ジェーン・スーさんのラジオに出たよ【vol.2】

ジェーン・スー「どこ行ったんですか?」

コー「いろんなとこ行ったんですけど…(笑) まず、落語がその時好きだったので、それを知っている友達が『婚活落語会っていうのがあるよ』って教えてくれて」

ジェーン・スー「語呂がすごいですよね。婚活落語会、オチは未婚みたいな(笑)」

コー「上の句と下の句がバラバラみたいな(笑)。

その婚活落語会が巣鴨でやってて、ネットで調べたらちょうど募集してたんですよね。で、すぐ申し込んで。行ったら、30人30人くらい…男性女性で。そんなに多くなかったかな? で、最初は落語家さんがきて落語を一席やって、それをまず聞いて、その後立食パーティーになるんですけど」

ジェーン・スー「おー、面白いね! 共通に話すことがあるわけだ」

コー「で、当然わたしは落語が好きな人たちが来てると思ったので、入り口として同じ趣味の話をして、でも婚活って言ってるんだからカップル成立が目的なんだから話が早いと思って。目的がはっきりしてて、道筋もある程度あるならこれは早いだろうと思って行ったんですけど。

たぶん私の肩の力が入り過ぎてたのと、行ってみたら男の人たちがほとんど落語に詳しくなかったんですね。女の人たちはすごく詳しくて、むしろ帰り道に駅まで一緒になった女の人とした落語の話がいちばん楽しかったっていう…(笑)」

ジェーン・スー「あっはっは(笑)、あるねー。想像できる。女のほうが詳しくて、男のほうがたじたじになっちゃうアレね」

コー「ナントカ師匠のナントカがね…って言っても『あ~…』みたいな」

ジェーン・スー「イメージできるわ、それ。残念。しかしそれでめげずに」

コー「めげずに。で、合コンをやったことがなかったので、前の職場の後輩の女の子で、すごく私のことを心配してくれる子がいて、その子に『合コンをやってみたいと思うので、つきましてはセッティングをお願いできませんか?』って頼んだら『まかしてください!』ってなって。

彼女が働いている会社の男の人たちと、私と私の友達で合コンをやったんです。で、それも私がちょっと積極的にいったほうがいいのかなと思って、いろいろやりすぎて、あの~、ダメだったんですね」

ジェーン・スー「まあね、最初はね、なかなかわからないですからね。加減がね」

コー「加減がね。で、もう一回、今度は別のお友達に『最近そういうことよくやってるんだって?』って言われて。

『そうなんだよね~』『じゃあ私の知り合いが彼女ほしいって言ってるから、合コンやる?』って言われて」

ジェーン・スー「ここね、試験に出るよ。問題集だったら、赤くアンダーライン引くところ。やってると周りの人が気づいて何か助けてくれるんですよね」

コー「そうなんですよ、そんなに関心があると思われてなかったんで」

ジェーン・スー「すごくわかる。出すと違うのよね」

コー「もっと早く出せばよかった(笑)」

ジェーン・スー「まあね(笑)」

コー「で、やってみたんですけど、それもあんまりうまくいかなくて。もちろん、友達の紹介なんでとてもいい人たちだったんですけど、全体的にそういう雰囲気にならなくて。なかなか難しいなと思って。

ちょっとそこで、何がいけないのか棚卸しをしてみようと思って」

ジェーン・スー「さすが、三十代中盤の女は違う。棚卸し大事だよね~」

コー「仕事と一緒(笑)」

ジェーン・スー「仕事と一緒。ボトルネックはどこだって話よね」

コー「それで、スーさんの本もわたし2冊読んで、読みながら自分の持っている問題点を洗い出してみようと。

いろいろやっていくと、どうも白黒はっきりすぐつけたがるっていう。それは昔からずっとそうだったんですけど」

ジェーン・スー「臆病な人の特徴ですよね」

コー「そう、安心したいんですよね、早く結果を出して。でも、それをとりあえずやめてみようと思って。

例えば電車の中とかで何かをしている人を見た時に『あれはない』とかすぐ考えてたんですけど、とりあえず考えるのをやめて。

どう~しても嫌なことだったら嫌だけど、どっちでもいいことだったら、『どうでもいいの箱』にとりあえず入れようと思って」

ジェーン・スー「保留箱ですね」

コー「保留箱。はい、判断しない箱を」

ジェーン・スー「天才」

コー「で、作ってみると、世の中のことの大半はどうでもいい箱に入るっていうことが…」

ジェーン・スー「そうなんです! そう、大事なことなんてそんなにたくさんないんですよ! わかる!」

コー「そうなんですよ。それで、そうしてるうちに、いろんなことに対して許容量が増えてきたんだと思うんですね。決めなくなって。

で、合コンにしても婚活のいろんな会にしても、どういう人を自分がいいと思うのか、昔からそういうのが強くあったので」

ジェーン・スー「自分の理想が?」

コー「はい、昔はたくさんあったんですけど、1個1個これはいい、これはいいって外していって、結構最後まで残ってたいくつかの中に『仕事ができる人』っていうのがあったんですね。

で、自分の仕事が大好きで仕事を一生懸命やってる人が昔から好きだったんですけど、なんでこれをそんなにこだわるのかな~っていろいろ考えて。

わたしも好きな仕事はしてるけど、思ったようなところまで結果が出てなかったりすると、相手がうまくいっていることで自分の足りないところを埋めてもらおうみたいに」

ジェーン・スー「わかる」

コー「相手を応援することで、自分が何かやっていたような気持ちになってたんだと思って」

ジェーン・スー「うなずきすぎて首もげそう(笑)。そうなんだよね、足りないところを人で埋めるっていうのを若いときはやっちゃうんですよね。その尾っぽがちょっと残ってたわけだ、35歳で」

コー「そうですそうです。だって、仕事が好きかどうか、できるかどうかってその人の問題であって、わたしには何の関係もないんですよね」

ジェーン・スー「天才! よく気がついたねそこまで!」

コー「笑」

ジェーン・スー「本書いたら売れるよ!」

コー「いやいやいやいや(笑)」

スー&コー「笑」

コー「で『あっ、じゃあこれは、私がやらなくちゃいけない宿題をよその人にやってもらってるだけだから、やめよう』と思って。で、最後までこだわってた『仕事ができる人』っていうのも『どうでもいい箱』に入れて。

それでも残ってた手持ちの『こういう人がいいなあ』という中に、最後まで『話してて楽しい』っていうのはどうしても捨てられなかったんですよ」

ジェーン・スー「話していて楽しい人」

コー「前にここにトミーさんのお化粧のゲストに出たとき、スーさんにそういう話をしたら『生きてる人くらいでいいんじゃない?』って言われて」

ジェーン・スー「(笑)」

コー「死んでなきゃいいんじゃない? って(笑)。広すぎるって思ったんですけど、確かにそれもそうだなと思って。

話してみないとわかんないんだから、あんまりいろいろ決めないで、いろんな人と会ってみようと思って。で、そのうちに、映画の感想を話す会っていうのが始まるよって、知り合いに教えてもらって。それは定期的にやるよ、毎月課題の映画が変わるよって(いう会で)。

映画すごく好きだから、映画の話をするなら、別にそこで相手が見つからなくても、映画の話をする友達ができれば十分だし、それでいいじゃないと思って。

ああじゃあ行くよ行くよって言って、行った先にその、夫は裏方の手伝いをしてたんですよ」

ジェーン・スー「そのときは、まあその夫になるなんて思ってないわけですよね?」

コー「全然。一応手伝いをする側で、とりまとめとか司会みたいなこと、お手伝いみたいなことをしてたんですけど、なんとなくそういう場所でそういうポジションで仕事をしてる男の人って、自分の見せ場を作りたがるとか」

ジェーン・スー「あるね~」

コー「あの『仕切ってるのオレだから』みたいなのとか、やりがちなんですけど、全然そういうのがなくて。この人よく働くし、あんまりよく見せようみたいなのがなくて偉いなーと思って見てたんですよ。

それで、そのうちちょっと話をするようになったら、わりと好きなものも似ていて。最初、アニメーションの映画を…ピクサーとか大人が見に行っても大丈夫そうなのじゃなくて、子供のテレビアニメの劇場版みたいなので、でもすごく面白いのがあるって聞いて。でも大人一人で行くの厳しいよねっていう話をしてたときに、そうですよね~、じゃあ一緒にいきます?って話になって、それで初めて二人で出かけて。それでその時いろいろ話したんですけど、それがすごく楽しかったので、ひさしぶりに話をして楽しい人だなと」

ジェーン・スー「来た!」

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