IPv4 over IPv6で高速インターネット

1.インターネット接続が遅くなる原因

私は通信系会社の営業としてISPの卸販売やネットワーク機器類の販売をしています。
営業活動を行う中で、クライアントさんから
「ネット接続が最近遅くなった」
「ネットが繋がらない・安定しない」
というご意見を定期的にいただきます。

・NTT設置のONU迄、NTT局舎側のトラブル/故障
・設置しているルーターの故障
・配線の断線
・Wi-Fi電波の飛び問題
・各接続端末側の問題
などなど、事由は様々なのですが、
結果的にネックと判断される事由として最も多いのが、
「ISP」です。

従来、主流であったISPの接続方式の「IPv4 PPPoE接続」が
主に利用者爆増が原因で速度が出にくい状況にあり、
速度が遅いと申告されるケースの大半がここです。

参考程度にスピードテストをしてみると、下り10mbps以下等、
「格安SIMのほうが速いやん」ということがよくあります。

2.IPv6 IPoE接続を導入する

そんな際に改善に至る場合が多いのが、「ISPの変更」。
従来の「IPv4 PPPoE接続」から「IPv6 IPoE接続」への切替です。
提供事業者のホームページ等では、
IPv4は一般道路、IPv6は高速道路と例えられていることが多く、
体感的にも通信速度のアップが見込めます。

参考までに、IPv6 IPoE接続利用中の自宅での通信速度です。
※大阪府内、戸建て、有線LAN接続PCにて土曜23時頃のgoogle測定結果
かなり優秀な速度結果かと思います。

画像1

プロバイダ提供事業者さんでは様々な商品名で販売されてますが、
IPv4 over IPv6/MAP-E方式という仕組みを用いた
「v6プラス」というサービスがオススメ。
IPv6にも接続方式がMAP-EやDS-Lite等、いくつかあるのですが、
一部ポート開放が可能だったり、
ネットワーク機器の制限が広がるのでMAP-E方式のv6プラスを推奨。

3.IPv6導入につき、設置ルーターの設定を変更

IPv6 IPoE導入は、原則プロバイダ提供事業者への申込と、
宅内のルーターをv6プラス接続に変更してあげることで利用可能。
(ルーターがv6プラスに対応していないケースがあるので要注意)
NTTに工事に来てもらう必要もないので、手っ取り早いです。

ただ、まだ普及し始めた規格が故、
ISPサービス側というより、v6プラス対応とされる
ルーターの不具合も多いのが現状です。
突然通信が遮断され、ルーターの再起動が必要、、、など
ビジネスでの利用には不安になる部分も多かったり。
今でこそ結構マシになりましたが、v6プラス対応ルーターが
リリースされ始めた頃は本当に酷かった。

4.結果的にヤマハのルーターがオススメ。

先述のv6プラス通信不具合も少なく、
安定するのはやはり業務用と位置付けされるルーターがいいです。
YAMAHAのRTX830がオススメ。
前モデルのRTX810が安価になってますが、v6プラス非対応なのでNG。

ちょっと一般家庭での設置に手は出しづらい価格ですが、、、
ルーターとしてのスペックも申し分なく、
5,000円~10,000円程度で販売されているルーターと
通信速度も結構差が出てきます。
有線1Gbps対応ルーターならOKという考え方でしたが、
YAMAHAルーターを導入してから、
「結構差が出るもんやな」と実感しました。

設定にコマンドを書く必要があったり、難易度も高めなので、
設定してみて覚えておきたいポイント等、残していければと思います。

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