見出し画像

日々をダラダラと過ごすのを防ぐ!心理学的に正しい締め切りの作り方

私たちは締め切りを設けても、その締め切りの作り方が心理学的に間違っていたら、期限内に作業を終えることが難しくなります。

実は締め切りはただ作ればいいというものではないのです。きちんと科学的に正しい目標の設定方法でなくては、行動を促してはくれないどころかサボってしまう原因にすらなってしまうのです。

締め切りについて調べた心理実験があります。

スイスのチューリッヒ大学で心理学を研究しているコーネリアス コーニグ博士は、学生に「13日後に試験を行う」と告げて、その締め切りを基準にどれくらいの学生がいつ頃から勉強をし始めるのかを調べました。

すると、告げられたその日である13日前に勉強を始めた人はなんと0%でした。試験があることを予告された日に勉強をし始めた学生は一人もいなかったのです。

さらには、試験の前日に勉強を始めた学生はなんと半数を超える55%もいたのです。試験の前日になるまで半分以上の学生が勉強を始めなかったのです。

客観的に見ればおかしいと思うのですが、それくらい私たちの中にある「やるべきことを後回しにしてしまう」心理は強く作用してしまうということです。これは人間が進化の上を見つけてきた心理ですので、誰にでも思い当たる節はあるでしょう。

このデッドラインラッシュ(締め切り直前まで何もせず、直前になって慌てて行動に移る状態)を回避するためには締切日を早めに設定しておくことが役に立ちます。

実際には2週間後が締め切りでも余裕を持たせて1週間後が締め切りということにしておくことで、少なくとも6日後には作業をし始めることができます。

これを心理学用語ではデッドラインテクニックと呼びます。「この日になるまではこの状態にしておこう」というような目標を複数個持っておくことで、早めの行動が促されるのです。

これは元々締め切りがない場合にも使えますし、1日のうちの細かな作業に対して制限時間を設ける細切れのテクニックとしても使えます。

例えば、20分間読書をしようだとか、30分間は仕事だけに集中しよう といった簡単なものでも効果があります。

このように私たちは、制限時間がある方が適度なプレッシャーを感じることができて作業に集中することができるのです。

これはタイムプレッシャーテクニックと呼ばれています。目標や締め切りは細かな設定の方が取り組みやすくなる心理効果があるのです。

こうしたテクニックに効果があるのは、私たちは大きな目標や遠すぎる将来の予定はぼんやりとした形で適当にしか考えられないからです。なので、目標や締め切りは細かく設定しておくと達成しやすいのです。

この方法がうまくハマって先延ばし癖が一発で治ることもいるので、ぜひ一度は試してみてください。

参考資料
・やる気が下がらない心理学的な目標の立て方と、やる気が出ない時の対処法
・大きな失敗をしたときの立ち直り方と、複雑な問題を解決するためのシンプルな思考方法


有料記事の購入を迷っている方は、無料で読めるブログ記事を参考にどうぞ!http://kruchoro.com/ 月額会員になれば有料記事はすべて読めます。https://fanclove.jp/club/kruchoro