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3,000名が来場した個人投資家向けカンファレンスの裏側は。

モーニングスターでセミナーイベントの担当をしている齊藤と申します。
初めてnoteに書きますが、次回開催時のためにもリアルな内容を残しておこうと思います。

|モーニングスターとは

最初にモーニングスターという会社を簡単にご紹介させていただきます。
当社は世界27か国に展開する投資信託(投信)に関する第三者評価機関です。中立的な立場から、投信に関する情報だけでなく株式や仮想通貨などの情報発信を行うメディアを運営しております。
月間4,000万PV、ユニークユーザー160万を超える金融総合サイトの運営や、70万超DLの投信アプリの提供、全国で資産運用セミナーなどを開催しております。

私は2018年11月に入社し、それらの事業の中で主に資産運用フェア等の大型セミナーイベントの企画制作の担当をしております。

■2019年のイベント開催実績
2019年は年間のセミナーイベント参加者が15,000人を超え、開催地域は札幌から長崎まで9都市でした。
  ー300~2,000名規模の企画(資産運用フェア等)23回(計13,187名)
  -100名前後の企画(説明会等含む)39回(計1,885名)

図1

|個人投資家が3,000名来場したイベントとは

2019/9/14(土)に投信EXPO2019という企画を六本木のミッドタウンホールで開催いたしました。
2016年から毎年行っていて4回目になります。
投信の運用会社(●●アセットマネジメント、●●投信といった社名の会社さん)にご協賛いただき(出展者数は39社)、ファンド紹介や資産形成についてのノウハウ、経済状況などの講演があり、展示ブースでは各社趣向を凝らしたブース装飾やノベルティなどを配っていたりします。

また、投信EXPO2019では講演のライブ動画配信も平行して実施いたしました。ライブ配信は初めての試みでしたが、総視聴者数は来場者数とほぼ同じくらいになりました。今後広く活用されていく見込みです。

|集客の基本は会員へのメルマガ配信

図2

当社の場合、基本的には自社に登録する会員様へのメール配信とHPへの情報掲載が集客手法の中心です。
多くの広告費を投じなくても集客ができている現状は、資産運用に興味を持っているユーザーの求めるニーズに合致している結果だと思います。

|企画コンテンツ

1、基調講演
著名人を招いた講演と当社代表による講演を朝・昼・ラストに設定しています。
著名人枠としてどういった方に講演していただくかは集客はもちろんイベントのブランディングにとってにも重要なポイントとなります。

▶朝イチ:著名人講演①/昼:著名人講演②/ラスト:当社代表朝倉の講演

基調講演は一つの会場では入りきらないためもう一つの講演会場や休憩場所にあるモニターへも同時中継します。
ラストの代表講演が最も参加者が多くなりました。

■著名人のアサイン
▶条件
・タレントすぎずアカデミック寄りの人物(芸能系というよりは経済系や文化系)
・40~50代以上の来場者層と合致する人物
・「モーニングスターのイベントで●●さんの話を聞いたよ」と言いたくなるような人物
・できれば動画配信可能(WANT条件)
・出演料が予算内かどうか
※2019は2名ご出演いただき、お一人は約2ヶ月前、もうお一人は約1ヶ月前に決まりました。

2、スポンサー講演
講演会場はスポンサーグレードによって2会場で行います。やはり3,000人も来ていると全講演ほぼ満席で追加の椅子を出しても立ち見が出るほどになっています。講演の休憩時間は10分間なので、みなさんこの時間で目当ての講演会場へ移動することになります。

3、展示ブース
2019では2パターンの基礎ブース規格を用意しました。
一つは出展者がブースの中に入ってカウンター越しに対応する仕様(画像左)。
もう一つは出展者がカウンターの前に立って直接資料やノベルティを手渡しできる仕様(画像右)。
自社で施工したいという場合はスペース明け渡しという場合もあります。
7:3で画像左のブース仕様が人気という結果でした。

図3

4、スタンプラリー
展示ブースにスタンプを設置し、来場者がパンフレットにスタンプを押した数によってプレゼントを差し上げます。
楽しみつつ多くのブースとの接点を持ってもらうという意図で行っております。
毎年人気の企画で1500名以上が参加してくださいました。

図1

5、抽選会
こちらも人気なのですが、プログラムの最後に会場で豪華景品が当たる抽選会を行います。
最後まで会場に残っていただいた方には”自分では買わないけど貰ったらうれしい”という物が当たります。
抽選商品は当日のお楽しみとしておりますが、だいたい直前まで決まらないので印刷スケジュールの都合上パンフレットなどに掲載できません(笑)

6、キッズコーナーと休憩スペース
最近は子育て世代の方々も増えてきて、ファミリーで休憩できるスペースを用意しました。
人が多い場所は大人でも疲れますのでゆっくりと資料を調べたりできる休憩スペースを設けてあります。
休憩場所があるのはアンケートにも書いていただくくらい好評です。

図2

|運営企画担当の視点は

モーニングスターが主催するイベントは、「個人投資家にとって最新で客観的中立的な情報を発信する、一度に多くの有用な情報を得られる。」そういった場を提供しなければなりません。
単に情報発信するのであればニュース番組やWebサイトでも十分かもしれません。しかし、リアルのイベントを行うということは、画面越しでは伝わらないコトがあるのも事実です。
出展者が「最も伝えたいこと」を「直接発信できる」のもWebの記事とは異なる点です。

そして運営企画に携わる私たちは、スポンサーである出展者・講演者のより良い情報を熱量そのままにしっかりと来場者へ届け、そして来場いただく参加者にストレスなく受け取っていただける環境を整えることがミッションです。
椅子と椅子の間隔ひとつにしても、休憩10分間で移動できるのか?でも広すぎたら来場者が入りきらなくなる、というバランスを見極めて設定します。

どのような企画構成にしたら最も質の高い情報を届けられるのか、またどのような環境であれば情報を取得しやすいのか。

それがブレてはいけないところです。


|最新の投信情報は「投信EXPO」に行けば・見れば、わかる。

投信EXPO2020は今年は9月12日(土)に虎ノ門ヒルズフォーラムで開催いたします。

新型コロナウイルスの影響を受け、例年とは少し形を変えリアルだけでなくオンラインにも力をいれていきます。
それでも私たちのやるべきミッションは変わりません。

出展者には多くの投資家との接点を提供し、自社の商品を認知していただく場を提供する。
そのためには事前の準備段階から事務局として密なコミュニケーションを取りできる限りのご要望にお答えし、期待感を持ってこの日を迎えていただくサポートをしてまいります。

来場者には久しぶりのリアルイベントという場の提供。そしてオンラインセミナーという新たな参加方法による情報提供をいたします。会場では新型コロナウイルスへの対策をしっかりと取り、オンラインでは単に視聴URLをメールで送るだけでなく、イベントHPには実際の会場と遜色ないくらいの情報量を掲載していく予定です。

チームメンバーは忙殺される日々の中でもこの両者の視点を忘れずきめ細かに対応して当日を迎えられるように準備を進めていきたいと思います。

ぜひ、今年の投信EXPO2020も、来場者目線の「投資信託・資産運用のポイント」と、裏側で動いている「イベント企画・運営のポイント」と、様々な角度からお楽しみいただければと思います。

※今回は2019開催の記事を中心にしたため2020開催の新型コロナ対策や動画配信などにはあまり触れておりません。しっかりと対策を取ってまいりますので改めてnoteにも公開できればと思っております。


▼6月からTwitterを始めました。
投信・マーケ・イベント関係について書くことが多いです。
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齊藤ケンイチロウ@モーニングスター
https://twitter.com/Ken_Sait0