見出し画像

音楽と生活 オールタイムベストアルバム30

突然だが現時点(2023年1月31日 *ちなみに、偶然にも私がTwitterを初めてちょうど一年みたいです。)での自分のオールタイムベストを選んでみたくなった。
 
ポップミュージックを意識的に聞き始めて(おそらく)20年以上の時間が経った。
 
小学校のときは「ハリーポッター」を読むのが大好きだった私は、中学1年生になるとドストエフスキーと村上春樹がアイドルになっていた。

このサンプルから理解ってもらえると思うが、私はとにかく背伸びがしたくてたまらない(ある意味残念な)子どもだった。
当然、音楽を聴くという行為も、私にとっては“背伸び”の一環だったのだが、背伸びをしている中で本当に好きになるものも数多く出てきた。
故に、(周囲は鬱陶しくてたまらなかっただろうが)そのような見栄っ張りだった昔の自分にも今では感謝している。でなければ出会えないほど素晴らしい音楽で世界は溢れている。
 
しかし、このような“背伸び”で聴いていた音楽が、自分の実存のようなものと結びつき、自分にとって本当に大切なものであると実感するまでには相応の時間がかかる。(つまりタイムラグが存在する。)

それは、ストリーミングサービスが普及して、話題に上がっているアルバムを直ぐに聴くことができる環境が整った今も同じである。いや、むしろこのタイムラグは長くなっているようにも感じる。

24時にリリースされた新譜をTwitterのTL上の方々と一緒に盛り上がって聴くのは最高に楽しい体験ではあるが、やはりそれは熱に浮かされるようなフローな感情であり、環境に感情を支配されている状況でもある。
 
そこに楽しさを見出している自分を認識しながらも、それを相対化していく作業はとても困難だ。
 
自分の(言語化できない)深い部分と作品が結びついたと感じるのは、そうした熱に浮かされたときではなく、やはり生活のふとした瞬間だったりする。
仕事終わりにイヤフォンで。洗い物をしながらスピーカーで。パートナーとドライブをしているカーステレオで。
そうした生活の中で、「大切だ」という感情を何度も塗り重ねられたアルバムを30枚選んだ。

前述したタイムラグ故にここ3年ほどのアルバムはほとんどない。

また選んでみてわかったが、ほとんどが日本・アメリカ・イギリスの作品になった。これは環境に選ばされていることに無自覚だった私のまさに今後の課題だが、あくまで現時点の偽らざるセレクトとして自分のためにここに記しておきたい。
 

30. Madlib「Shades Of Blue: Madlib Invades Blue Note」(2003)


MadlibによるBlue Note公認のリミックスアルバム。ジャズとヒップホップの“近さ”を教えてもらった一枚。超Dopeな名曲「Stormy」はYogee New Wavesのライブの出囃子。夜11時以降にお酒を飲みながら聴きたい。(執筆途中)
 

29. The Cure 「Disintegration」(1989)

当時の英国最強のロックバンド、キュアーの最高傑作。後進のミュージシャンたちに与えた影響という意味でも破格のアルバム。80年代最後の年に出た“裏80s”決定打としても聴ける。夜のイメージだが、昇りゆく朝日を見ながらも聴くのも最高。(執筆途中) 

28. Solange 「A Seat at the Table」(2016) 


後日執筆予定
 

27. Thee Michelle Gun Elephant 「GEAR BLUES」(1998)


 
中高生の自分にとって一番のアイドルはミッシェルだった。既に解散しておりライブを観ることができないというのも私の憧れに火をくべるものだった。
この「GEAR BLUES」は、ミッシェルのディスコグラフィの中でも出色の出来で、バンドメンバー全員が完全に同じ方向を向いているのが聴いているだけで伝わる。普通、バンドはこんな風には転がらない。前作の「Chicken Zombies」、次作「Casanova Snake」ともに素晴らしい作品だが本作ほどの極点には達していない。特別なバンドの奇跡の瞬間をレコーディングすることに成功した作品。気分の晴れない昼下がりに聴きたい。(あと、テニスの試合前によく聴いていた。笑)(執筆途中)
 

26. Vampire Weekend 「Modern Vampire of The City」(2013)


 後日執筆予定
 

25. 砂原良徳 「LOVEBEAT」(2001)


本作の2曲目のタイトルは「BALANCE」。日々、周囲とのバランスを取りながら生きることを強いられる資本主義社会で暮らしていると、自分自身のバランスを崩してしまうことがある。生活のバランス、精神のバランス…そういったバランスを整えてくれる平熱のビート。自分にとって、いつでも帰ることができるセーフティーな基地のようなアルバム。就寝前にスマホを閉じて聴きたい。(執筆途中)
 

24. Cleo Sol 「Mother」(2021)


最初の印象は(声質はかなり異なるが)休日の教会にライブをしにきたノラ・ジョーンズ。
リリックを読む限りでは、母になったクレオ・ソルが自身の子どもに対して歌っているような曲が多い。聴いているこちらがイノセントな赤ん坊の気持ちでいることを許してくれるようなウォーミーな音の上で、優しくてホーリーな「子守唄」が続く。
家族というシステムの弊害が叫ばれて久しいが(実際私も両親との関係はあまり良くない…笑)、人間にとっては爬虫類よりも(子育てをする)哺乳類の動物の方が、心を通じ合わせることが可能な気がするように、「“子どもを育てる”ということに愛の根源があるのかもしれない」と(私のようなシニカルな人間にも)思わせてくれるような素敵な1枚。休日の朝の遅い目覚めの後にコーヒーを飲みながら聴きたい。(執筆途中)
 
 

23. Arcade Fire 「Funeral」(2004)


ゼロ年代に本格的に音楽を聴き始めた自分にとって、“インディロック”とは何かを教えてくれたアルバム。(そして、これ以上のアルバムには未だに出会えていない。)
野心とDIYスピリット、世界への批評精神、そして市井の人々への愛がマーブル状になった様な圧巻のサウンドスケープ。
このアルバムの発表時のサマソニの来日は観られなかったが、2014年のフジロックのライブは未だに私の中の生涯最高のライブ体験。
現在、バンドは色々と大変な状況のようだが、是非もう一度、大きな会場で観てみたい。(執筆途中)
 

22. Bjork 「Post」(1995)


 
後日執筆予定。
 

21. Bon Iver 「22, A Million」(2016)


(カニエとのコラボや、ライブにおけるオートチューニング使いから兆候があったとは言え)前2作やVolcano Choirからはガラッと変わった音像に本当に驚かされた。先行曲が公開されたときの興奮を未だに覚えている。「33 God」はこの10年で個人的に5本指に入る曲だ。(執筆途中)
 

20. Talking Heads 「Remain in Light」(1980)


 
初聴時(おそらく中学か高校)の印象は「こんなに下品なファンクがあるのか」といった具合で、理解するまでかなりの時間を要した。ゼロ年代後半のブルックリンのインディ・ロックバンド勢を聴いてからもう一度聴き返した際に妙にしっくりきたのを覚えている。これは一日のどの時間に合う音楽なのか未だにわからない。笑 (執筆途中)
 

19. スピッツ 「ハヤブサ」(2000)


 
思い入れを考えるとスピッツからは5枚くらい選びたいのだが、現時点で一番好きな本作を。(初期3作や「フェイクファー」と本当に迷った。)
セールス的には全盛だった「インディゴ地平線」などにおいても、オルタナティブな曲が実は満載だったりするのだが、本作ではそれが突き抜けた形で花開いており、特に三輪氏のリードギターの録音は本作がキャリアを通じて最高だと感じる。夜道を歩きながら聴きたいアルバム。
次作の「三日月ロック」以降の亀田氏プロデュースによるハイファイな音像も嫌いではないのだが、そろそろ別のスピッツの音を聴いてみたいというのが本音だったりする。(執筆途中)
 

18. SUGAR BABE 「SONGS」(1975)


後日執筆予定。
 

17. Miles Davis 「Bitches Brew」(1970)


「Kind of Blue」「In A Silent Way」と迷った。というよりも、マイルスから1枚選ぶという行為自体が“宗教戦争”の様相を呈してくるのであり、ジャズの門外漢である自分がマイルスについて書けることなど何もないのであるが…。(素晴らしい論考や研究書が数多くあります。)
本作は聴くたびに印象が変わり未だに全貌が掴めていない。今はアナログ盤のD面にあたる曲が好き。(執筆途中)
 

16. Kanye West (Ye) 「My Beautiful Dark Twisted Fantasy」(2010)


カニエのプロデュース力によって実現した醜悪な高み。雑誌Snoozerの2010年の年間ベスト号において「反吐が出るほど素晴らしい」と称されていたが、まさにそうした形容が相応しいプロダクション。高カロリーすぎて、通しでは滅多に聴かないが、聴くと毎回「Runaway」
で放心してしまう。(執筆途中)
 

15. Kendrick Lamar 「To Pimp A Butterfly」(2015)


祝来日。しかしながら、このアルバムのときのライブが一番観たかった。(執筆途中)

14. 阿部芙蓉美 「沈黙の恋人」(2012)


Lana Del Reyが提唱した「Sad Core」というジャンルの音楽をここ日本において、何ならラナ以前から作り上げている北海道出身のSSWの2012年作。
大変な名作なので是非ともアナログ化して欲しい。夕暮れに電車のホームで聞きたい。(執筆途中)
 

13. Common 「Like Water For Chocolate」(2000)


後日執筆予定。
 

12. Bill Evans Trio 「Waltz For Debby」(1961)


「Undercurrent」と悩んだがコチラを。John Coltraneの「Ballads」などと同じく,
ターンテーブルに乗せるだけで“良い夜”が約束されるアルバム。アナログをスピンしすぎているのでそろそろ二枚目が欲しい。(執筆途中)
 

11. Glenn Underground 「Atmosfear」(1996)


ハウスの大名盤。近頃アナログをゲットできて一番嬉しかった作品。(執筆途中)
 

10. A Tribe Called Quest 「The Low End Theory」(1991)


自分のHip-Hopへの偏見を変えてくれた作品。(執筆途中)
 

9. Portishead 「Dummy」(1994)


全ての音が私の性癖に突き刺さるPortisheadの1st。このアルバムが1994年に出ているという事実及びその価値に、聴くたび驚かされる。The xxなどの後進のバンドたちに与えた影響も含めて、もはやポップミュージックの“オーパーツ”と呼んでも良いかもしれない。(執筆途中)
 

8. The Beatles 「Revolver」(1966)


The Beatlesが存在しなかったifの世界を描いたダニー・ボイルの映画「Yesterday」は、個人的にかなり苦手な映画だったが、一方で、この「Revolver」というアルバムが出なかったとしたら、その後のポップミュージックの歴史はどうなっていたのだろうというのは考えてしまう。
それほどに偉大な作品だが、何よりも曲の切れ味の良さにぶっ飛ばされる。ジョージが覚醒した「Taxman」→「Eleanor Rigby」を超えるアルバムの冒頭は存在するのだろうか?(執筆途中)
 

7. Frank Ocean 「Channel Orange」(2012)


後日執筆予定。
 

6. Stevie Wonder 「Innervisions」(1973)


80年代のPrince、10年代のケンドリック・ラマーがそうであったように、70年代のスティービー・ワンダーは、100点満点で400点ぐらいのアルバムを連発していた。
その中から1枚選ぶのは困難を極めるが、今年50周年を迎えるコチラを。冒頭の「Too High」のハイハットの響きから痺れまくる。朝に聴くことが多い一枚。(執筆途中)
 

5. 荒井由実 「ひこうき雲」(1973)


(“荒井”姓時代のユーミンの作品は全てがそうなのだが、)若き達人たちによる演奏と芳醇なプロダクションは、もはや日本の文化遺産でもある。「雨の街を」の冒頭などで聴かれる林達夫氏のドラミングは、J Dillaを通過した耳で聴いても興奮せざるを得ない。
しかし、何よりも本作に閉じ込められたアトモスフィアは非常に蠱惑的で、聴くたびに感情がグチャグチャになってしまう。自分にとってあまりにも特別なアルバム。(執筆途中)
 

4. Radiohead 「In Rainbows」(2007)



今聴くと一番「古い」と感じることが多いゼロ年代のロックバンドの録音物の中において、流石に別格の完成度。「The Bends」~「Amnesiac」での革新性を経て、再びソングライティングに回帰したアルバムではあるが、各楽器の空間レイヤーの深さが各曲にとてつもない説得力を与えている。(執筆途中)
 

3. Sufjan Stevens 「Illinois」(2005)


 
後日執筆予定。
 

2. D‘angelo 「Voodoo」(2000)

 
マイルスやプリンス、スティービーですら作り得なかった世界最高の録音物。乾ききった金物ドラムが鳴り響きながらもフィーリングはどこまでもウェット。性行為を連想するような即物的な快楽性が、永遠に聴いていたいと思わせる各楽器のリフレインの中で何度も浮かび上がり溶け合っていく様は圧巻。
万が一にも未聴の方がいらっしゃれば今すぐにでも聴いていただきたい。押野素子氏が翻訳されたこちらの本も素晴らしいので是非。(執筆途中)
 

1.      フィッシュマンズ 「98.12.28 男達の別れ」(1998)


 
後日執筆予定。
 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?