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アレクサンダーテクニーク

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思い込み。動き。

思い込み。動き。

アレクサンダーテクニークがなんだかややこしく感じることの原因は
心と身体を別々に考えることが、一般的に
普通だと思われているからだと思うんです。

身体の機能、心肺機能や運動に関するものなどと
精神的なもの、思い込みや固定観念などは
コインの裏表のようなもので
一方が変われば一方も変わる。

レッスンでは同時に進んでいきます。
思ったことは動きに現れるので
動きを中心に見ていきますが、
動きは思い

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習慣の強さ。

習慣の強さ。

何かをする時にやろうと思っていたことを
忘れてしまうことって、よくあります。

それは記憶の話だと思われていますが
多くの場合違います。

レッスンの中での話で言うと、
首の観察をし続けておいてください、
それだけがお仕事です。
生徒にこう言っていても、
動き始めると忘れてしまいます。

これは性格の問題や
記憶力の問題や
その他なんでもいいのですが、
それらとは関係がないことが多いです。

首の

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落とし穴。

落とし穴。

観察しているとき、あることに
陥ってしまっていることに気づけなかったりします。

気づけないとほんとに気づけないんですが、
例えば、手を動かすところを観察しよう、
と、その時に
動かしている手を観察しているのか、
自分が動かしたいように動かしているのを
できているか確認しているだけなのか、が
重なり合っていてわからないんです。

動いているところを観察しているのか、
動かしていることを確認している

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観察の精度。

観察の精度。

刺激が反応を起こさせるきっかけになる。

どういう反応をするのかは
その時の使い方によって決まる。

習慣的なものになるのか、
刺激に反応せず、
意識的にコントロールされた反応を取れるのか。

ここでややこしくなるのが、感じられている
「感覚」は間違っているかもしれない、という事実です。

習慣的なものではない、と感じられていたとしても
その「感じ」というもの自体が
間違っているかもしれないんです

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フィニッシュを決めない。

フィニッシュを決めない。

もしかしてそれってずっとなの?
「動きのきっかけ」と教えてもらっていたことの話です。

動きというか、思ったことというか
この辺はレッスンで体験してもらいたいんですが、
その「きっかけ」はずっと起こっているものなんじゃないか?

今までは動き出しの時に
その「きっかけ」があるといいんだな、
くらいに思っていたんですが、
どうやら違う。ずっとなんだなって。

動きは完了しない。
ずっと動いている途中

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慎重、丁寧。

慎重、丁寧。

慎重って、
レッスンという時間においては
いらないものと言っていいです。

時間をかけていろいろな検討をして、
それから決定をする。
慎重には、こんなイメージがあります。
これって生徒側からすると、
きちんと考えている、となるでしょう。
でもそれって、教わっている、と言えるでしょうか。

自分のいま持っている判断材料で
検討し、決定している。

自分にはまだないもの、だから
レッスンを受けようと思

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自己判断。

自己判断。

自分で何かを判断できるって
それはもう、
自分が自分の先生だ。

練習の奥義ってものがあるとすれば、
そういうことだと思うんです。

で、何度も言っているあれが
出てくるわけですよ。

できていると思っていること、それが
できていないかもしれない、ってやつです。

感覚的にできている、やれている、と思えたことが
実は全く別のことをしていた、なんてこと
よくあるんですよ、これが。

いろいろな原因が

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「反応」しない。

「反応」しない。

いいことを教えているわけじゃないんです。

身体の上手い使い方、を
わたしは教えていません。

え??って思いましたか?

間違っていることをやめられるように
教えているんです。

間違っていることっていうのは、
あなた自身がやっていることで
専門用語で言うところの
プライマリーコントロールを妨げるもの、
これら全てのことです。

プライマリーコントロールってなに?って、これは
レッスンで時間をか

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自分で考える。

自分で考える。

アレクサンダーレッスンは
行きつ戻りつで少しずつ進んでいきます。

3歩進んで2歩下がるんです。

前回の元に戻るの話。

レッスンでいろいろできるようになった、
うれしい!と思ったら、部屋から出たとたん
できなくなっちゃった。という話。

全部まっさらになったということではないですよ。
安心してください。

戻るところのレベルというか基準というか、
できることは少しづつでも
確実にできるようにな

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やめたい、けど。

やめたい、けど。

レッスンが終わって部屋から一歩出たら
元に戻りますよ、と言ったりします。

レッスンをしっかり受けていないとか、
言われたことを覚えていないとか、
そういったことではないんです。

自分の中の「正しい」を
無意識にやってしまうからなんです。

実はやめたいと思っているものこそ
良いと思っていることだったりするんです。

だからやめたくてもやめられない。
ほんとうは良いと思っているから。

何かを習

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自分で決めていく。

自分で決めていく。

何かを習っていてもですね、
自分で決定していく必要はあります。

「え?なにもわかっていないのに、
どうやって決めるの??」
アレクサンダーレッスンでは
自分でできるようになることを目指していますので、
動きを決めるのはあなたです。
(だから施術ではなく、レッスンなんです。)

間違っていたら、
(レッスンの初めの頃はほとんど間違っているかもしれません。)
きちんと教師が軌道修正してくれるはずです

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自分って、変なやつだ。

自分って、変なやつだ。

あー、これって根深いなあ、と。

練習している。
考えている。
何か進んでいると思いたい。

これらのフリをしていただけだった、という記事です。

自分の中にある、思い込んでいる
正解を自分自身に押し付けていただけだった。

「自分よ自分。こうやって動いてくださいな。」と。
わたし自身に押し付けているだけだった。

なんとごうまんな!

友達のアレクサンダー教師が、
軍隊式と呼んでいたのはこのこと

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分けてしまうって、根深い。

分けてしまうって、根深い。

人間が機械であるかのように分割してしまう。

これはほんとうに根深くてですね。
分けるのではなく、統合して
そのままを理解しようとしたり、
受け取ったりするんだよね。
こう思っている人でさえも、
ついつい分けて考えて
分析してどうなっているのかを
考えてしまうんです。

まるっと、と言ったら
まるっとなんです。

と言いつつも、わたしも気づけば
分けて考えていることがあります。
どれだけ根深いんだ

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「する」んじゃないんだ。

「する」んじゃないんだ。

私たちは何かを身につける時
新しい何かを「する」、と思い込んでいます。

ですが、いますでにやっている
やらなくていいもの、を
やめることなく、新たに何かをしようとしても
なかなかうまくいかないんです。

すでにやってしまっていること。

このことに気づくことは
かなり繊細な観察が必要です。

すでにやってしまっていることが
やめられたなら、そこには
あら不思議、自然に正しいことが起こります。

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