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心理学検定キーワード第4章【社会・感情・性格】4.20(感情の文化)★★

国が違えば感情も違う

ぐいぐい自己主張する欧米人に対して、日本人は違和感を感じるし

逆に日本人のおしとやかさについては、欧米人は違和感を感じるんでしょう。

これについてはどちらが正しいとかという事ではなく。

状況に応じてその感情表出を変化させる必要があると考えます。

本日の内容は感情の文化という事で

文化と感情表出についての2人の学者の考えと

また、個人主義と集団主義での考え方についておさえていきたいと思います。

それでは、まとめの方はじめていくぅー


→感情の文化①エクマンの研究

4.18感情の障害にてエクマンについてまとめていますが

復習もかねて再度記載します。

エクマンはニューギニアの奥地に暮らす人々を含めた複数の国々で調査をおこなって

文化の違いにかかわらず6つの基本感情を示す顔面表情がほぼ共通していることを報告しました。

その基本感情とは

・幸福・悲しみ・怖れ・嫌悪・怒り・驚き

です。

日本人の特徴としては(アメリカと比較)

権威者の前では感情表出を抑える

・友人など親しい関係の人の前では抑えることをしない

というものがあります。

エクマンの研究から

個々の文化に属する人間は

文化が持っている感情表出のルールを学習して

そのルールに従って感情を表すと考えました。

そして、そのルールのことを表示規則といいます。

また、エクマンのこの説は

感情の神経文化説と呼ばれます。


→感情の文化②ラッセルの研究

ラッセル(Russell,J.A)エクマンの研究方法を批判し

感情表出に対する文化の役割については独自の考えを展開しました。

感情は以下の一連の要素

・感情を引き起こす事象の知覚とその解釈

・生理反応

・感情体験

・顔面表情の変化

・行動

から成り立っていると考え、これらは生得的な反応連鎖ではなく、文化によって生み出されるシナリオとみなしました。

感情の文化差は、上記の要素を文化が強調する結果であると考えたわけです。


→感情の文化差と甘え

感情の文化差についての研究は最近では

個人主義に重きを持つ文化と

集団主義に重きを持つ文化との比較が行われています。

例として甘えという感情については

相互に依存しあうことによる幸福感の表れであって

集団を重んじる日本人にとっては肯定的ですが

個人の独立性を重視する欧米文化では否定的です。

一方怒りについてはこの逆で

欧米文化比較的寛容

日本人違和感を感じて否定的であるというみかたをしています。


→本日の内容‐箇条書きまとめ

・エクマンは6つの基本感情を報告

・6つの基本感情は、幸福、悲しみ、怖れ、嫌悪、怒り、驚き

・文化が有する感情表出のルールを表示規則という

エクマン感情の神経文化説を唱えている

ラッセルエクマンの研究方法を批判した


以上、本日は感情と文化についてでした

次回は情動知能についてです。

それではまた次回。



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