くすぐったい話

元同僚のすることがむず痒いなぁ、くすぐったいなぁっていう話。

早い時間から会うのが久し振りで何だか照れた。
ちょっと前ならよくあったことなのにね。
お互い社会人としてちゃんとしてる証拠なのか。
今までの誰かは私だけになりたがったし、私にも自分だけになることを望まれたからとても落ち着く。
私だけになることも、元同僚だけになることも望まない元同僚がやっぱり好きだなぁと思う。

沢山話をした。
動画をつけているのに殆ど見ていない元同僚。
私の方ばかり見て、埋めるように話す元同僚がなんだかとてもくすぐったかった。
きいさんって呼ばれる度にむず痒くて。
お酒を2人とも沢山飲んで酔っ払って、いや~次の日から仕事のくせにね笑
私に触れてくる元同僚が笑ってるから私も笑って、また話して、飲んで、楽しかった。

私と寝ることが元同僚にとって良いことらしい。
元同僚を引っ張って寝かせてるだけの私と寝ることの何が良いのか分からないけど。
元同僚がそう言うならそれでいいかなと思ったり。
出掛ける約束をしているけど、その日は色々見て回ろう?って言われて。
私の用事を済ませたらすぐ帰ると思ったのに。
全てがくすぐったくて、なんだか恥ずかしかった。
元同僚が行こうと言った場所は元同僚自身も認識しているデートスポットなわけで。
私はそんな所へこのイケメンを連れて歩くのか…?えっ逆ナンされない?????平気?????
欲目はあれど、本当にモテるからな…恐ろしい。
私といる時は私を最優先してくれていることに気が付いている。
だから大丈夫って知っているし、そこに嫉妬はしないけれど。
そういう元同僚を知っているから余計にムズムズと、心が痒くなるのです。

それは寝る時に困るから嫌だ嫌だと喚く私を押さえ付けて辱められ、久しぶりに?ゆっくりと事に及んで。
元同僚が私に泣かないのって撫でるのを久々に見た気がする。
元同僚には一生言わないけど、最中に泣くほど良くされるのは元同僚が初めてだったりする。
切実にもうやめて欲しいと…そういう涙です!!
過剰なそれは辛さと紙一重と知れ。
相性が良いのでしょう、お互いに…
事後はやめてって言ったのに!と私に怒られるもどこ吹く風な元同僚に溜息と乾いた笑い。
好いた男がこれだもの、諦めも肝心である。

寝相の悪い元同僚が羽交い締めにしていた私を放り出し暑さから床に転がり、寒くなったら戻るだろうと放置した夜中。
戻って来たなと起きたら羽交い締めにされ、きいさん~…って言いながら寝て。
思わずなんなの!と言ってしまった私は悪くないと思う。
くすぐったい。くすぐったいです。
起きる度にすりすりと寄ってくる元同僚がやっぱり可愛くて。
汗ばんでるくらいだから暑いはずなのに手放されないこともくすぐったいと思いながら寝て。
図体のでかい、いい歳した大人を可愛いと思う。
見た目ヤンキーのくせに!風切って歩くくせに!
私といる時は絡まれないように注意してくれるんだよなぁとぼんやり思い出して、こしょばゆい。

まだ寝ると朝もぐずり、私を腕の中に納めてゴロゴロ。
この段階でお互いに頭のどこかは覚醒していて、ちゃんと意識がある。
私は仕方ないなぁと思いながら腕の中で静かーにしておく、だって出ようとすると苦しいくらいに引き留められるからね…
あれは?これは?って持っていく物のチェックをして、のどぬーるスプレーを持たせていってらっしゃい。

そんなくすぐったい時間。
離れようとしてる女はこんな時間を過ごしていいのでしょうか!!!
私には分からない!!!
でも私からは極力寄って行ってないから!!
昨日はちょっと!ちょっとしか!
だって~~~~~嬉しかったんだもん~~~
元同僚が甘ったれて可愛かったんだもん~~
きいさんがこれしてくれると思ってたからしてこなかった!ってドヤ顔で言われたり、きいさんと過ごすのが俺は良いよとか言うから~~~~~~~~
ちょっと嬉しくなっちゃったんだ…
好きだもの、仕方ないじゃないか。
いつかを見据えても現役の好意には敵わない。
一緒にいる時間は好きで好きでたまらないし、それが元同僚以上の人はいないのだと思えてならない。
きっとそんなことはないんだって分かっていても。
それでも私にとって元同僚は特別枠で。
クズで馬鹿で私の嫌いな部類の人間だけれど、これまでの誰よりしっかりしていて私の気持ちを汲んでくれる。
それがまた一等、くすぐったくてくすぐったくて仕方ない。


あ。
新人は来ませんでした!!
バックれました。
よって私の仕事は変わらず~
よし、今日も頑張りまぁす笑

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