「価値の再定義」
将来は宮崎の"イイモノ"を全国や世界に発信することを通して、
「宮崎の地方創生」に貢献したい。
"イイモノ"の定義=その土地の人、環境、素材でしか創ることのできない
魅了のある"モノ"
元々地方創生に興味があった私は、この想いが少しずつ強くなり始めて
このようなお仕事ができる会社選び(就活)を始めました。
そんな中で今回訪れたのは、長崎県の南島原に本社を置く吉岡製麺所。
①島原そうめんブランド【蜘蛛の糸】
そうめん(蜘蛛の糸)の原料はシンプルだが、それぞれが厳選されています。
・厳選された小麦粉
・五島灘の塩
・雲仙岳連峰の麗水
シンプルだからこそ、職人の技術と素材の質が重要になります。
材料の混ぜ合わせでコシの良し悪しが決まるため、仕込みの作業が非常に重要。
そのため、できるだけ気温や湿度が一定の環境である早朝に仕込みの作業が始まります。普段の起床時間は4:30...
(もちろん永仮は熟睡中なので、驚きでした...)
伝統の手延べ製法で、1本1本丁寧に伸ばされていきます。
そんな過程を経て完成した島原そうめんブランド『蜘蛛の糸』
島原そうめん『蜘蛛の糸』の”コシ”は、細いが物凄く強く、1度捕まえると離れることのできないクモの糸のように、”どんなそうめんよりもしっかりとしたコシ”が特徴です。
②価値の再定義
〜売価に"技術料"が入っていない現状〜
私たちが普段利用する美容室。そこで支払う料金のほとんどは「技術料」です。
つまり、自分にその技術がなく、自分で切ることができないから美容室に足を運んで料金を支払うわけです。
アートも一緒。その人がもつ技術で描いたから価値があり、高価格で取引されます。
上記を踏まえると、地方の現状として"イイモノ"を創る際に必要な職人さんの『技術料』が売価に入っていない事例があるという問題があることに気づきました。
目に見えない「価値の再定義」。
技術料だけでなく、"イイモノ"を創るために必要な土地や気候、環境や素材の希少性、職人が込める想いに関しても付加価値がつくべきだと考えます。
つまり
安価で大量生産し大量販売することだけが正解ではない
ということ。
地方の"イイモノ"を全国/世界に発信していく際のブランディングとして、上記のことが大きなポイントになると考えます。
「安価で大量生産」という現状が継続すれば、高齢化が進む職人の方々の体力面の問題にも大きな影響があります。
地方の"イイモノ"を多くの人に知ってもらうためには、切っても切り離すことのできない問題です。
③技術の伝承問題
今話題になっているのが、ITやDXなどの最先端技術。
少子高齢化が進む現代、日本企業の多くが「後継者問題」に直面しています。
個人的な考えとしては、
結果的に最新技術を活用し、職人の「感覚」を数値化すること(ここも難しいですが)で、誰が作っても同じ商品を同じ味で作ることが可能になれば解決。
という安直な考えでした。
しかし、吉岡さんにお話を伺う中で、自分の考えが違っていたことに気づきました。 それは、、、
「価値の再定義」
誰が作っても同じなら、「職人」「伝統技術」という存在の価値がなくなる。
その商品の消費者/ファンの中には、
・あの人が作っているから食べたい。
・◯◯という想いが込められているから食べたい。
という方々が多くいらっしゃることがわかりました。
つまり、最新技術(職人の感覚値の数値化を通した技術の伝承)を通じて「誰が作っても同じ味の商品が出来上がること」だけが正解ではないということ。
ここで大切になることは、
生産者が"イイモノ"に込める想い。
・生産者が「その商品が単に次世代に残ればいい」と考えるのか
・生産者が「その商品に込める想い(温もり)やストーリー」も一緒に残したいと考えるのか
後者であれば、単に「DXを通して次世代に残せばいい」で済む問題ではありません。そこに想い(温もり)やストーリーがあるから。
吉岡さんのお話を通して、<"イイモノ"を単に最新の技術を活用して残せばいい>という自分の考えが変わりました。
私の地元、宮崎にも様々な想いで"イイモノ"を生産してる方がいらっしゃると思います。
お節介かもしれませんが、私は
宮崎の"イイモノ"を残し、全国/世界に発信する
という面から宮崎の「地方創生」に貢献したいと考えます。
少しずつ「地方創生」へのアプローチ方法が見えてきた中でしたので、吉岡さんのそうめんや島原に対する想いや考えの一つ一つが心に刺さりました。
地方創生は決して簡単なことではありませんが、たくさんの経験を通して宮崎に少しでも貢献できるような人材を目指したいと思います。
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