日記、2回目は何を書こう。きっと図書館で働きたい人は、どういう業務をするかとか、指定管理者についてとか、ある程度知っているのかなと思うので、次回は業務のことを書きたいって1回目に書いたけどやめよう。さて、どうしようか。そうだ、あれを書こう。

ということで、第2回のテーマは「どういう人が図書館の平和を守っているのか」という感じで行きたいと思います。なお、図書館での勤務のことを「図書館の平和を守る」と表現しているのは、有川浩さんの小説「図書館戦争」を意識してるからです。図書館で働いていた時からそう表現してて、いまさら変えられないのでご了承ください。


どういう人が図書館の平和を守っているのか

①近所に住む主婦の方

なんといっても図書館の平和を最前線で守っているのは、図書館の近所に住んでいる主婦の方々です。わたしが働いていた図書館のアルバイト・パートの8割は家庭を持つ女性の方でした。家からも近いし、夜遅くまでの勤務はないし、ということで図書館は絶好の職場なのだろう。子どもの来館も多いので、子どもへの対応も上手いし、高齢の方の相手もお手のもの。本の修理や、ブッカーがけ(本の表面に貼ってある透明のビニールのことです)丁寧かつスピーディーにやってくれます。(わたしはブッカーがけが超苦手でした。。)

いくらパートタイムとはいえ、家庭と図書館の両立は大変だと思います。閉館まで勤務していた方は、昼休みに家に帰って夕飯の準備をしたり、勤務後に保護者会に行ったりしていました。また、カウンターに一緒に入っているときに、来館者が少なくてちょっと暇だったのでお子さんの話や進路相談なども聞いたりしていました。

②近所に住む学生・フリーター

最近の図書館は夜遅くまで開館していることが多く、遅いところだと22時までやっているところもあるとか。17時で閉館する図書館というのは少なくなってきているようです。そんな感じでわたしの働いていた図書館も17時以降も開館しておりました。しかし、先述の主婦の方は夜になるとお子さまや旦那様が家に帰ってくるので、みなさん17時とか18時くらいには退勤してしまいます。そこで、彼女たちに代わり夜の図書館の平和を守るのが、近所に住む学生やフリーターの若者たちです。わたしもそのなかのひとりでした。

夜になると日中ほど来館者はいないので、割と暇でした。なので、カウンターが暇な時は彼らといろんな話をしたりしました。2つくらい年下の男の子は就職が決まらず、大学を卒業してからも図書館の平和を守りながら就職活動をしていました。わたしも就職が決まらないまま大学院を出たので、彼と同じく図書館の平和を守りながら就職活動をしていました。どちらが先に就職できるか競争していたなー。結果的にわたしも彼も就職できたのですが、その男の子は司書資格を取って、図書館の委託業務をしている会社に就職して今でも図書館の平和を守っているとか。他にも雀荘との掛け持ちで図書館の平和を守っている、麻雀とパチスロと煙草とラノベが好きなフリーターとか、弟夫婦との2世帯住宅で母親のように家事をこなすフリーターとか・・・いろんな同世代の人とともに夜の図書館の平和を守っていました。

なんだか懐かしくておセンチな気分になってしまいそうなので、話を変えます。夜の図書館は昼に比べると不審者が多いですね。不審者というか、対応に一苦労するような方ですね。そういうこともあるので、夜は体力のある若手や男性の方がいると安心です。見た目だけでも柔道やってそうな感じの人とかいいと思います。声が大きくて元気いっぱいっていうのはだめです。図書館は静かにするところなので。

③遠方から勤務する図書館で働きたい人

わざわざ電車で通勤してくる人はかなりの高確率で図書館で働きたい!って意欲のある方です。わたしも含め上記の①②の人たちは、家から近いとか自転車で15分くらいで図書館に行けるからとかそんな感じで図書館の平和を守り始めた人がほとんどです。わたしの働いていた図書館にも電車で通っていた方いたけど、司書免許を持っている方でしたね。そういう人がひとりでもいると、職場が引き締まっていいですね。


という感じでざっくりとどんな人が図書館の平和を守っているのか書いてみました。業務委託された側の人たちについて書いたので、指定管理館ではなく直営館だと上記以外にも役所の職員さんもいらっしゃいます。役所の職員さんも非常勤職員だったり、任期付職員だったりという事情がおありだったので、業務委託側のバイトさんよりも職員の入れ替わりが多かった印象があります。

図書館で一緒に平和を守っていた人たちは、学生だったわたしにとっては普段の生活ではなかなか会えるような人たちではなかったなと今になって思います。特に主婦の方からお子さんとか家庭の話を聞くと、なんだか他人の生活を見てしまった気持ちになりドキドキというか不思議な感覚でした。でも、一緒に働いている人の生活の一部を垣間見るのは、ひとつの物語をパラパラとめくって眺めるようなものなのかもしれません。3年半でたまたま図書館で働いている、たまたまこのまちの図書館に来館した、いろんな立場の人たちと出会い、彼らの生活の一部を垣間見たことは、後に図書館を辞めてまちや生活空間をつくっていくランドスケープデザインの仕事に就いた自分にとってはとても重要なことでした。

ということで、次回は図書館の平和を守っている人たちじゃなくて、図書館を訪れる人たちについてさらっと書けたらいいなと思っております。

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