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アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない:海外行ってみたVol.24

ちょっと前に『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』町山 智浩(著)という本を読んだのですが、まさにタイトルそのまんまでアメリカに住む人の半分は本当にニューヨークの場所を知らないのです。

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ニューヨークを知らない人たちは主に内陸部の、自分たちの街や国から一歩も出ないようないわゆる田舎の人たちなのですが、田舎というイメージが日本とはちょっと違うんです。

日本だと田舎の人と言うと「だべさ、だべさ」という感じで年齢層もわりと上の人たちを想像すると思うのですが、アメリカの場合は若い人たちも全然入るし普通にYouTubeとか見てパソコンとかも使うんです。若い人の割合というか、数が違うんですね。

でもよく考えたら、日本でも若い人たちが生まれた場所から動かないということはままあります。そういう人たちはもちろん上記の田舎のアメリカ人みたいにYouTubeを見たりしています。日本は東京一極集中なので、首都圏へと出て行く若者がたくさんいる一方で、一定数の若い人たちは田舎に残るわけです。また東京一極集中ということで、東京の所在を知らない日本人はまずいないと思います(少しはいるかもしれないけれど)。

でもアメリカではここがちょっと違うようで、もちろんニューヨークが首都ではないことも関係しているのかもしれないけれど、ニューヨークといえば世界有数の都市です。そんな自分たちの国の中にある有名な都市の場所を、国内に長年住んでいる人たち(本の中では少なくとも自国に15年は住んでいるであろうティーンエイジャーがニューヨークの場所を答えられていなかった)が答えられないというのは、どういうことだ?ってなるわけです。

※※※

この本が面白いのは、日本は他国に比べてグローバル化に遅れていると揶揄されることが多い一般意見とは違って、「いや、アメリカも相当だぜ」という多くの日本人からしたらびっくりするようなアメリカ国内の保守的な社会がわかりやすく描かれているところです。アメリカという言葉で一括りにできないような現実と場所がそこにはあるのだということに気づかされます。

またこの本の発行年は2008年(当時ブッシュ政権)なのですが、この本をひとつ読むだけでどうして今回トランプがヒラリーに勝利したのかよくわかるような内容です。そう考えると同時にオバマってすごいなって思えます。キーワードとしては「宗教、科学、知性、反知性、理想、現実、モラル、感情」といった感じです。

同じ州内における地域格差

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