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半径5メートルの幸せと夢と仲間。

どんなに悔しくてもどんなに悲しくても現実とはすごく残酷なもので当たり前のようにやってくる。仙台から東京に戻り、当たり前のように電車に乗り地下駐輪場に停めていた自転車に乗って帰路につく。帰り道にあるマクドナルドの誘惑も気にせず家に着くなりベッドへダイブする。ふとこの二日間を思い出すと、ひたすら楽しかったはずなのに気がついたら涙が止まらなかった。そんな夜にこの文章を綴っている。

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僕には無駄なプライドがあった。
このコンテストに3回目の応募。
今年の春まで主催している会社でインターンを一年経験。
フリーのイベントプロデューサーとして活動してるから話すことで負けられない。
プレゼンターで一番年上。
そんな自分は絶対通るもんだと思ってた。
自分を過信していたのだ。
周りからも期待されていた。
けいすけならできるよ!
優勝してね!
東京来たら絶対応援行くよ!
夢を語ってるかっこいい姿見に行くね!

優勝できるビジョンは見えていた。
東京の代表ぶんたと抱き合って泣く姿。去年からずっと憧れでかっこいい背中を見せてくれたロイにやってやったぜって偉そうに話す姿。
大好きなTABIPPOメンバーにひたすら頭を下げて感謝する姿。
今まで関わってくれて応援に来てくれたみんなに泣きながら言葉にできない感情をありがとうという言葉で伝える姿。
誰かのかっこいいになれるシンデレラストーリーを勝手に描いていた。

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仙台に入った日僕は丸3日寝れていなかった。
今やっている仕事が年末に向け忙しくなる。ノルマに追われる中全てをこなすには睡眠時間を削るしかなかった。
でもそんなことどうでもよかった。
3年間夢みてた舞台に立てるから。
それになおさんが来てくれることを知ってめちゃくちゃ嬉しかった。少しは成長する姿見てもらえるかなとか、プレゼン終わった後死ぬほどダメ出しされるんだろうなとか。終わった後また恋愛について色々言われて気がついたら朝まで飲んでるんだろうなとか。考えることなんて全て夢物語。

プレゼンターとDREAMリーダーのまりこを見たら急に安心した。それまで忙しなく動いていたから自然と頬が緩んで笑顔になれた。スライドもプレゼンも僕が一番遅れてる。やるしかないことはわかっていたからそこからスイッチを入れてさらに本気モード。楽しかったなあの感じ。
それからたくまさんも来て盛り上がりつつもみんなタスクに向き合う。寝不足でできたクマだらけの目をこすりながらイベントに向き合うスタッフは本当にかっこいいし尊敬する。
この感覚が1年ぶりですごく心地よかった。

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当日会場に入るとプレゼンの舞台へスタッフに案内された。600人の会場。生まれ育った東北。緊張は一切なかった。むしろアドレナリンが出まくって興奮してた。
そこで「これならいける」って確信した。
まだ何も始まってないのに。

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プレゼンは一瞬で終わり、気がついたら泣いてた。みんなの夢を見てまっすぐに語る姿がとにかくかっこよかった。このプレゼンにどれだけの人が心動かされただろうか。
すぐにみんなにありがとうって伝えた。勝ち負けなんか決まってないのにプレゼンターへ心から尊敬の意を示せた。

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なんで夢を比べなければいけないんだろう。
みんな思うはずだ。夢や幸せなんて比べるものじゃないし比べてはいけないもの。みんな違うのなんて当たり前だし優劣をつけるなんて糞食らえ。それがわかっていながらこのコンテストに参加してるのにね。現実は儚くて美しい幻想に包まれることなく厳しく突きつけられる。
まだ始まってすらいない僕らの夢にそっと命が宿った瞬間だった。

今回のDREAMを通じてたくさんの人に出会った。本当に短い期間だったのに自分のことを全部知ってるんじゃないかってくらい素敵な仲間ができた。普段関わるはずのないたくさんの人と出会えた。みんな夢は違うのに"世界一周"というキーワードだけで集まったみんな。


偶然なのか必然なのか。こんな運命誰が予想したんだろうか。
素敵な空間、繋がりをくれた全国のTABIPPOスタッフの皆さんありがとう。

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僕は決勝に残れなかった。
めちゃくちゃ悔しかった。でも負けた事実が悔しかったんじゃない。
東京でプレゼンできなかったことが一番悔しかった。
僕に関わってくれたみんなに僕の思いをぶつけたかった。
ずっとそばで応援してくれた仲間に夢を語る姿を見て欲しかった。
去年から僕のことを知ってて応援してくれたスタッフが本気で作ったイベントでプレゼンしたかった。
TABIPPOのみんなに少しでも成長した姿を見せたかった。
去年よりカッコよくなって芯もしっかりあって自分の夢に向かって全力で生きてる姿を見てほしかった。

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僕がプレゼンしていた理由は自分が世界一周をしたいからじゃなかった気がする。このプレゼンを通じて恩返しをしたかったんだ。何者でもなかった僕が表現者として生きれている姿を証明して誰かの背中を押したかった。
半径5メートルの幸せを満たしたかった。ただそれだけだったのかもしれない。

でほもえりかもみなみもあかりも最高にかっこよかった。尊敬できる仲間なんだ。決勝に行けなかったでほとえりか含め僕たちの夢はなんも終わっちゃいない。まだ始まってもいないんだ。
最後にまりこへ。担当スタッフとしてブラッシュアップをしてくれてありがとう。最後に「時間ないのによく頑張ったね」って言われた時少しだけ、ほんの少しだけ報われた気がしたんだ。いっつも時間合わなくて新聞だったりイベント続きで全然時間作れてなくて本来なら怒ってもいいはずなのにいつも心配してくれてた。お前なしじゃDREAM語れないよ。最高だったよ。まりこが担当でよかった。

長くなったけど最後まで読んでくれてありがとうございます。
自分の人生がもっと面白くなる経験が積めました。
今日からまた夢に向かって歩き始めます。

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