中二病

フリーアドレスと中二病

きのう、友人であるE氏と飲みました。

E氏と12年ほど前に就活の場で出会ったときに、「ずいぶんと老けてるな、院卒かな」と思ったら[学卒・同学年]で、最近年齢が顔に追いついてきたナイスミドルです。
会うたび早く結婚したいという話を聞きますので、気になる方は取り次がせて頂きますので私までご連絡下さい。とてもいい人です。

今日はそんなE氏に聞いた話なのですが、彼の勤める会社のとある部門が「フリーアドレス(※)」を始めたんだそうです。

(※)フリーアドレス
会社のオフィス等で「〜さんのデスク(席)」という概念がなく、人とデスクを「疎」な状態(≒「好きな席座れよ」という状態)で運用すること。

ちなみに私が勤める会社では、営業・SE・コンサルタントの部門は原則フリーアドレスで運用されています。
[社員:デスク]の比が[1:0.5未満]なので、結構攻めた運用だと思います。

ただし、マネージャー陣や原則社外に行かないサポートやスタッフ系の担当者など、つまり"別にフリーアドレスじゃなくてもいい人たち"は固定席となっているため、大変理にかなった運用と言えるのではないでしょうか。

話をE氏のタレコミに戻しますと、
彼が勤める会社については私もよく知っているのですが、一部の営業や客先常駐の人間を除いて、その業務が社内で完結するという特徴があります。

私の現職で言う、"別にフリーアドレスじゃなくてもいい人たち"が大勢を占めているおり、そのような人たちがわざわざフリーアドレスを始めたということになります。
(しかも、各人が当日座った席の場所をexcelに更新する運用だそうです。正直ワケがわかりません。)

在宅勤務を推奨するため、オフィスに全員分の席を確保するともったいないとか、部門の垣根を超えたコミュニケーションを活性化させたい等の目的があるならまだしも、せいぜい20-30名程度の"別にフリーアドレスじゃなくてもいい人たち"が、どっかの偉い人の中二病的な着想により振り回されていることを聞くといたたまれない気持ちになってしまいます。

このようなオフィス改革・制度改革の類(他の場面でもそうでしょうが)は、手段が目的になっている・現場にその目的が伝わっていない状態が発生すると頓挫することが多いように思います。

手段が目的になることは必ずしも悪ではありません。
ただ、相手や第三者から見たときにどう受け取られるか、そもそも本末転倒になっていないかなど、そのあたりの分別を持ち続けることが大事ではなかろうかと思うわけです。

今回E氏の話を聞いてすごくいたたまれない気持ちになり、自分自身も日頃から気をつけないといかんなと自戒の念にかられた夜のお話でした。

それでは。

活動範囲は東京近郊と北海道釧路近郊。どっかの会社のサラリーマンとして、また、釧路の自己肯定感低めの集団「クスろ」の尻拭いとして奔走(迷走)しています。